夜行バス&鉄道ウォッチャー「ひろしプロジェクトWEB」

夜行バス&鉄道愛好歴30年以上のひろしプロジェクトが、これまで乗車してきた乗り物の乗車記や最新情報を紹介する総合サイトです。

改めまして、新年あけましておめでとうございます。
本年も当ブログを宜しくお願い申し上げます。

今年は、昨年以上に取材に出かけること、そして「書く」活動を勢力的に行うことを目標に頑張っていきたいと思っております。

さて、新年一発目は、昨年末に乗車した西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」ムーンライトカラー車両3270号車を取り上げます。

西鉄高速バスの福岡~高松間夜行高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」については、これまでに何度も取り上げているので、路線の詳細はここでは割愛しますが、実は「さぬきエクスプレス号」には、主に繁忙期にしか乗車できない車両があるのです。
それが、これからご紹介するムーンライトカラー車両3270号車「西工92MC SD-Ⅱ」(三菱KC-MS822P)であります。

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 リア

この車両、デビューしたのは今から17年前の1997年12月。
「ムーンライト型」タイプの車両としては4代目にあたります。
そしてこの車両、実は日本国内を走る現役の夜行高速用車両としては、現時点で最古参の部類に入ります。
簡単にこの車両の略歴をご紹介すると、3270号車は1997年12月のデビュー後、親会社の西日本鉄道福岡高速自動車営業所に配属され、東京線「はかた号」続行便や鳥取線「大山号」で活躍しますが、その後、同博多自動車営業所に転属され、岡山線「ペガサス号」の専用車として活躍しました。
しかし、時期を経て福岡高速自動車営業所に再配属され、本州方面夜行路線の続行用車両として活躍しますが、2009年に西鉄高速バスへ移籍、松山線「道後エクスプレスふくおか号」の専用車として活躍します。
ところが、同社が松山線の運行から撤退することになり、運行撤退以降は高松線「さぬきエクスプレス福岡号」の続行・予備車両として配属、現在に至っています。

この車両の特徴は、何といっても広々とした室内空間と、夜行バス用シートとして評価が高い「スリーピングシート」にあります。
西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 車内 その1

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 シート
車体後部を垂直に立ち上げることによって、車両限界ギリギリまで室内として利用している他、最後部座席の後の壁に窪みをもたせることで、最後部座席でもフルリクライニングを可能にしています。
更に、冷蔵庫や音響機器などの配置を見直すことで、最前列座席の足元を極力広くすることに成功。
これらの工夫により、他社メーカーの10列配列夜行高速仕様車と比較して、座席による「当たり外れ」を極力少なくしています。
一方の「スリーピングシート」、元々は杉本工業が西鉄と協同開発したものですが、「92MC SD-Ⅱ」に搭載された「スリーピングシート」は、最終型とも言われるこれまでのノウハウが積み込まれた集大成のシートになっています。
60度リクライニングに可倒式肘掛、奥行のある足置き台は勿論のこと、体のずれ落ちを防ぐために座面後部を凹ませるなど、「眠り」に徹した数々の工夫が満載です。
この結果、走行時に体がずれ落ちることなく、快適に眠ることが出来ます。
この他にも、前後も仕切られる「プライベートカーテン」や保温性が高い側窓を採用するなど、正に「眠る」ことに徹した造りの車両であります。

今般、2013年12月下旬の3連休に「さぬきエクスプレス福岡号」に続行便が出ることを知り、「それならば恐らく今回が最後になるであろうムーンライト型車両に乗車してみるか・・・」ということで、早速「ハイウェイバスドットコム」で続行便(2号車)の座席を押さえ、乗車してみました。

やって来たのは、お馴染みの西鉄天神バスセンター。
大物アイドル・大物ミュージシャンのコンサートが福岡であったらしく、コンサート帰りの利用客でバスターミナル内は大混雑しています。

「さぬきエクスプレス福岡号」2号車は、先発の「ひのくに号」が発車した後の6番乗り場からの発車となります。
混雑している発車バースを掻き分けてバスは入線。
早速改札を行い、天神バスセンターから乗車する予定の乗客が全員揃ったところで、バスは西鉄天神バスセンターを出発。
この時点で約5分遅れとなりました。
その後、キャナルシティ博多にて乗車扱いを行うものの乗車客はおらず、博多バスターミナルには定刻約10分遅れの21時55分頃に到着します。
ここで大量の乗客が乗車し、22時過ぎにバスは博多バスターミナルを発車します。
博多バスターミナル出発後は、呉服町ランプより福岡都市高速道路へ。
ここで乗務員から自己紹介を運行経路、車内設備の案内がマイクによって行われます。
西鉄高速バスの特徴でもある「丁寧且つ過不足無い案内」はここでも健在。
乗務員による当たり外れが少ないのも好感が持てますね。

バスは九州道を八幡インターまでひた走り、八幡インターからは北九州都市高速道路へと入ります。
黒崎インター引野口で乗車扱いを行った後、左手に八幡市街の夜景を眺めながら小倉市街へ。
砂津(チャチャタウン前)で乗車扱いと乗務員交代を行った後、バスは小倉駅前の高速バス乗り場へ。
小倉駅前で数名の乗客を乗せ、ほぼ満席になったバスは、再び北九州都市高速道路から九州自動車道へと入ります。
23時50分過ぎ、定刻15分遅れで最後の乗車停留所である高速門司港を通過し、その数分後にバスは消灯前の休憩地であるめかりパーキングエリアに到着。
ここで15分間の開放休憩が行われます。
外は土砂降りの雨。
にも関わらず多くの乗客がバスを降り、トイレや洗顔、買い物を済ませていきます。
西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 めかりパーキングエリアにて

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 リア めかりパーキングエリアにて

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 サイド めかりパーキングエリアにて

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 フロント

0時10分、乗客が全員揃ったところで、乗務員がプライベートカーテンをセットし、車内は消灯されます。
私にとっては久しぶりである杉本製「スリーピングシート」を倒してみますが、座面のホールド感の良さといい、奥行きが深く広い足置きの快適さといい、今日においてもこのシートを超えるシートに中々巡り会えないのは何故なんだろう?と思っているうちに、いつしか夢の中へ。
気が付くとバスは、朝の休憩場所である瀬戸中央自動車道の鴻ノ池パーキングエリアに停車していました。

5時25分、室内灯が照らされ、乗務員がプライベートカーテンを片付けたところで、朝の15分間の開放休憩が行われます。
昨夜とはうって変わって、こちらでは雨が上がっていました。
西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 4101&3270 鴻ノ池パーキングエリアにて

西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 鴻ノ池パーキングエリアにて

5時40分、バスは鴻ノ池パーキングエリアを出発。
瀬戸大橋を渡り、約25分程で坂出駅に到着します。
ここで3名が下車し、次の丸亀駅は降車客が0で通過。
丸亀駅から10分程で到着した善通寺インターバスターミナルでは5名が下車し、高松自動車道を20分弱走行した高松中央インターバスターミナルと、ゆめタウン高松では各3名が下車と、インター併設バスターミナルの利用がすっかり定着していることを今回の乗車でも再認識しました。
そして、ほぼ定刻の7時45分、バスは終点の高松駅高速バスターミナルに到着しました。
西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」 3270 高松駅高速バスターミナル到着


「折角だから・・・」ということで、新設された高松駅高速バスターミナルを少しだけ見てみました。
高松駅高速バスターミナル 全景

高松駅高速バスターミナル 待合室
乗り場・待合室及び乗車券カウンターが格段に広くなっている他、乗客用のカウンターテーブルが新設されるなど、以前とは比べ物にならない位快適な(高速)バスターミナルに仕上がったと思いました。
ただ、一点気になったのが、乗り場の配置とインフォメーションについて。
現状だと、乗り場毎に行き先が記載されてはいるのですが、インフォメーションがあまりにも画一的であるために、目的のバス(行先)を見つけるのに少々時間がかかってしまいます。
「方面別」に纏めようとした努力は伺えるのですが、であるならば乗り場を色分けして表示することで、利用者にとってより分かりやすい表示になるのでは?と感じました。

というわけで、西鉄高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」ムーンライトカラー車両(3270号車)の乗車の模様を簡単にご紹介しました。
様々な場で様々な方にお伝えしているのですが、今回ご紹介した車両をはじめとするにしてつグループの「92MC SD-Ⅱ&杉本製スリーピングシート」の組み合わせの車両は、日本のバスの歴史を語る上で欠くことが出来ない車両であり、「名車」の一台に挙げても可笑しくない車両だと思っています。
何故か・・・
それは、現存する3列夜行高速仕様車の完成形であり、「トータル面での快適性」という点においてこの車両を越える車両が今後も出てくることが難しいこと、そしてこの車両が夜行バスの快適性に心底拘った西鉄・西日本車体工業・杉本工業3社の産物であり、これら3社の努力が無ければ、今日各地で活躍している夜行バス車両の登場は無かったと考えるからです。
それ位に、日本のバス車両史(特に夜行バスの車両史)にとってエポックメイキング的車両であると私は思います。

現在、にしてつグループには、白夜行及びムーンライトカラーの「92MC SD-Ⅱ&杉本製スリーピングシート」の組み合わせの車両が計5台在籍しています。
しかし、実際に乗車できる機会は、続行便が設定される時など限られており、車齢を考えると完全引退もそう遠くはなさそうです。
更に、エンジンが快調とはいえ、車体や内装が痛んできているのは事実であり、いつ廃車になっても可笑しくない状況です。
「これぞ夜行バス!!」という車両設備・雰囲気を感じられる、乗る価値がある車両ですので、もし「一度乗ってみたい」と思われた方は、本当に出来るだけ早めの乗車をお勧めします。
特に若いバスファンには是非とも乗って欲しいですね。


【乗車データ】
  • 乗車日:2013/12/22
  • 乗車区間:
    西鉄天神バスセンター→高松駅高速バスターミナル
  • 運行会社:西鉄高速バス
  • 車両:三菱/KC-MS822P(西工92MC SD-Ⅱ)
  • 年式:1997年式
  • 所属:福岡支社
  • 社番:3270

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自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数900回以上(2016年12月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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