前回の記事『名門大洋フェリー「フェリーふくおか」乗船記(新門司港→大阪南港)【新船】』の続きになります。
名門大洋フェリー「フェリーふくおか」で新門司港から大阪南港へ移動した私。
到着後、夕方まで時間が出来たところで、「どこかへ行って見ようか・・・」ということになり、それならば以前より一度行って見たかった大阪府唯一の村“大阪府南河内郡千早赤阪村”へ行くことにしたのです。
大阪府唯一の村 千早赤阪村とは?
ところで、千早赤阪村とはいったいどんな村なのでしょうか。
大阪府南河内郡千早赤阪村は、大阪府南河内地域に位置する大阪府唯一の村で、大阪府富田林市・河内長野市・南河内郡河南町と奈良県五條市・御所市・葛城市に隣接しています。
鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将、楠木正成の出身地としても有名です。
人口は4,707人(推計人口、2022年12月1日)。
大阪府の市町村で最も人口が少ないことでも知られています。
聞くところによると、この村にはコンビニが1件もないとのこと。
このため、大阪いずみ市民生協による移動販売車が、週に1度村内に運行されているそうです。
また、2000年代初頭には富田林市・太子町・河南町との間で合併協議がなされたそうですが、
合併方式をめぐって対立し、協議会も解散しています。
Wikipediaによると、主要産業は農業と林業、そして観光業。
特に、観光業においてはマス釣りが有名な他、金剛山登山の玄関口としても知られているそうです。
千早赤阪村へは、路線バスを利用することになります。
現在は、南海バス(本社:堺市)と金剛自動車(本社:富田林市)の2事業者が千早赤阪村への路線バスを運行しており、南海バスは南海高野線・近鉄長野線の河内長野駅から2系統(小深線、408系統と411系統)、金剛自動車は近鉄南大阪線の富田林駅から7系統(千早線、20系統~24系統と26系統・27系統)を運行しています。
南海バスを乗りついで千早赤阪村へ・・・【その1】南港FT→堺駅前→堺東駅前→光明池駅
で、大阪南港からどの様にして千早赤阪村へ向かうのか・・・。
考えた挙句、大阪南港からも利用出来るこちらの“南海バス 全線一日フリーパス”を購入し、大阪南港から南海バスを乗り継いで千早赤阪村へと向かうことにしました。
このフリーパス、高速バス・リムジンバスなど一部を除く南海バス全線が1,050円一日乗り放題という大変お得なフリーパスで、磁気カード版とモバイル版の2タイプあります。
このフリーパスを利用すれば、大阪南港から千早赤阪村へ移動する片道分だけで元が取れてしまうため、迷わず購入、早速利用することにしました。
42V系統 堺南港線 南港FT→南海堺駅前
最初に乗車したのは、こちらのバス。
大阪南港地区と南海堺駅前・南海堺東駅前を結ぶ「堺・南港線」です。
南海堺東駅を起点に循環運行する形態をとっており、一部の便は南港フェリーターミナルを経由します。
まずは、こちらのバスで南海堺駅前まで移動します。
南港フェリーターミナルから南海堺駅前までの所要時間は17分。
阪神高速道路を経由する関係上、殆どの便が空港リムジンバス「Sorae」と同仕様の車両が投入され、一部の車両にはコンセントも完備しています。
阪神高速道路からの景色を眺めているうちに、バスは南海堺駅前に到着。
南海堺駅のコインロッカーで大きな荷物を預け、ひと休みします。
0系統 堺・大小路線 南海堺駅前→南海堺東駅前
続いて乗車したのは、こちらのバス。
南海堺駅前と南海堺東駅前を結ぶ幹線系統「0系統 堺・大小路線」です。
通称「堺シャトル」と呼ばれ、南海堺駅前と南海堺東駅前間(1.8km)を約10分で結びます。
南海バスの一般路線の中で1・2位を争う高頻度運行路線であり、車両もハイバックシートを搭載した専用カラーのハイブリッドノンステップバス(日野ブルーリボンハイブリッド)が使用されます。
高頻度運行路線ではありますが、最盛期と比較すると本数は減少しており、現在は平日は10分間隔、土休日は12分間隔で運行しています。
この路線には何度も利用していますが、運賃が均一であることや運行本数が多いことなどから、自転車感覚で利用する地元の方が多い印象を受けます。
308系統 堺東・光明池線 南海堺東駅前→光明池駅
南海堺東駅前からは、こちらのバスに乗車します。
南海堺東駅前と泉北高速鉄道光明池駅間を結ぶ「308系統 堺東・光明池線」です。
堺市内で完結する路線ではありますが、運行距離が15km程、所要時間約50分と、南海バスが運行する一般路線バスとしては比較的長距離の部類に入るかと思います。
一時期、「鳳シャトル」(堺東駅前~西区役所前)の運行により系統分割と乗継制度導入が実施されましたが、「鳳シャトル」の運行終了で分割以前の路線名に戻った形となり、現在に至っています。
車両は、写真の大型ワンステップバス(三菱エアロスターワンステップ)及び中型ワンステップバスで運行されることが多い印象を受けます。
南海バスを乗りついで千早赤阪村へ・・・【その2】光明池駅→河内長野駅前→金剛山ロープウェイ前→河内長野駅前
401系統 天野山線(光明池駅~河内長野駅前) 光明池駅→河内長野駅前
光明池駅からは、こちらのバスに乗車します。
泉北高速鉄道光明池駅と南海高野線・近鉄長野線河内長野駅の間を結ぶ「401系統 天野山線」(光明池駅~河内長野駅前系統)です。
こちらの路線も、南海バスが運行する一般路線バスとしては長距離の部類に入る路線で、所要時間は約1時間となっています。
また、この路線は堺市・和泉市・河内長野市と3市に跨って運行しており、地域間幹線系統路線として国や沿線自治体からの補助を受けて運行している路線でもあります。
沿線には、天野山金剛寺やすだれ資料館、槇尾山施福寺、満願の滝などの観光名所がある他、光明池駅前には運転免許試験場があるなど、地域住民や観光客に重要な交通手段にもなっています。
この路線に乗車するのは今回が2度目ですが、狭隘区間やそこそこのアップダウン区間もあって、乗りバス的にも面白い路線であります。
国分峠を越え、街並みが一望出来るこの場所が、個人的にお勧めのビューポイントだと感じました。
光明駅から約1時間、終点の河内長野駅前に到着しました。
河内長野駅の建物に、南海電鉄の旧自体が残っていたとは・・・貴重な(?)ものを見ることが出来ました。
411系統 小深線(日東町東口経由便) 河内長野駅前→金剛山ロープウェイ前
河内長野駅で昼食を済ませ、河内長野駅前からはいよいよ千早赤阪村へ向かうこちらのバスの乗車します。
河内長野駅前と千早赤阪村の金剛山ロープウェイ前を結ぶ「411系統 小深線」(日東町東口経由便)です。
「小深線」は、昇條坂経由金剛山ロープウェイ前行きの408系統と日東町東口経由金剛山ロープウェイ前行きの411系統、そして観心寺から小吹台方面へ分岐する410系統の3系統が設定されていますが、運行本数を見てみると、金剛山ロープウェイ前行きは平日が日東町東口経由411系統メインで1時間に1本、土休日が昇條坂経由408系統がメインで30分に1本となっており、金剛山登山客をメインとする観光客輸送に主力を置いた運行ダイヤになっています。
また、410系統については、小吹台地区が住宅地ということもあり、平日は1時間1本~2本、土休日は1時間に1本と、通勤・通学客に主力を置いた運行ダイヤになっています。
所要時間は40分弱とさほど長くありませんが、上り坂にカーブの連続と、山深く入っていくことを実感出来る”乗りバス的にも面白い路線”です。
千早赤阪村に近づくにつれ、雪景色に変わっていきます。
まさか大阪府で雪景色に出会えるとは・・・。
河内長野駅前を発車して約45分、終点の金剛山ロープウェイ前に到着しました。
降車専用のバス停を見てみますが・・・まさかここで南海の旧社章が見られるとは思いもしませんでした(笑)。
降車専用のバス停付近にある観光案内図です。
折角なので、日本で唯一の村営ロープウェイ「金剛山ロープウェイ」にでも乗車・・・と思いましたが、大阪府北部地震を受け村がロープウェー施設の耐震診断をしたところ、駅舎の強度不足が判明したことで、なんと2019年3月より運休しているのです。
しかも、後に村による運営を断念したとのことで、民間への譲渡や新たな方法を模索したそうですが、譲渡先が見つからず、2022年9月16日に撤去工事の関連予算の債務負担行為(限度額800万円)を盛り込んだ補正予算案を提案し、全会一致で可決され廃止撤去が決定したそうです。
もっと早く来て乗っておけば・・・と後悔したのでありました。
408系統 小深線(昇條坂経由便) 金剛山ロープウェイ前→河内長野駅前
乗車して来たバスは、乗車専用停留所に移動し、折り返し408系統昇條坂経由河内長野駅前行きとして発車を待ちます。
往路は終点まで乗り通した乗客が私一人でしたが、復路は金剛山登山を楽しまれたと思わしき登山客で混雑。
多くの立客が出る程の賑わいぶりでした。
雪景色の千早赤阪村をあとにします。
アイスバーン気味の山道を、バスは巧みなハンドル捌きで慎重に下っていきます。
金剛山ロープウェイ前から50分程で、バスは終点の河内長野駅前に到着しました。
その後、南海高野線で堺東駅まで移動し、南海堺東駅前からは再度「0系統 堺・大大小路線」(堺シャトル)で南海堺駅前へ移動。
この日のバス旅はこれにて終了となりました。(写真はイメージです。)
最後に
初めてバスで千早赤坂村へ行ってみましたが、大阪府にこの様な長閑な場所があったとは・・・もっと早く、出来れば金剛山ロープウェイが運行している頃に訪れておくべきでした。
また、登山客が多いことや、ドライブで訪れていた方が多かったことなどを見ると、大阪市や周辺都市から近い観光スポットとしても有名なのでしょうね。
今回は冬の寒い時期の訪問でしたが、今度は春先から初夏の涼しい時期に是非とも訪れたいですね。
そして、もっと時間をかけて千早赤阪村の街をじっくり見てみたい・・・そんなことを思った今回のバス旅でございました。





