新型コロナウイルス感染拡大に伴う国の緊急事態宣言が解除され、徐々に日常を取り戻そうとしている今の日本。
ところが、移動の要となる交通機関(鉄道・バス・航空・フェリー)においては、通勤通学で利用される路線を除き、コロナ禍前の状況には戻っておらず、特に都市間長距離交通においては、高速バスを中心に“回復までにはほど遠い”状況のままです。
そんな中、前回の記事でご紹介したJRバス「グラン昼特急号」の様に、感染対策を実施した上で運行を続ける路線や、緊急事態宣言により運休に入るも解除後比較的早く運行を再開する路線も少なくありません。
今回ご紹介する南海バス(本社:堺市)と越後交通(本社:長岡市)が運行する夜行高速バス「堺・大阪・京都~長岡・三条線」もそのひとつ。
関西と新潟県越後地区を乗り換えなしで結ぶ夜行交通機関として親しまれており、コロナ禍前の週末や繁忙期には混み合う路線でもありました。
このブログでは、何度か「堺・大阪・京都~長岡・三条線」の南海バス便(サザンクロス)をご紹介しましたが・・・・


先日、緊急事態宣言が解除されて運行を再開したばかりの「堺・大阪・京都~長岡・三条線」南海バス便(「サザンクロス」長岡・三条線)に乗車して来ました。
今回は、私にとって約半年ぶりの乗車となった南海バス「サザンクロス」長岡・三条線の乗車の模様を、改めてお届けします。
日本全体が日常を取り戻そうとしている状況下での「サザンクロス」長岡・三条線の利用状況は、果たしてどうだったのでしょうか。
旅の始まりは政令指定都市のこじんまり(?)とした駅
中国JRバス「グランドリーム昼特急大阪4号」で大阪駅にやって来た私。
JR大阪環状線~JR阪和線を乗り継いでやって来たのは、JR堺市駅です。
「サザンクロス」長岡・三条線は、こちらの高速バスのりばから発車します。(写真はイメージです。)
通常、夜行高速バスといえば、大都市もしくは中核都市の主要ターミナルを起終点としている事例が多いですが、この「サザンクロス」長岡・三条線の起終点は、政令指定都市のこじんまり(?)とした駅であるJR堺市駅となっています。
こじんまり(?)とした駅とはいいつつも、駅前にはショッピングストアや飲食店も多く、快速電車も止まることから、利便性はそれなりに高いです。
JR阪和線沿線から利用される場合は、こちらのJR堺市駅前停留所を利用すると便利です。
折角だから・・・ということで、今回は始発のJR堺市駅前から利用することにしました。
JR堺市駅前の発車時刻は20時40分。
バスロータリーには、南海バスの路線バスも発着するため、のりばへの入線は発車時刻ギリギリとなります。
南海バス「サザンクロス」の外観・車内を改めて紹介
以前にご紹介した乗車記でもご紹介していますが、ここで、南海バス「サザンクロス」長岡・三条線に使用されている車両について、改めてご紹介します。
今回乗車した車両はこちら↓。
南海バス堺営業所所属518号車(日野セレガHD QRG-RU1ESBA)です。
2015年に導入された車両で、元々は「大阪・京都~小田原・藤沢・戸塚線」(「サザンクロス」湘南線)や「神戸・大阪~橋本・立川線」(「サザンクロス」立川線)に投入された車両でしたが、同路線に新型車両が投入されたのに伴い、現在は「サザンクロス」長岡・三条線で活躍しています。
気になる車内の様子は・・・
車内は、座り心地が良さそうなシートを配置した、3列独立シート28人乗り夜行高速仕様となっています。
大理石調の床と茶系のチェックが入ったシートモケットが特徴で、全席一人掛け、全席通路カーテンの設置など、3列シートの夜行高速用車両としては、ハイグレードな印象を受けます。(車内の写真は全てイメージです。)
シートは、西武バスの新型車両やとさでん交通「ブルーメッツ号」新型車両などで採用されている天龍工業製の可動式枕付きシートを採用。
リクライニング角度もかなり深く、長時間の移動を快適に過ごすことが出来ます。
レッグレストやフットレスト(足置き台)も完備。
各座席にはコンセントも完備しています。
無料のWi-fiサービスも実施しています。
トイレは、車内中央部の階段を下りた突き当たりにあります。
消灯前に休憩停車がありますが、いざという時にありがたい設備です。
新型コロナウイルス対策
今回乗車した便の新型コロナウイルス対策は、以下の様になっておりました。
【主な新型コロナ感染症対策】(乗車当時のものです)
・座席使用制限:なし
※全席通路カーテン付き
・車内消毒液設置:あり
・運転席回りのビニール製カーテン設置:なし
※運転席後部に透明のアクリルボードあり
※消灯時に前方遮蔽カーテンをセット。
・運行終了時の車内消毒:実施
・エアコンの外気導入:実施
<動画追加>【お知らせ】バス事業者様へ 大型観光バス「日野セレガ」の室内空調について
・休憩時の車内換気:実施
・その他:
プラズマクラスターイオン発生装置を設置
車内各所に消臭・抗菌・抗ウイルス施工を実施
申告制によるブランケット貸出実施
乗務員のマスク着用 など
途中休憩は消灯前の1回のみ 深夜の高速道路を新潟越後へ向けて・・・
20時40分 JR堺市駅前発車
定刻にJR堺市駅前を発車したバスは、堺市内を走行し、南海堺東駅前、南海堺駅前にて乗車扱いを行います。
南海堺東駅前にて1名乗車し、バスは国道26号を北上、大阪市内へ。
30分程走行し、湊町バスターミナル(なんばOCAT)にて乗車扱いを行います。
こちらでは2名が乗車しました。
湊町バスターミナルのスロープを降りたバスは、10分程で南海なんば高速バスターミナルに到着。
こちらで10名程乗車し、発車時刻を待ちます。(写真はイメージです。)
21時45分、バスは定刻に南海なんば高速バスターミナルを発車します。
スロープを降り、再度国道26号に出た後、湊町ランプから阪神高速へ。
出入橋ランプまで走行し、次なる乗車場所の大阪駅前(桜橋口アルビ前)へ向かいます。
22時03分、大阪駅前(桜橋口アルビ前)に到着。
乗車扱いのために7分間停車します。
こちらで5名程乗車し、22時10分、大阪駅前を発車。
すぐ近くの梅田ランプから再び阪神高速に入ります。
梅田ランプから阪神高速道路を走行したバスは、東大阪ジャンクションからは近畿自動車道へ。
更に門真ジャンクションからは第二京阪道路に入り、京都市内へと向かいます。
この後、高速京田辺にて乗車扱いのために停車し、23時04分に上鳥羽ランプを流出。
定刻より若干早い23時15分に京都駅八条口(ホテル京阪前)に到着します。
こちらで最後の乗車扱いを行います。
23時20分、総勢20名以上の乗客を乗せたバスは、定刻に京都駅八条口(ホテル京阪前)を発車します。
結局、この日の乗車率は約8割。
乗車した日が週末ということもありますが、緊急事態宣言が解除されてあまり日が経っていないこの時期での約8割乗車率は、それなりに高い方なのではと感じました。
それだけ必要とされている路線であるということなのでしょう。
京都駅八条口(ホテル京阪前)発車後、自動音声による案内と乗務員からの補足説明が行われます。
言葉数は決して多くないものの、最低限の的確な案内が南海バスの特徴といったところでしょうか。(言葉数とは裏腹に、気さくな乗務員も多い印象を私は受けるのですが・・・。)
23時30分過ぎ、京都南インターを通過し名神高速道路へ。
ここから先は、名神高速道路~北陸自動車道を経由し、新潟越後へ向かいます。
23時50分~00時00分 草津パーキングエリア(第二駐車場)にて開放休憩
日付がが変わる直前、バスは唯一の開放休憩場所である名神高速道路草津パーキングエリアに到着します。
こちらでは、10分間の開放休憩となりました。
草津パーキングエリアといえば、充実した設備で有名なのですが、南海バスの夜行高速バスについては、基本的に第二駐車場にて開放休憩を行います。
運が良ければメインの駐車場に駐車することもある様ですが、残念ながら第二駐車場はトイレと自販機しかありませんので、飲食物や土産物類は乗車前に購入しておくことをお勧めします。
バスもしばしのひと休みです。
乗務員交代もこちらで行います。
隣には、同じ南海バスの長野・湯田中・野沢温泉行き「サザンクロス」長野線477号車が停車していました。
開放休憩が終わり、乗客が全員揃ったところで、バス車内は消灯し、草津パーキングエリア(第二駐車場)を発車します。
暫くは起きていましたが、やがて目を瞑ると、いつしか夢の中へ。
翌朝、物音で目を覚ますと、バスは上越木田バス停にて降車扱いを行っているところでした。
06時01分 柏崎駅前到着 / 06時46分 長岡駅東口到着
目を覚ましてカーテンを開けると、バスは柏崎インターへ向けて北陸自動車道を走行していました。
05時50分過ぎ、柏崎インターを流出。
上方は、降車客がいないため通過した様です。
06時01分、バスは定刻よりも若干早く柏崎駅前に到着します。
こちらでは3名が下車していきました。
柏崎インターから再び北陸自動車道に入ったバスは、20分程走行して長岡インターを流出し長岡市内へ。
北陸自動車道走行中に、虹を見ることが出来ました。
定刻よりも10分程早い06時46分に、バスは長岡駅東口に到着しました。
こちらでは約半数が下車していきましたが、それでも約半数の乗客はまだ車内に残っています。
07時36分 東三条駅前到着
長岡市内を走行したバスは、15分程一般道を走行し、中之島見附インターからみたび北陸自動車道へ。
北陸自動車道走行中、「これぞ越後平野!」といわんばかりの車窓を目にします。
10分程北陸自動車道を走行したバスは、07時19分に三条燕インターを流出。
週明けの月曜日で渋滞する三条市内を走行し、07時36分、定刻よりも11分早くバスは東三条駅前に到着しました。
こちらでは、私を含め残りの乗客全員が下車。
越後交通三条営業所へ回送されていくバスの後姿を見届け、次なる場所へと向かうのでありました。
予想外?の高乗車率 利用者数は戻るのか?
以上、南海バス「サザンクロス」長岡・三条線の乗車記をお届けしました。
約半年ぶりの乗車でしたが、「緊急事態宣言が解除されたばかりで、いくら週末とはいえ、乗車率はさほど高くないのでは?」と思っていただけに、緊急事態宣言が解除されてあまり日が経っていないこの時期での約8割という高乗車率は、正直驚きました。
一方で、1年以上も運休を続けている夜行高速バスも少なくない中、「サザンクロス長野線」(神戸・大阪・京都~長野・湯田中・野沢温泉)と同様に比較的早く運行を再開しているあたり、事業者としても重要視している路線であり、利用者にとっても必要とされている路線であるということなのではないでしょうか。
今回乗車した限りにおいてですが、利用状況については、仮に感染状況が落ち着いた状況が続けば、次第に利用者数も戻りつつあるのかなぁという印象を持ちました。
問題は、まだ完全に収束していない新型コロナウイルスの感染状況がどうなるのか。
一説では「感染拡大第6波が来るのでは?」ともいわれていますが、こればかりは私も分かりません。
いち利用者としては、一刻も早く今のコロナ騒動が落ち着くこと、そして、国、自治体、事業者は世間の風潮やマスコミ報道に惑わされず、科学的にかつデータに基づいた感染対策を行っていただくことを切に願いたいものです。
暫くは、新型コロナウイルスの感染状況を見ながらの運行になるでしょうが、我々利用者・事業者共に感染対策をしっかりと行ってこの騒動を乗り切り、
以前の姿に戻ることを是非とも期待したいです。
【乗車データ】
- 乗車日:2021/10/17
- 乗車区間:
JR堺駅前→東三条駅前 - 運行会社:南海バス
- 車両:日野/セレガHD(QRG-RU1ESBA)
- 年式:2015年式
- 所属:堺営業所
- 社番:518
【お知らせ】
夜行高速バス「堺・大阪・京都~柏崎・長岡・三条線」のご予約・ご購入はこちらのサイトでも受け付けています。
【おまけ】動画にしてみました
宜しければご覧いただけると幸いです。




