京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 乗車記

ひろしプロジェクトです。
いつもこのブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

JR牟岐線「鉄道・高速バス連携」の実見を終えたところで、徳島バス橘営業所からJR阿波橘駅まで猛ダッシュ。
列車の飛び乗り、徳島へ戻ったところで、移動再開です。


徳島からはさらに東へ移動。
こちらのバス↓を利用しました。
京浜急行バス「エディ号」阿南系統 3109 品川BTにて

徳島バス「エディ号」吉野川系統 ・205
東京(品川・浜松町)と徳島の間を結ぶ夜行高速バス「エディ号」です。
30年以上運行を続ける、高速バスの中でも老舗の部類に入る路線ですが、実は私、恥ずかしながら「エディ号」にはこれまで一度も乗車したことがなく、「せっかく徳島に来たのだから・・・」ということで、今回初めて利用することに相成ったのです。

かつてはフェリーを利用 30年以上の老舗夜行路線

ここで、東京~徳島線「エディ号」について簡単に歴史を振り返っておきましょう。

東京~徳島線「エディ号」が運行を開始したのは、明石海峡大橋が開通する前の1989(平成元)年7月14日。
当時、東京~徳島間においては、陸路での直行移動手段がなく、東京と徳島県を結ぶ路線として企画されましたが、実は定期高速路線としての運行に先立って、1988(昭和63)年8月に2 週間にわたって帰省バス(ツアーバス形式)としての運行が行われていました。
ツアーバス形式ではありましたが、運行期間が14日間と帰省バスとしては長めに設定された上、両社隔日交互で夜行バスを運行するという、定期路線開設を前提とした運行形態を採用。
この時には1,000人以上の利用があり、同年の年末にも同様の運行形態で運行したところ、常時2台運行と盛況であったことから、翌年の1989(平成元)年に定期高速路線バスとしての運行に踏み切ったという経緯があります。

先述の通り、当時は明石海峡大橋が開通していなかったため、神戸市須磨区~東浦町(現:淡路市)間はフェリー(淡路フェリーボート)を利用し、フェリーにバスごと載せて明石海峡を渡るという珍しい方策をとっていましたが、明石海峡大橋の開通により、フェリー航送は取り止めになっています。
その後、複数の競合路線運行開始などで苦境に立たされますが、複数便設定や徳島市周辺地区への延伸、淡路島での乗降扱いを実施したこと、そして地元バス会社運行による老舗路線で昔からの知名度もあることから、現在も一定の支持を得ているというのが実状であるといえましょう。

現在の東京~徳島線「エディ号」は2往復体制で運行されており、このうち1往復は渋谷・徳島経由の阿南系統として、もう1往復は徳島経由の吉野川系統として運行されています。
京浜急行バス「エディ号」阿南系統 3109 東京浜松町にて

徳島中西部・淡路島に停車 2つの橋を渡って首都圏へ

やって来たのは、JR 徳島駅から徳島バスで揺られること1時間弱、徳島県吉野川市にある徳島バス鴨島営業所です。
今回の「エディ号」の旅はここから始まります。
徳島バス 鴨島営業所_01

徳島バス 鴨島営業所_02

「エディ号」吉野川系統の始発は、ここから先の川島停留所(吉野川市役所の支所前)なのですが、停留所までのアクセスが良くないことなどから、今回は徳島バス鴨島営業所から乗車することにしました。

私がのりばに到着したのは21時前でしたが、既に数名が乗り付けた車の中で「エディ号」を待っています。
徳島バス鴨島営業所には「エディ号」利用者専用の無料駐車場が設けられており、ここまで自家用車で移動した後、車を置いて「エディ号」を利用する人もいる様です。

21時15分、1台のバスが営業所構内に入線します。
東京行き「エディ号」です。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 徳島バス鴨島営業所入線

この日は京浜急行バスが運行を担当。
こちらの車両↓に乗車しました。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 リア
京浜急行バス羽田営業所所属H3302号車(日野セレガSHD QPG-RU1ESBA)です。
腰高のスーパーハイデッカーに「風」をイメージした、「キャメル号」(東京~鳥取・米子)から受け継がれる伝統のカラーリングが目立ちます。
京浜急行バスの夜行高速バスといえば、かつては三菱車で統一されていましたが、現在は写真の日野セレガSHDが主力車種になっている様です。

乗務員の乗車改札を受け、車内に入ります。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 車内

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 シート
車内は3列独立シート29人乗りの夜行高速標準仕様。
最後列も1人掛けにする事業者が増えている中、京浜急行バスは現在も最後列を4人掛けにしています。

シートは天龍工業製の可動式枕付き夜行高速用シートを採用。
リクライニングの角度も深く、座り心地もなかなかのもので、このシートであれば東京までの道中も快適に移動出来そうです。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 シート フルリクライニング時

また、窓側座席には通路カーテンも装備。周りを気にせずに休むことが出来ます。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 通路カーテン

各座席にはペットボトルのお茶のサービスも。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 お茶のサービス

さらにトイレ前のサービスコーナーには、お茶とコーヒーのセルフサービスもあります。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 サービスコーナー

車内設備を見る限りでは、標準的な3列シートの夜行用車両にしてはハイグレードな印象を受けます。

ただし、この車両に関しては座席コンセントが付いていませんでした。
聞くところによると、日によってはコンセント(またはUSBポート)が付いた車両が運行されるそうですが、こればかりは運がなかったと諦めるしかありません。

鴨島営業所で4 名の乗客を乗せたバスは、隣の石井町にある石井バス停(JR 石井駅前)や徳島大学近くの加茂名バス停で乗車扱いを行い、国道192号を徳島市内へ向けて走行。
21時50分過ぎに徳島駅前高速バス乗り場に到着し、ここで多くの乗客を乗せたバスは、22時00分に徳島駅前を発車します。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 徳島駅前乗車改札中
徳島駅前にて乗車改札中の京浜急行バス「エディ号」

国道11号を鳴門方面へ向けて走行し、松茂(とくとくターミナル)で乗車扱いを行ったバスは、22時23分に鳴門インターを通過。
神戸淡路鳴門自動車道を関西方面へ向けてひた走ります。
22時28分、高速鳴門を発車したバスは、発車後に自動放送による車内設備案内が行われ、その後に乗務員による補足説明が行われます。
その間、バスは大鳴門橋通過し、淡路島に入ります。

改めて車内を見回すと、おおよそ20名前後の乗客が乗車しており、その多くが地元客と思わしき客層でした。
「エディ号」のブランドは地元にしっかりと浸透している様です。

22時41分、淡路島の志知バス停に乗車扱いで停車したところで車内は消灯。
その後、同じ淡路島の東浦バス停で最後の乗車扱いのために停車し、バスは北上します。
そして、23 時15分過ぎ、明石海峡大橋を通過。
本州側に差し掛かり、23時24分に神戸西料金所を通過します。
この先は山陽道から新名神高速道路などを経由して東京へ直行しますが、神戸西料金所を通過したあたりからウトウトとし始めます。

23時40分、バスは開放休憩場所である山陽自動車道淡河パーキングエリアに到着。こちらで10分間の開放休憩となりました。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 淡河パーキングエリア

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 淡河パーキングエリアにて
到着直前まで消灯されていたことから、バスを降りる乗客は少なめ。
それでもバスを降りた乗客は、短い時間の中でトイレや買い物などを済ませていきます。

23時50分、乗客が全員揃ったところでバスは発車します。
この先は翌朝の休憩場所まで下車することが出来ません。
通路カーテンをセットしてシートを倒し目を瞑ると、いつしか夢の中へ。
翌朝の休憩停車まで目を覚ますことはありませんでした。

夜明けのPAで休憩 東京まであと一息

翌朝4時50分、バスは朝の休憩場所である東名高速道路鮎沢パーキングエリアに到着します。
こちらでは、朝の開放休憩として10分間停車となりました。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 鮎沢パーキングエリア

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 鮎沢パーキングエリアにて_01

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 鮎沢パーキングエリア_04
隣の足柄サービスエリアと比較すると、施設がコンパクトに纏まっていて使いやすいのですが、それでも駐車場スペースは広いことから、自分が乗車しているバスの色とナンバー、停車位置は事前に確認しておく必要はあるでしょう。
近くにはJRバス「ドリーム号」の姿もちらほら見受けられました。

5時00分、乗客が全員揃ったところでバスは発車。
この先は東名高速道路から首都高速道路を経由して東京都心へ直行します。
5時47分、東京料金所を通過し、少し先の用賀ランプから首都高速3号線へ。
10分ほど走行した芝公園ランプで首都高速道路を流出し、最初の降車場所である浜松町バスターミナルへと向かいます。
そして6時10分、定刻よりも30分以上早くバスは浜松町バスターミナルに到着。
こちらで半数近くの乗客が下車し、その約10分後の6時22分、バスは終点の品川バスターミナルに到着しました。
京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 まもなく品川バスターミナル到着

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 品川バスターミナル到着

品川バスターミナルは、JR品川駅と都営地下鉄浅草線泉岳寺駅のほぼ中間の場所に位置する京浜急行のバスターミナル。
建物や敷地自体は決して広くはありませんが、洗面台やシャワー室を完備する京急高速バスの利用者向け専用バスターミナルです。
駅からは多少歩きますが、到着後のんびりしたい方や、シャワーを浴びてから行動したい方にとっては便利なバスターミナルかもしれません。(写真はイメージです。)
京浜急行バス 品川バスターミナル
夜の品川バスターミナル

現状維持はやがて衰退を招くことに・・・

以上、京浜急行バス「エディ号」吉野川系統の乗車記をお届けしました。

「エディ号」が運行を開始して30年。この路線は前々から乗車してみたいと思いつつ、これまで乗車出来ずにいましたが、今回、初めて利用してみて感じたのは、「老舗路線のプライド」と「根付いている利用」でした。
東京~徳島間においては、この「エディ号」の他にも、JRバス関東とJR四国バスが「ドリーム徳島号」を、そして海部観光が個室タイプの豪華夜行高速バス「マイフローラ」をはじめとする夜行高速バスを数便運行していますが、競合路線が年々力をつけている中、「エディ号」もそれなりに奮闘しているのではという印象を受けました。
これは、長年運行を続けていることによる運行会社のプライドと、地元住民による利用の多さが相当大きいかと考えますが、とはいえ、現状維持の姿勢はやがて衰退を招きます。
現状を見る限り、他社運行路線と比較すると、一部の車両においてコンセントが付いていない、一部の車両が古いなど、特にハード面において見劣りする部分が少なからず見受けられました。
もう少し利用者の声に耳を傾け、サービス改善を行う姿勢があっても良いのではと思います。

フェリー航送時代から30年、確固たる地位を築いている東京~徳島線「エディ号」。
繰り返しにはなりますが、現状に甘んじることなく、今後も利用者が使いやすく快適に移動出来る交通機関として末永く運行を続けていくことを切に願いたいものです。

京浜急行バス「エディ号」吉野川系統 3207 鮎沢パーキングエリア_05


【乗車データ】 
  • 乗車日:2019/06/22
  • 乗車区間:
    鴨島営業所→品川バスターミナル
  • 運行会社:京浜急行バス
  • 車両:日野/セレガSHD(QPG-RU1ESBA)
  • 年式:2013年式
  • 所属:羽田営業所
  • 社番:H3302

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