庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 簡単な乗車記

昼行高速バス, 高速バス乗車記

宮城県名取市と岩沼市にまたがって位置する仙台空港
仙台国際空港_01

年間約340万人(2017年)の利用者を誇り、国内線は新千歳・成田・小松・名古屋(中部)・大阪(関西・伊丹・神戸)・出雲・広島・福岡・那覇へ、国際線は中国(北京・上海)・台湾(台北)・韓国(仁川)へそれぞれ就航しています。

東北地方唯一の国管理空港でありますが、2016年7月1日には運営が東京急行電鉄・前田建設工業・豊田通商などが出資する仙台国際空港株式会社に移管。
運営の民間移管に伴い、「仙台国際空港」という愛称も付けられました。

仙台空港もご多分に漏れず、近年のインバウンド効果で国際線の利用が増えており、これに伴い、仙台空港から東北各地へ向かう高速バスも数路線新設されました。
その中から、今回は山形県鶴岡市に本社を置く庄内交通の高速バス「夕陽号」仙台国際空港線をご紹介します。
仙台空港と山形県庄内地方をダイレクトに結ぶ路線ということで、以前から乗車してみたかったのですが、「せっかく東北に来たことであるし、中々乗る機会もないので、では乗ってみますかぁ・・・。」ということで、先日の太平洋フェリー 新「きたかみ号」乗船の後に乗車して来ました。

夜行高速仕様の3列独立シート車で運行

やって来たのは、いうまでもなく仙台空港の到着口。
鶴岡・酒田行き「夕陽号」は、到着口1番のりばから発車します。
仙台国際空港 到着口 バスのりば 1番のりば

「夕陽号」仙台国際空港線が運行を開始したのは、2017(平成29)年4月1日。
当初は1日2往復体制で運行していましたが、利用者が増えなかったことなどから、その8か月後の同年12月1日にダイヤ改正を実施し、1往復に減便しました。
さらに、2018(平成30)年9月1日には、酒田・鶴岡の発時刻を曜日毎に変えるダイヤに変更、現在に至ります。

減便に伴い、使用車両も変更。
それまでのトイレ付き4列シート車から、夜行高速バス「夕陽号」東京線で使用されていた3列独立シート28人乗り夜行高速仕様車(後部トイレ・乗務員仮眠室付)に変更されています。

というわけで、今回乗車した車両はこちら↓。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177

庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 リア
夜行高速バス「夕陽号」東京線で使用されていた三菱エアロエース(QRG-MS96VP)です。
黄色の車体に日本海の夕陽が描かれた車体デザインは遠くからでも目立ちますし、中々素敵なデザインだと私は思います。
それにしても、仙台空港~鶴岡・酒田間約200kmの区間を夜行仕様車で移動出来るとは・・・少なくてもバスファンにとっては"乗り得"な車両であることに間違いなさそうです。

バスは発車10分前にのりばに到着。
乗車改札が行われます。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 仙台国際空港改札中

早速、車内を見てみましょう。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 車内

庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 シート
早速、車内を見てみましょう。

先述の通り、車内は3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様となっています。
トイレと乗務員仮眠室は車内後部に配置。
このため、シートピッチが若干狭くなっている他、シートのリクライニング角度も浅く設定されています。
尚、この路線への転用に伴い、通路カーテンは撤去されています。

各座席にはコンセントも完備。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 コンセント
但し、設置場所が座席肘掛け下部と少々分かりずらい場所にあります。

この他にも、車内ではWi-fiサービスも提供。
山間部を除き、快適にインターネットが楽しめます。

以上、「夕陽号」仙台国際空港線に使用されている車両を簡単に紹介しましたが、仙台空港~鶴岡・酒田間の移動時間(約4時間)を考えると、十分過ぎる程の充実した車内設備を有しているといえましょう。

空港近くのインターから有料道路と高速道路を経由 庄内地方へ一直線

16時20分、バスは定刻に仙台国際空港を発車します。

10分程走行し、仙台空港インターから仙台東部道路へ。
仙台若林JCTまで走行した後、今度は仙台南部道路へ進路を変え、仙台南インターからは東北自動車道~山形自動車道~国道112号~山形自動車道を経由し、鶴岡・酒田へと向かいます。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 車窓_01

バスは、日が沈みゆく山形自動車道を快走していきます。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 車窓_02

途中の休憩箇所は1箇所。
山形自動車道の山形蔵王パーキングエリアにて、10分間の開放休憩が設定されています。
こちらでは、17時23分~17時33分の10分間停車しました。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 山形蔵王PA

バスもしばしの休憩です。
庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 山形蔵王PAにて_01

庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 山形蔵王PAにて_03

山形蔵王パーキングエリアを発車したバスは、引き続き山形自動車道を庄内地区へ向けてひた走りますが、未開通区間の月山インター~湯殿山インター間は国道112号(月山道路)を経由します。
湯殿山インターから再び山形自動車道に入ったバスは、18時38分に庄内あさひバスストップに停車しますが、降車客がいなかったことから、すぐに発車します。

18時52分、鶴岡インターを流出。
インターを出てすぐの庄内観光物産館には、18時55分に到着しました。
ここで、私を除く乗客全員(とはいっても数名)が下車し、残るは私一人。
そして、19時05分にバスはJR鶴岡駅近くのエスモールバスターミナル到着しました。
本来であれば、終点の酒田庄交バスターミナルまで乗車したいところですが、今回はこちらで下車。
私を降ろしたバスは、終点の酒田へ向けて走り去っていきました。

インバウンド頼りだけではキツイ!?

以上、庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線に乗車した時の模様を簡単に紹介しましたが、実際に乗車してみての率直な感想は、

インバウンド頼りだけではキツイのでは?

でした。

運行時刻を見るからに、国際線利用客を照準に合わせていることが容易に想像出来ますし、酒田・鶴岡発の時刻に至っては、中国(北京・上海)・台湾へ就航する国際線ダイヤに合わせたものであることが明らかなのですが、

インバウンド客は果たしてこの路線の存在を知っているのだろうか・・・
そして、庄内地方に住む国際線利用者は、この路線の存在を知っているのだろうか・・・
もしかすると、多くの人はこの路線の存在を知らないのではないか・・・
もしくは知っていても、ダイヤが1日1往復のみの運行であるために、利用を敬遠されているのではないか・・・

色々と考えてしまいました。

1日1往復のみと決して使いやすいダイヤではありませんが、国際線のみならず、国内線でも仙台空港を15時台・16時台に発着する便では乗り継いで庄内地区へ移動出来るため、時間帯によっては使える路線なのではないかと思います。

とかく「インバウンド頼りの路線はまず成功しない」といわれることが多いですが、インバウンド客・国内客を問わず、まずは路線の存在をもう一度周知させることが必要なのではないかと感じました。

一方で、バスファンからすると、これほど"乗り得"な路線もそうないのではないでしょうか。
所要約4時間とはいえ、空港発着の高速バスで夜行仕様車に乗車出来る路線は、全国探しても中々ありません。
仙台~鶴岡・酒田・由利本庄間には、宮城交通・庄内交通・山交バス・羽後交通が共同で高速バスを1日13往復運行していますが、あちらは全ての便が4列シート車。
それぞれ利用目的は全く異なりますが、こと仙台~鶴岡・酒田間を夜行仕様車で移動出来るという点、そして空港から乗り換えなしで鶴岡・酒田へ移動出来る点において、「この路線はそれなりに使えるのでは?」と感じた次第です。

色々と書きましたが、仙台空港と鶴岡・酒田間を乗り換えなしで移動したい方にとって、庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線はそれなりに使える路線だと思います。
前途は中々厳しいものがありますが、少しでも長く運行を続けることを切に願いたいものです。

庄内交通「夕陽号」仙台国際空港線 ・177 山形蔵王PAにて_02


【乗車データ】 
  • 乗車日:2019/02/09
  • 乗車区間:
    仙台国際空港→鶴岡エスモールバスターミナル
  • 運行会社:庄内交通
  • 車両:三菱/エアロエース(QRG-MS96VP)
  • 年式:2013年式
  • 所属:酒田営業所
  • 社番:177

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