西鉄高速バス「桜島号」9134号車 乗車記 ついに引退!?(2017年4月乗車分)
JR九州BEC819系蓄電池式電車「DENCHA」の実見を終えて折尾に戻った私。
折尾からJR筑豊本線(福北ゆたか線)で中間まで移動し、中間からは西日本鉄道の高速バス「なかま号」と西鉄の路線バスを乗り継いで博多駅へ戻ります。
博多駅に戻ったところで、ここ最近の九州訪問では恒例(?)の高速バス「桜島号」での福岡~鹿児島間往復をまたもや敢行します。
でも、今回の高速バス「桜島号」での福岡~鹿児島間往復にはちょっとした理由がありました。
その理由とは・・・。
目次
西工SD-1昼行仕様車が一部引退へ・・・
ご存知の方も多いかと思いますが、実は2017年4月20日より、「桜島号」西鉄高速バス担当便のうち、福岡を朝に発車する3便(鹿児島を午後に発車する3便)に4列シート車(新車)が投入されました。これに伴い、写真の9134号車(日産KL-RA552RBN 西工02MC SD-1)をはじめとする2+1配列の3列シートスーパーハイデッカーの大半が運用から離脱することがほぼ確定的という情報を入手したからであります。
古くは1988年運行を開始した福岡~宮崎線「フェニックス号」専用車両から受け継がれてきた2+1シート配列のスーパーハイデッカーが、惜しまれつつ終焉を迎えようとしている・・・。
これまで幾度となくこのタイプの車両にお世話になった私としては、「折角九州に来たのだから、最後の雄姿をこの目に焼き付けておかなければ・・・。」ということで、再度高速バス「桜島号」での福岡~鹿児島間往復を決めたのであります。
同時に、今回は鹿児島側での時間が少しあったことから、昨年2016年6月のダイヤ改正で停車することになった鹿児島空港国内線ターミナルバスのりばの現状も見ておきたいと思い、往路は博多バスターミナルから鹿児島空港国内線ターミナルへ移動し、復路は鹿児島中央駅前から夜行便(西鉄高速バス担当)で博多バスターミナルへ戻る行程としました。
美しく映えるスーパーハイデッカーからの車窓
今回私が乗車したのは、博多バスターミナル11時32分発の西鉄高速バス担当便。お目当ての9134号車(日産KL-RA552RBN 西工02MC SD-1)が充てられていました。(写真の一部はイメージです。)
車内は2+1配列の3列スーパーシート29人乗り昼行高速仕様となっています。
夜行バス用3列シートよりもシート幅が広く、ゆったりとくつろぐことが出来るのが大きな特長です。
ラジオ・DVD放映サービスは廃止されてしまいましたが、一方で各座席にコンセントが後付けされるなど、利用者の要望に沿ったサービス形態の変化も見られます。
高速バス「桜島号」は、博多バスターミナル3階35番のりばが始発です。
買い物を済ませてのりばへ向かうと、お目当てのバスが入線するところでした。
入線後、早速乗車改札が行われます。
11時32分、私を含めて5名の乗客を乗せたバスは、定刻に博多バスターミナルを発車します。
西鉄天神高速バスターミナルで4名乗車し、天神北ランプから福岡都市高速道路へ。
左手には、福岡空港国際線ターミナルが見えて来ます。
渋滞に巻き込まれることもなく、バスは太宰府インターから九州自動車道へ。
筑紫野(二日市温泉入口)、高速基山、久留米インター八女インターで乗車扱いを行い、九州自動車道をひたすら南下します。
暫く進むと、長閑な風景が車窓一面に広がります。 アイポイントの高いスーパーハイデッカーから見ることによる優越感から来るのでしょうか、何処にでもある様な風景も一際美しく映えますね。
バスは途中、北熊本サービスエリアとえびのパーキングエリアの2箇所で開放休憩を行います。
各10分前後の休憩時間と長くはありませんが、両休憩場所共にトイレや売店が完備されており、売店の品揃えも充実していますので、飲食物の購入に困ることはないでしょう。
バスは引き続き九州自動車道を鹿児島へ向けて南下します。(写真の一部は過去に撮影したものです。)
八代インターからの山岳区間は、23箇所連続するトンネルや、トンネルの合間から見える山々など、九州らしさが感じられる風景が車窓一面に広がります。
一方で、えびのインターを過ぎると、えびの高原や霧島山系が一望でき、南九州に近づいていることを実感します。
手持ちのiPhoneで音楽やラジオを聴きながら車窓を眺めているうちに時間はあっという間に過ぎていき、博多バスターミナルを発車すること約4時間後の15時35分に、バスは最初の降車停留所である鹿児島空港南に到着。
こちらでは1名が下車していきました。
そして、5分後の15時40分にバスは鹿児島空港国内線ターミナル0番のりばに到着しました。 鹿児島空港国内線ターミナルでは、私を含めて3名が下車。
私を除く2名は、国内線ターミナルの中へ入っていきましたが、この後、屋久島、奄美大島をはじめとする離島もしくは沖縄那覇方面への飛行機に乗り継ぐのでしょうか。
バスは、私たちを降ろしすぐさま発車。
鹿児島方面へ向けて走り去っていきました。
2+1配列シートのスーパーハイデッカーもまもなく終焉か!?
というわけで、西鉄高速バス「桜島号」9134号車の乗車記をお届けしました。私自身、このタイプのバスにはこれまで幾度となく乗車して来ましたが、時が流れているとはいえ、いざこのタイプの乗車が出来なくなるとなると、正直一抹の寂しさも感じます。
先述の通り、4月20日に稼働した4列シート車3台と入れ替わる形で、現在4台在籍している2+1配列の3列シートスーパーハイデッカーのうち、3台が運用から離脱するのがほぼ確定となっています。
残りの1台については、当分の間は在籍はするようですが、こちらも車齢から判断してそう長くはなさそうです。
「フェニックス号」の登場以来、約30年間続いてきた2+1配列の3列シートスーパーハイデッカーの歴史も、今後導入される兆候が見受けられないことから、ひとまずは終焉となりそうです。
「在来線のグリーン車よりも広くて快適」と評判の仕様だっただけに、正直残念な思いはありますが、残り少なくなっている活躍期間を引き続き見守っていきたいと思います。
尚、4月20日以降、2+1配列の3列シートスーパーハイデッカーは、博多バスターミナル11時32分発(鹿児島中央駅発19時10分)の便に充てられる確率が高い様です。(ハイウェイバスドットコム調べ。車両運用の都合で変更になる場合があります。)
西工ファンの方、乗るのであれば今のうちではないでしょうか。
出来るだけ早めの乗車をお勧めします。
【乗車データ】
- 乗車日:2017/04/16
- 乗車区間:
博多バスターミナル→鹿児島空港国内線ターミナル - 運行会社:西鉄高速バス
- 車両:日産/KL-RA552RBN(西工02MC SD-1)
- 年式:2004年式
- 所属:福岡支社
- 社番:9134
【おまけ】バスの発着拠点としても機能する鹿児島空港
福岡空港に次いで年間利用客数九州第2位の利用客数を誇る鹿児島空港は、多くの離島路線を抱えていることもあって、第二種空港としても国内有数の規模を誇ります。と、ここまではご存知の方も多いかと思いますが、実は鹿児島空港は鹿児島県内でも有数のバス発着拠点でもあるのです。
鹿児島空港から発着する路線バスは、高速路線バスを含めると実に19路線。
北は福岡・熊本から南は鹿屋、指宿(山川)、枕崎と幅広くカバーしています。
<高速路線>
福岡、熊本、宮崎
<空港リムジンバス>
鹿児島市内、水俣、阿久根、薩摩川内、伊集院(湯之元)、谷山、指宿(山川)、枕崎、垂水、鹿屋
<路線バス>
隼人、姶良(加治木)、国分、志布志
志布志や鹿屋、枕崎など、場所によっては鹿児島中央駅で乗り換えるよりも早く到着することが出来るため、時間帯によっては「桜島号」を鹿児島空港で下車してリムジンバスや路線バスに乗り換えた方が便利です。
鹿児島空港国内線ターミナルバスのりばの全景です。
北側から0番、1番と配置されており、4番のりばまで全5箇所バス停が設置されています。
のりばは以下の通りに割り振られています。
<0番のりば>
福岡行き「桜島号」、宮崎行き「はまゆう号」、枕崎行きリムジンバス、姶良・加治木行き路線バス
<1番のりば>
熊本行き「きりしま号」、谷川行きリムジンバス、指宿(山川)行きリムジンバス
<2番のりば>
鹿児島市内行きリムジンバス
<3番のりば>
水俣、阿久根、薩摩川内、伊集院(湯之元)行き各リムジンバス、隼人行き路線バス
<4番のりば>
国分、垂水、鹿屋行き各リムジンバス、志布志行き路線バス
2番のりば付近には、案内窓口と自動券売機が設置されています。
但し、予約制を採っている福岡、熊本、宮崎行き各高速バスについては、案内窓口での予約・発券が出来ないため、事前に予約・発券を済ませておきましょう。
そして0番のりば付近には、写真の砂で出来た西郷隆盛さんと、足湯スペース「おやっとさぁ」があります。
足湯は無料で入ることが出来、有料でタオルも販売しています。
バス乗車前に足湯にひと浸かり・・・というのはいかがですか。
鹿児島空港へ乗り入れるバスを2路線紹介します。 主力路線である鹿児島市内~鹿児島空港間リムジンバスです。
南国交通と鹿児島交通が共同運行しています。
鹿児島空港便は、写真の様な広告ラッピング車が数多く投入されています。
いわさきグループの三州自動車が運行する「鹿児島空港リムジンバス」鹿屋線です。
国分を経由して鹿屋まで運行します。
鹿児島空港から鹿野までは最速で1時間30分。
いわさきグループのシンボルマーク「やしの木」が大きく配された車体デザインが特徴です。
高速バス「桜島号」各停便乗り入れ開始で利便性が向上した鹿児島空港国内線ターミナルバスのりば。
今回久しぶりに見てみましたが、飛行機からの乗り換えのみならずバス同士の乗り換え拠点としても使えそうな印象を受けました。
欲をいえば、もう少し方面別に乗り場を整理するとより分かりやすくなるのかなぁとは思いましたが・・・。
次回訪問の際は、是非ともこちらを拠点に大隅半島やえびの高原へも足を伸ばしてみたいですね。
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