西鉄高速バス「桜島号」夜行便乗車記(2015年4月乗車分)

夜行バス,高速バス乗車記

前回ご紹介したJR九州バス「桜島号」昼行便乗車記の続きになります。


桜島が聳え立つ九州南部の中核都市「鹿児島」。
鹿児島を発着する高速バスといえば、やはり福岡線「桜島号」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実はこの「桜島号」には昼行便の他に夜行便が設定されており、ビジネスや買い物・旅行の足として幅広く利用されています。
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「桜島号」夜行便の良さは、何といっても「宿代わり」として利用出来ること。
九州島内を走る夜行バスは、この「桜島号」夜行便の他にも、大分バスが運行する大分~鹿児島線「トロピカル号」がありますが、九州島内を走るJRの夜行列車自体が無いことから、眠りながら目的地へ移動出来る交通機関として好評を得ています。。
もちろん、九州島内のバスが乗り放題の「SUNQパス」も、全九州版であれば九州島内の夜行高速バスを利用することが可能。
桜島号「夜行便」や「トロピカル号」を組み合わせることで、より効率良く九州内を回れることも出来るのです。

今回、九州島内のバス旅のウォーミングアップとして、「桜島号」で福岡~鹿児島間を往復しているところですが、「鹿児島からの帰路はやはり「桜島号」夜行便に乗るしかない!」ということで、またまた西鉄高速バス担当の「桜島号」夜行便に乗車しましたので、今回はその時の模様をお届けします。

人気の老舗九州島内夜行バス

JR九州バスの「桜島号」昼行便で鹿児島に到着した私。
JR九州バス「桜島号」 8658 鹿児島中央駅前到着
しばし鹿児島中央駅周辺を散策し、鹿児島からは「桜島号」夜行便で福岡へ戻ります。

やって来たのは、鹿児島中央駅向かいの南国交通バスターミナル。
鹿児島中央ターミナルビル1階にあり、ホームドア式の立派なバスターミナルとなっております。(写真はイメージです。)
鹿児島中央駅前 南国交通BT 外観

鹿児島中央駅前 南国交通BT 待合室内

鹿児島中央駅前 南国交通BT チケットカウンター

ターミナル内にはカフェが併設されている他、ターミナルビルの1階にはコンビニエンスストア(ローソン)もテナントとして入っています。
また、上層階には「ソラリア西鉄ホテル鹿児島」がテナントとして入るなど、以前とは比較にならない位に快適性・利便性が向上しています。

「桜島号」夜行便の発車時刻は23時40分。
時間までしばしバスの到着を待ちます。
鹿児島中央駅前 南国交通BT 2番乗り場 LCD案内表示

23時10分前には、大分バスの大分行き「トロピカル号」が入線。
大分バス「トロピカル号」 ・383鹿児島中央駅前改札中
10人程の乗客を乗せ、大分へと旅立っていきました。

そして23時37分、福岡行きの西鉄高速バス「桜島号」夜行便が入線してきます。
今回はこちらの車両↓に乗車しました。
西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012

西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 リア

西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 鹿児島中央駅改札中 その2
西鉄高速バス福岡支社所属の4012号車(三菱KL-MS86MP 西工02MC SD-Ⅰ)です。
にしてつグループとしては最後の西工SD型夜行高速車になります。
元々この車両は西日本鉄道博多自動車営業所に在籍。
「はかた号」や「どんたく号」「ムーンライト号」などで活躍後、夜行高速バス伊勢線(西鉄高速バス・三重交通運行)の車両確保に伴い、三重交通にレンタルされていました。
西鉄に返却後は西鉄高速バス(福岡支社)に移籍、現在は主に「桜島号」夜行便で活躍しています。

車内はこの様になっておりまして、
西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 車内

西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 シート
3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様になっています。
基本的には以前ご紹介した3802号車と同仕様です。
残念ながら、プライベートカーテンは所要時間が短いことから撤去されましたが、一方で昨今の利用者にニーズに応える目的で各座席にコンセントが設置されました。
携帯電話やスマートフォン利用者にはありがたいですね。

目覚めれば博多の街へ・・・

23時40分、ほぼ満席となった「桜島号」夜行便は、定刻より若干遅れて鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)を出発します。
出発後、乗務員から自己紹介・運行経路の説明・車内設備の案内・補足説明が車内マイクを通して行われます。
ハンドルを握りながらの丁寧な案内、いつもながら感心しますね。

下伊敷を通過したバスは、23時57分、鹿児島北インターから九州自動車道に入ります。
高速帖佐を通過し、鹿児島空港南で残りの乗客1名を乗せ満席になったところで、乗務員が前方のカーテンをセットして消灯となります。
この「桜島号」夜行便ですが、所要時間が6時間半と短いことから、開放休憩は設定されていません。
翌朝到着までバスから下車することが出来ませんので、飲食物は事前に購入しておくことをお勧めします。

シートを倒すと、すぐさま夢の中へ。
バスはその間、九州自動車道を福岡へ向けてひた走ります。

翌朝5時00分、目を覚まします。
外を見てみると、バスは広川サービスエリアに停車していました。
長時間停車していた様で、こちらのサービスエリアで仮眠休憩を取っていたのでしょう。
暫くするとバスは再び福岡へ向けて走り出しました。

5時36分、車内灯が照らされて起床。
その4分後の5時40分、バスは高速基山バス停に到着します。
どうやら久留米インターは降車客がおらずに通過した様です。
ここでは1名が下車していきました。
5時46分、筑紫野(二日市温泉入口)に到着。
ここでも1名が下車し、4分後に大宰府インターを通過してからは、福岡都市高速道路を半道橋まで走行します。
半道橋ランプを過ぎると、博多駅はすぐそこです。
6時02分、バスは博多バスターミナルに到着。
ここでは16名が下車しました。
そして、まだ朝が明けきっていない博多の街を駆け抜け、定刻よりも15分程遅れてバスは終点の西鉄天神高速バスターミナルに到着しました。
西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 西鉄天神高速バスターミナル到着 その1

西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 西鉄天神高速バスターミナル到着 その2
お洒落に生まれ変わったバスターミナルに驚きつつも、この時間帯から頻繁に出入りするバス達を見つめながら、私は次なる場所へと向かうのでありました。

というわけで、西鉄高速バス「桜島号」夜行便の乗車記をお届けしました。
以前の乗車記にも同じことを書きましたが、運行時間帯といい車内設備といい、更には「SUNQパス全九州版」が使用可能な点を含め、使い勝手が良い「宿代わり」にもなる夜行高速バスであることを改めて実感しました。
流石、平日でも高乗車率を誇る夜行路線だけのことはありますね。
昼行便に関しては、九州新幹線という強力なライバル存在していることもあって、ここ最近は利用が頭打ちとも言われていますが、こと夜行便に関しては、暫くは安泰であることには間違いなさそうです。
今後の課題としては、現状の乗車率を今後も維持出来るかということ。
現状に甘えないサービスレベルの維持と、利用客のニーズを捉えたサービスの開拓・実施が鍵を握っているのではないか・・・そんなことを思った、今回の西鉄高速バス「桜島号」夜行便の乗車でございました。
今後も鹿児島へ行く機会がありそうなので、またそう遠くない時期にこの路線を利用することになるでしょうね。

西鉄高速バス「桜島号」夜行便 4012 鹿児島中央駅改札中 その3


【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/04/17
  • 乗車区間:
    鹿児島中央駅前→西鉄天神高速バスターミナル
  • 運行会社:西鉄高速バス
  • 車両:三菱/KL-MS86MP(西工02MC SD-Ⅰ)
  • 年式:2005年式
  • 所属:福岡支社
  • 社番:4012


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