西鉄高速バス「桜島号」昼行便乗車記(2014年12月乗車分)
西鉄高速バスの福岡・北九州~坂出・高松間夜行高速バス「さぬきエクスプレス福岡号」の乗車記をご紹介しました。
これら2路線は、あくまで夜行高速バスの繁忙期輸送の事例としてご紹介したのですが、一方で昼行高速バスの繁忙期輸送の事例として紹介出来る路線は無いのか・・・
というわけで、今回は西鉄高速バスの福岡~鹿児島間高速バス「桜島号」昼行便を改めて取り上げます。
西日本鉄道・西鉄高速バス・南国交通・鹿児島交通観光バス・いわさきバスネットワーク・ジェイアール九州バスの計6社が、夜行便を含めて1日24往復運行しています。
この路線の売りは、何といっても「新幹線の約半額できる安い運賃」「快適なゆったり3列シート車」「風光明媚な車窓」です。
九州新幹線を利用すると福岡~鹿児島間片道が約10,000円であるのに対し、高速バス「桜島号」は片道5,000円前後と格安。
車内はJRグリーン車並のシート幅を誇るゆったり3列シートを採用しています。
そして、「桜島号」は九州を縦断する九州自動車道を経由。
沿線の山々や熊本平野の景色の美しさは一軒の価値があるかと思います。
後程ご紹介しますが、途中のサービスエリアでの休憩時間も魅力だったりします。
私自身、この路線に初めて乗車したのは、今から22年前の1992年2月のことでした。
その時は福岡発のジェイアール九州バス便に乗車したのですが、ゆったりした3列シートと車内と美しい車窓の虜になり、以来、福岡~鹿児島間を移動する際は、余程時間が無いときを除いて、「桜島号」を利用しています。
今回は、熊本から九州新幹線「さくら371号」で鹿児島へ移動しました。(写真はイメージです。)
鹿児島中央駅からは鹿児島交通の路線バスで高速船ターミナルへ移動。
しばしバスの到着を待ちます。
今回乗車したのは、鹿児島高速船ターミナル12時55分の西鉄高速バス担当便。
こちらと同型の車両↓がやって来ました。(写真はイメージです。) 西鉄高速バス福岡支社所属の日産スペースアロー(PKG-RA274RBN 西工02MC C-Ⅰ)です。
2011年11月に乗車した時と全く同じ仕様の西工C-Ⅰ後期型で、側面に方向幕が無いタイプです。
ここで、「桜島号」の繁忙期における続行便体勢について簡単にご紹介しましょう。
運行会社によって対応は異なりますが、にしてつグループ(西日本鉄道・西鉄高速バス)の場合、専用車による運行は基本1号車のみで、2号車以降は九州島内4列シートタイプ高速車または西鉄・西鉄観光バスの貸切車両による運行となります。
ですので、繁忙期期間中で3列シート車を利用したい場合は、早めの予約をオススメします。
予約は乗車日の1ヶ月前から受け付けています。
話を戻しましょう。
この便は続行便(西鉄観光バス担当)を従えての2台運行。
年末年始繁忙期期間中ということもあって混んでいます。
私が乗車したのは、写真の1号車↓でした。
車内はこの様になっております。
2+1配列3列シート28人乗りのゆったりとした車内です。
網棚には貸し出し用毛布が置かれています。
因みに、2号車は西鉄観光バスの3173号車(三菱KC-MS829P 西工92MC C-Ⅱ)が充てられていました。
12時55分、定刻にバスは鹿児島高速船ターミナルを発車。
始発から乗車したの私1人だけでしたが、天文館、鹿児島中央駅で大量の乗車があり、車内はほぼ満席になります。
下伊敷で乗車扱いのために停車後、鹿児島北インターから高速道路に入り、高速帖佐、鹿児島空港南の各停留所に停車。
鹿児島空港南で完全に満席になったバスは、九州自動車道を福岡へ向けてひた走ります。
鹿児島中央駅前を出発後、約1時間半程で、バスは最初の休憩場所であるえびのパーキングエリアに到着。
ここでは15分間の休憩時間が設定されています。
大半の乗客がバスを降り、トイレやタバコ、買い物など思い思いの時間を過ごしていました。
実は「桜島号」の休憩場所が、乗務員の休憩時間確保を理由に2014年12月18日実施のダイヤ改正で変更され、宮原サービスエリア1箇所での休憩から、北熊本サービスエリアとえびのパーキングエリア2箇所での休憩に変更されました。
所要時間が更に増えたというデメリットはありますが、ハンドルを握る乗務員やタバコを吸う利用客には概ね好評の様です。
14時50分、休憩時間が終わり、乗務員が人数確認を終えたところで、バスは出発。
連休中にしては車の流れがスムーズで、この調子で進めば、福岡へは大幅に遅れずに到着しそうです。
カーブが続く九州自動車道をひた走ります。
熊本付近の九州自動車道です。
交通量は多くなってきましたが、渋滞するまでの交通量には至っていません。
えびのパーキングエリアから約1時間15分後の16時05分、バスは2回目の休憩地である北熊本サービスエリアに到着。
ここでも15分間の開放休憩時間が設定されています。
多くの乗客がバスを降り、トイレや買い物などを済ませていました。 外は日が沈みかけており、夕焼けに照らされるバスの車体もどこかしら誇らしく見えますね。
16時20分、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
この後は、福岡へ向けてひた走るのみです。
16時43分、バスは最初の降車停留所である八女インターに到着。
こちらでは1名が下車していきました。
その後、16時54分に到着した久留米インターでは1名が下車し、17時06に到着した高速基山では3名が下車、17時13分に到着した筑紫野(二日市温泉入口)では1名が下車していきました。
福岡側の停車停留所が増やされて以降、途中停留所での乗降も徐々に増えている気がします。
17時16分頃、バスは大宰府インターを通過し、福岡都市高速道路へ。
天神北ランプを降りるところまでは順調に来ましたが、天神付近での年末渋滞に巻き込まれ、西鉄天神バスセンターに到着したのは、定刻約30分遅れの17時49分でした。
九州新幹線全通後、何度か乗車している高速バス「桜島号」。
九州新幹線と高速バス双方を改めて比較する目的で乗車したのですが、「需要の棲み分け」が完全に出来ていることを、今回の乗車でも実感しました。
特に今回は年末繁忙期の乗車でしたが、「スピード」が売りの新幹線は観光客の利用が目立ち、逆に「安さ」が売りの高速バスは地元客や帰省客、鹿児島空港からの乗り換え客が多かった様に思います。
車内を見た限りでは、若い方の利用者や女性の方の利用が多く、「桜島号」のリピーターのと思われる方も少なくなかった様に思えました。
以前にご紹介した乗車記でも同じことを書きましたが、九州新幹線と高速バス「桜島号」、当分の間は共存共栄の関係で進んでいくでしょう。
しかしながら、この状態がいつまで続くのか、それともどの時点でバランスが崩れてどちらが優位に立つのか・・・・・・九州新幹線と高速バス「桜島号」の関係については、今後にも引き続き注目していきたいですね。
【乗車データ】
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前回、前々回と、【繁忙期輸送を追いかけて】と題して、2014年年末に乗車した名鉄バスの名古屋~熊本間夜行高速バス「不知火号」の乗車記と、
これら2路線は、あくまで夜行高速バスの繁忙期輸送の事例としてご紹介したのですが、一方で昼行高速バスの繁忙期輸送の事例として紹介出来る路線は無いのか・・・
というわけで、今回は西鉄高速バスの福岡~鹿児島間高速バス「桜島号」昼行便を改めて取り上げます。
「安い運賃」「3列シート」「車窓」が「売り」の「桜島号」
「桜島号」については、各媒体やサイト・ブログなどで紹介されていますが、改めてご紹介すると、「桜島号」は福岡~鹿児島間を結ぶ高速バスです。西日本鉄道・西鉄高速バス・南国交通・鹿児島交通観光バス・いわさきバスネットワーク・ジェイアール九州バスの計6社が、夜行便を含めて1日24往復運行しています。
この路線の売りは、何といっても「新幹線の約半額できる安い運賃」「快適なゆったり3列シート車」「風光明媚な車窓」です。
九州新幹線を利用すると福岡~鹿児島間片道が約10,000円であるのに対し、高速バス「桜島号」は片道5,000円前後と格安。
車内はJRグリーン車並のシート幅を誇るゆったり3列シートを採用しています。
そして、「桜島号」は九州を縦断する九州自動車道を経由。
沿線の山々や熊本平野の景色の美しさは一軒の価値があるかと思います。
後程ご紹介しますが、途中のサービスエリアでの休憩時間も魅力だったりします。
私自身、この路線に初めて乗車したのは、今から22年前の1992年2月のことでした。
その時は福岡発のジェイアール九州バス便に乗車したのですが、ゆったりした3列シートと車内と美しい車窓の虜になり、以来、福岡~鹿児島間を移動する際は、余程時間が無いときを除いて、「桜島号」を利用しています。
今回は、熊本から九州新幹線「さくら371号」で鹿児島へ移動しました。(写真はイメージです。)
鹿児島中央駅からは鹿児島交通の路線バスで高速船ターミナルへ移動。
しばしバスの到着を待ちます。
今回乗車したのは、鹿児島高速船ターミナル12時55分の西鉄高速バス担当便。
こちらと同型の車両↓がやって来ました。(写真はイメージです。) 西鉄高速バス福岡支社所属の日産スペースアロー(PKG-RA274RBN 西工02MC C-Ⅰ)です。
2011年11月に乗車した時と全く同じ仕様の西工C-Ⅰ後期型で、側面に方向幕が無いタイプです。
ここで、「桜島号」の繁忙期における続行便体勢について簡単にご紹介しましょう。
運行会社によって対応は異なりますが、にしてつグループ(西日本鉄道・西鉄高速バス)の場合、専用車による運行は基本1号車のみで、2号車以降は九州島内4列シートタイプ高速車または西鉄・西鉄観光バスの貸切車両による運行となります。
ですので、繁忙期期間中で3列シート車を利用したい場合は、早めの予約をオススメします。
予約は乗車日の1ヶ月前から受け付けています。
話を戻しましょう。
この便は続行便(西鉄観光バス担当)を従えての2台運行。
年末年始繁忙期期間中ということもあって混んでいます。
私が乗車したのは、写真の1号車↓でした。
車内はこの様になっております。
2+1配列3列シート28人乗りのゆったりとした車内です。
網棚には貸し出し用毛布が置かれています。
因みに、2号車は西鉄観光バスの3173号車(三菱KC-MS829P 西工92MC C-Ⅱ)が充てられていました。
多くの乗客を乗せて一路福岡へ・・・
では、乗車時の模様を簡単にご紹介しましょう。12時55分、定刻にバスは鹿児島高速船ターミナルを発車。
始発から乗車したの私1人だけでしたが、天文館、鹿児島中央駅で大量の乗車があり、車内はほぼ満席になります。
下伊敷で乗車扱いのために停車後、鹿児島北インターから高速道路に入り、高速帖佐、鹿児島空港南の各停留所に停車。
鹿児島空港南で完全に満席になったバスは、九州自動車道を福岡へ向けてひた走ります。
鹿児島中央駅前を出発後、約1時間半程で、バスは最初の休憩場所であるえびのパーキングエリアに到着。
ここでは15分間の休憩時間が設定されています。
大半の乗客がバスを降り、トイレやタバコ、買い物など思い思いの時間を過ごしていました。
実は「桜島号」の休憩場所が、乗務員の休憩時間確保を理由に2014年12月18日実施のダイヤ改正で変更され、宮原サービスエリア1箇所での休憩から、北熊本サービスエリアとえびのパーキングエリア2箇所での休憩に変更されました。
所要時間が更に増えたというデメリットはありますが、ハンドルを握る乗務員やタバコを吸う利用客には概ね好評の様です。
14時50分、休憩時間が終わり、乗務員が人数確認を終えたところで、バスは出発。
連休中にしては車の流れがスムーズで、この調子で進めば、福岡へは大幅に遅れずに到着しそうです。
カーブが続く九州自動車道をひた走ります。
熊本付近の九州自動車道です。
交通量は多くなってきましたが、渋滞するまでの交通量には至っていません。
えびのパーキングエリアから約1時間15分後の16時05分、バスは2回目の休憩地である北熊本サービスエリアに到着。
ここでも15分間の開放休憩時間が設定されています。
多くの乗客がバスを降り、トイレや買い物などを済ませていました。 外は日が沈みかけており、夕焼けに照らされるバスの車体もどこかしら誇らしく見えますね。
16時20分、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
この後は、福岡へ向けてひた走るのみです。
16時43分、バスは最初の降車停留所である八女インターに到着。
こちらでは1名が下車していきました。
その後、16時54分に到着した久留米インターでは1名が下車し、17時06に到着した高速基山では3名が下車、17時13分に到着した筑紫野(二日市温泉入口)では1名が下車していきました。
福岡側の停車停留所が増やされて以降、途中停留所での乗降も徐々に増えている気がします。
17時16分頃、バスは大宰府インターを通過し、福岡都市高速道路へ。
天神北ランプを降りるところまでは順調に来ましたが、天神付近での年末渋滞に巻き込まれ、西鉄天神バスセンターに到着したのは、定刻約30分遅れの17時49分でした。
九州新幹線全通後、何度か乗車している高速バス「桜島号」。
九州新幹線と高速バス双方を改めて比較する目的で乗車したのですが、「需要の棲み分け」が完全に出来ていることを、今回の乗車でも実感しました。
特に今回は年末繁忙期の乗車でしたが、「スピード」が売りの新幹線は観光客の利用が目立ち、逆に「安さ」が売りの高速バスは地元客や帰省客、鹿児島空港からの乗り換え客が多かった様に思います。
車内を見た限りでは、若い方の利用者や女性の方の利用が多く、「桜島号」のリピーターのと思われる方も少なくなかった様に思えました。
以前にご紹介した乗車記でも同じことを書きましたが、九州新幹線と高速バス「桜島号」、当分の間は共存共栄の関係で進んでいくでしょう。
しかしながら、この状態がいつまで続くのか、それともどの時点でバランスが崩れてどちらが優位に立つのか・・・・・・九州新幹線と高速バス「桜島号」の関係については、今後にも引き続き注目していきたいですね。
【乗車データ】
- 乗車日:2014/12/29
- 乗車区間:
鹿児島本港(高速船ターミナル)→西鉄天神バスセンター - 運行会社:西鉄高速バス
- 車両:日産/PKG-RA274RBN(西工02MC C-Ⅰ)
- 年式:2009年式
- 所属:福岡支社
- 社番:6021
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