国際興業「しもきた号」乗車記(八戸→東京 2014年12月乗車分)
以前、このブログでも「しもきた号」の乗車記をご紹介しました。
開業から4ヶ月を経過しましたが、様々なところから話を伺った限りでは、かなり苦戦しているようでして、実際は東京~八戸・七戸線「シリウス号」の補完的役割に甘んじているのが実態の様です。
下北地区(むつ・大間・東通)は、アクセスこそしにくい場所ではあるものの、観光地としては魅力がある場所です。
しかしながら、この地区の実状は「原発のまち」であり、東日本大震災と原発事故が起こってしまった今日では、中々厳しいものがあるのではないでしょうか。
タラレバの話になってしまいますが、「しもきた号」の運行開始が、あと5、6年早ければ、状況はもっと違っていたのかもしれません。
そんな中、2014年の年末に、八戸から東京までの区間ではありますが、「しもきた号」に乗車する機会がありましたので、今回はその時の模様を簡単にご紹介します。
「シリウス号」と発車時刻が近いことに注意
やって来たのは、JR八戸駅東口の5番のりば。「しもきた号」はこちらから発車します。
八戸駅東口の発車時刻は21時55分。
後続の「シリウス号」の発車時刻が22時05分ですので、乗り違いに注意したいですね。
21時55分、出発時刻ちょうどにバスがやってきます。
今回乗車したバスはこちら。(写真の一部はイメージです。)
前回乗車した車両と全く同じ843号車(いすゞガーラSHD QRG-RU1ESBJ)でした。
車内はこの様になっておりまして、
3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様に、通路カーテン、座席コンセントが装備されています。
通路カーテンはプライバシー確保に重宝しますし、座席コンセントは携帯電話やスマートフォンの充電に便利です。
国際興業高速バスのここ数年間の車内サービス改善には目を見張るものがあります。
バスは私を含めた5名を乗せ、定刻よりも若干遅れて八戸駅東口を発車。
満席とまでは行きませんが、総勢20名強の乗客を乗せたバスは、八戸自動車道八戸インターへと向かいます。
発車後、自動音声による案内が行われ、その後の乗務員による補足説明後に車内は消灯されます。
「しもきた号」は「シリウス号」と同様、途中サービスエリアでの開放休憩がありませんので、飲食物は乗車前に購入しておくことをオススメします。
消灯になったところで、通路カーテンをセットし、シートを倒します。
1時間程起きていましたが、暫くして夢の中へ。
途中、サービスエリアでの乗務員交代時に何度か目を覚ましましたが、比較的ぐっすりと眠ることが出来、翌朝目を覚ますと、バスは東北自動車道の岩槻インターを降りるところでした。
6時21分、定刻よりも若干早くバスは大宮駅東口に到着しました。
ここでは8名が下車。
大宮駅東口からは、首都高速道路大宮線などを経由し、約40分程でバスは終点の新宿高速バスターミナル(28番のりば)に到着しました。 約9時間のバス旅、寝てしまえばあっという間ですが、車体にこびり付いた融雪剤の跡が、東北路の気象条件の厳しさを物語っていました。
あくまで「シリウス号」の補完?普段の乗車率が心配
というわけで、国際興業「しもきた号」(八戸→東京間)の乗車記をお届けしましたが、今回八戸から乗車してみて、上り便であれば「シリウス号」の代替路線として使えるかなぁという印象を持ちました。八戸発22時前に出発し、東京新宿に翌朝7時台に到着出来るという時刻設定が、夜行高速バスとして適しているのかなぁと思いました。
逆に、下り便になりますと、東京発が早く、八戸到着も早いという点で使いにくいかもしれません。
「しもきた号」から八戸港へ移動し、ここから更に苫小牧行きのフェリーを利用して北海道へ・・・という使い方も出来るかもしれませんが、夏であればともかく、冬ですと待合施設が無いために、寒い中途方に暮れる・・・ということにもなりかねません。
それ以前に今回の利用で気になったのが、「しもきた号」の乗車率です。
今回利用した便の実際の乗車人員が20名強でしたが、普段の乗車率がどれ位で推移しているのか・・・。
年末年始の繁忙期であるにもかかわらず、満席にならないということは、普段の乗車率が心配されると同時に、沿線住民に「しもきた号」の存在自体が浸透しているのか、心配になりますね。
早々に運行終了・・・ということにならなければ良いのですが。
そんなことを思った、今回の「しもきた号」の乗車でございました。
【乗車データ】
- 乗車日:2014/12/27
- 乗車区間:
八戸駅東口→新宿高速バスターミナル - 運行会社:国際興業
- 車両:いすゞ/ガーラSHD(QRG-RU1ESBJ)
- 年式:2014年式
- 所属:志村営業所
- 社番:843
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