沿岸バス「留萌旭川線」快速便 乗車記

昼行高速バス,高速バス乗車記,一般路線バス

今回ご紹介するバスは、沿岸バス(本社:羽幌町)が運行している路線バス「留萌旭川線」です。
留萌市より北竜町碧水、秩父別町、深川市を経て旭川市を結ぶ路線ですが、旧くから沿岸バスと道北バス(本社:旭川市)による相互乗り入れを実施、停留所や時刻表に双方の系統も記載されていました。
しかし、2001年より共同運行方式に変更、定期券や回数券の相互利用が可能となり、現在に至ります。

この路線、運行会社で呼称が異なっていまして、道北バス「56系統留萌線」と呼んでいるのに対し、沿岸バス「留萌旭川線」と呼んでいます。
運行本数は道北バスが4往復であるのに対し、沿岸バスは6往復。
うち3往復が快速便として運行されています。
今般、私用で旭川へ行く機会があったのですが、私用が予定時間よりも早く片付き、「それならば折角なので通しで「留萌旭川線」に乗車してみるか」ということで、早速利用してきました。

「留萌旭川線」唯一の都市間仕様エアロエースで一路留萌へ・・・

今回乗車したのは、こちらのバス↓。
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709
事実上「留萌旭川線」専属で活躍している、三菱エアロエース(BKG-MS96JP)です。
1日1往復の「快速旭川幌延線」が運行されていた頃は、同路線の専用車両であったと記憶していますが、系統分割後は主に「留萌旭川線」で活躍している様です。

車内はこの様になっておりまして、
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 車内
4列シートトイレ付きの昼行高速仕様になっています。
高速道路を経由しない一般路線ですが、長距離運転であることから都市間バスの一つともみなされいて、都市間バスと同等の車両が用いられています。

やってきたのは、再開発工事が進んでいるJR旭川駅前の道北バス乗り場。
同社の市内路線のみならず、旭川を発着する都市間バスも発着します。
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 旭川駅前にて

12時50分、私を含め数名の乗客を乗せたバスは、定刻に旭川駅前を発車します。
旭川市内の1条2丁目、神楽4条4丁目、高砂台入口に停車したバスは、国道12号をひた走ります。
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 車窓 その1
各停便は国道12号上の各バス停に停車しますが、今回乗車している快速便は深川十字路までノンストップ扱いとなります。

13時40分過ぎ、定刻より若干遅れてバスは深川十字街を通過。
その後バスは国道233号へ進路を変更し、秩父別・留萌へと進んでいきます。
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 車窓 その2

沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 車窓 その3

深川を通過後も、快速便は秩父別・北竜町碧水地区の主要停留所のみに停車。
道路は圧雪アイスバーンですが、時刻を見る限りでは思ったよりも遅延せずに済みそうです。
留萌市内に入り、幌糠・大和田で数名が乗車してきます。
ご近所なのでしょうか、それまで静かだった車内は会話で賑やかになります。
更に10数分程走ると、バスは留萌市街へ。
潮静団地前・東橋・留萌高校入口・元川町・五十嵐町・高砂町・末広町と主要停留所に停車しますが、市内線としての役割もあるのか、入れ替わり立ち替わり乗客が乗降していきます。
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 車窓 運賃表

そして14時50分、定刻よりも10分程遅れてバスは留萌駅前に到着。
ここで多くの乗客が降車します。
その後、留萌市中心街に位置する開運町2丁目・錦町に停車し、終点の留萌十字街には15時頃に到着しました。
沿岸バス「留萌旭川線」快速便 ・709 留萌十字街到着
終点まで乗り通したのは私一人。
その間約2時間10分でしたが、意外とあっという間の路線バスの旅でした。
各停便だともっと長く感じたのかもしれませんが、今回乗車した便が快速便であったというのが一番大きいでしょうね。

留萌十字街にはこの様な待合室が。
沿岸バス 留萌十字街 待合室

沿岸バス 留萌十字街 待合室内 時刻表
留萌市温水プール「ぷるも」が入る留萌十字街西ビルの1階に、沿岸バスの待合室が設置されています。
完璧な暖房設備が無いため、待合室内は少々寒かったですが、それでも外でバスを待つよりは幾らかマシ。
今回は休日(土曜日)の訪問だったので人はいませんでしたが、平日にもなると学生や地元の方が多く利用していいることでしょう。

というわけで、沿岸バスの「留萌旭川線」快速便をご紹介しましたが、実は今回この路線の乗車した目的の一つに、「コンセント付きの四国高速バスから来た日野セレガR-FDに会う」というのがありました。
残念ながら今回は目的が達成出来ませんでしたが、次回訪問・乗車の際は、是非とも四国高速バスから来たセレガRに乗車してみたいですね。
で、今回この路線に乗車して感じたことですが、留萌~旭川間に関しては現在のところ両都市間を結ぶ直行交通機関がほぼ皆無の為、このバスの利用価値は高いと言えるでしょう。
沿線景色も素晴らしく、観光の際の移動交通機関として利用するのも私個人的にはアリだと思います。
一方で気になったのが、留萌~旭川間の流動量が現状どれ位あるのかということ。
昔はそれなりの流動量があったでしょうが、高速道路・自動車専用道路が札幌~留萌間を直結していて2時間前後で札幌~留萌間を移動できる現状を考えると、「留萌旭川線」の今後は更に厳しくなるのでは?と今回の乗車を通じて感じました。
この路線も御多分に漏れず、国及び北海道より「生活交通路線維持費補助金」の交付を受けて運行しています。
すぐに廃止・・・ということにはならないでしょうが、利用動向に応じた更なる便数調整は今後必要になってくるかもしれませんね。
ともあれ、路線環境的には大変ですが、地域間幹線路線として、そして何よりも地域住民の足として長く走り続けることを切に願いたいものです。


【乗車データ】
  • 乗車日:2014/02/08
  • 乗車区間:
    旭川駅前→留萌十字街
  • 運行会社:沿岸バス
  • 車両:三菱/エアロエース(BKG-MS96JP)
  • 年式:2009年式
  • 所属:留萌営業所
  • 社番:709

【おまけ】
留萌市街からは元川町まで沿岸バス「留萌別刈線」で移動し、そこから先は同社の看板路線「特急はぼろ号」で札幌へ戻りました。
沿岸バス「特急はぼろ号」 ・388
札幌~留萌間は北海道中央バスの「高速るもい号」と競合していますが、「高速るもい号」と比較して便数こそ少ないものの、約2時間で札幌~留萌間を移動できるのは大きな魅力です。
実際にこの便も留萌東橋で10名近くが乗車。
すっかり地元に定着している都市間路線であることを改めて実感しました。
今度は夏前の日が長い時期に「特急はぼろ号」で日本海オロロンラインを堪能したいですね。


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