道北バス「特急オホーツク号」富士1S 乗車記

昼行高速バス,高速バス乗車記

前回の記事の続きになります。


札幌から道北バスの都市間バス「流氷もんべつ号」で紋別に到着した私。
紋別で一泊後、帰りはこちらのバス↓で帰路につきました。

道北バス「特急オホーツク号」 1006

道北バス「特急オホーツク号」 1006 リア

道北バスが運行する旭川~紋別間都市間バス「特急オホーツク号」です。
JR北海道の札幌~網走間特急列車「オホーツク号」と混同しそうですが、実は道北バスの「特急オホーツク号」も北海道内を走る都市間バスの中では老舗の部類に入ります。
そして、実はこの「特急オホーツク号」の運行によって、旭川~紋別間の都市間輸送の流れが大きく変わり、結果として旧国鉄(→JR)名寄本線を廃止に追い込んだといっても過言ではありません。

北海道では珍しい車両で雪の中を旭川へ・・・

ここで、「特急オホーツク号」の歴史を簡単にふり返っておきます。
都市間バス「特急オホーツク号」は、1984年(昭和59年)6月27日に、道北バス単独で4往復新設、渚滑経由で運行を開始しました。
翌年1985年には1往復増便され、1989年(平成元年)より北紋バスが加わり6往復体制になると同時に、南が丘3丁目(北海道道713号)経由が新設されます。
その後、1996年の「流氷もんべつ号」(札幌~旭川~紋別線)の新設により、旭川~紋別間は「流氷もんべつ号」「特急オホーツク号」合わせて7往復体制になりますが、2001年以降の「流氷もんべつ号」の直行便切り替えや経路変更(旭川紋別自動車道経由に変更)により、現在は旭川~紋別間4往復体制(うち「特急オホーツク号」は南が丘3丁目経由の3往復体制)にて運行、現在に至ります。

やってきたのは、旧JR紋別駅近くの紋別ターミナル。
紋別市交流センターに面しており、建物内には道北バスの案内所や地元の旅行会社「紋別旅行」、紋別観光協会、紋別振興公社が入居しています。
今回乗車したのは、紋別6時45分発の始発便。
こちらの車両↓に乗車しました。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 紋別ターミナルにて その1

道北バス「特急オホーツク号」 1006 紋別ターミナルにて その2
これまた西武バス(→西武高原バス)から移籍してきた、富士重工業製1S型の日産スペースウィング(KL-RA552RBN)です。
北海道内では見かけることが少ない珍しい車両でもあります。

車内はこの様になっておりまして、
道北バス「特急オホーツク号」 1006 車内
4列シートながらも定員34名とシートピッチがゆったりした「関越高速仕様」になっています。
シートのリクライニング角度もそれなりに深く、昼寝をするにはもってこいの車両かもしれません。
もちろん、トイレ・TV・マルチステレオも完備されており、所要時間3時間程度のこの路線では十分の設備であるといえましょう。

6時45分、私を含め5名の乗客を乗せたバスは、定刻に紋別ターミナルを発車します。
目の前にはオホーツク海が見えます。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 紋別出発

市街地から南が丘3丁目を経由し、道道713号を中渚滑まで走行した後、中渚滑からは国道273号を上川、旭川へ向けてひた走ります。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 車窓 その1

上渚滑、滝下、濁川、旭町と停車し、7時27分に滝上に到着。
ここで1名が乗車してきます。
滝上は旧国鉄渚滑の終着駅「北見滝ノ上駅」跡地に出来たバス乗り場。
乗り場構内には旧駅舎が保存されています。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 車窓 その2

滝上からは更に国道273号を上川へ。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 国道273号走行中

浮島トンネルを抜け、浮島インターからは旭川紋別自動車道を上川層雲峡インターまで走ります。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 旭川紋別自動車道走行中

8時27分、バスは上川駅前の上川森のテラスバスタッチに到着。
こちらでは降車扱いの停車と5分間の開放休憩が設定されています。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 上川森のテラスバスタッチにて その3
休憩時間が少ないことから、トイレを済ませ、飲み物を購入し、すぐにバスへ戻ります。

8時33分、乗務員が人数確認を行い、全員がバスに戻ったのを確認して、バスは上川森のテラスバスタッチを発車します。
上川からは進路を国道39号線に変更し、旭川へと向かいます。
愛別橋、当麻20丁目、永山2条19丁目を通過し、終点の旭川駅前には定刻よりも10分程早い9時36分に到着しました。
道北バス「特急オホーツク号」 1006 旭川駅前到着 その1
乗客を降ろし車内の点検を済ませたバスは、道北バス本社営業所へと回送されていきました。

「お出かけ場所」が旭川から札幌に移ってしまった?

というわけで、道北バス「特急オホーツク号」の乗車記をお届けしました。
前回ご紹介した「流氷もんべつ号」と同様、今回久しぶりにこの路線に乗車しましたが、目に見えて「特急オホーツク号」の利用が減っていることを実感しました。
(前回乗車した時は、もう少し乗車していた記憶があるのですが・・・。)
やはり、「流氷もんべつ号」の新設、更には同路線の直行便新設によって、紋別地区からの「お出かけ場所」が旭川から札幌へ完全に移ってしまったのかなぁという印象を持ちました。
逆にいうと、「特急オホーツク号」を取りまく現状を考えると、3~4往復程度の設定で十分なのかもしれません。
あと、今回乗車した元西武バスの富士重工製関越高速仕様車ですが、前回ご紹介した「流氷もんべつ号」西工車と同様、快適に移動することが出来ました。
元々夜行便使用を想定して造られた車両であるということもあるでしょうが、3時間程度の路線用にしては十分な車内設備を誇っています。
必ずしも車両の運用が固定されているわけではありませんので、実際に乗車出来るかは運次第ですが、運用を予想して狙って乗車してみるのもアリかなぁと私は思います。
北の地で本州仕様の長距離仕様車で移動が出来るというのも、道北バスならではですね。
興味がある方は、是非一度乗車してみることをオススメします。
観光を兼ねて乗車してみるのも良いかもしれませんね。

道北バス「特急オホーツク号」 1006旭川駅前到着 その2


【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/03/01
  • 乗車区間:
    紋別ターミナル→旭川駅前
  • 運行会社:道北バス
  • 車両:日産/スペースウィング(KL-RA552RBN 富士1S)
  • 年式:2002年式
  • 所属:本社営業所
  • 社番:1006


応援して頂けると嬉しいです。
↓  ↓  ↓  ↓

その他ランキング
にほんブログ村 その他趣味ブログ バス(車)へ
にほんブログ村