「ドラゴンライナー」(高知~京都・名古屋線)廃止へ・・・

夜行バス

既に公式リリースやSNSなどでご存知の方も多いかと思いますが、とさでん交通(本社:高知市)が運行する夜行高速バス「ドラゴンライナー」(高知~京都・名古屋線)が、2021(令和3)年12月31日をもって廃止されることが先日発表されました。

とさでん交通「ドラゴンライナー」 ・210 新塗装
とさでん交通「ドラゴンライナー」


平素は、夜行高速バス名古屋・京都線「ドラゴンライナー」をご利用いただき誠に有難うございます。
「ドラゴンライナー」は運行開始以来ご愛顧を賜りましたが、今般、諸般の事情により令和3年12月31日をもちまして路線を廃止することとなりました。(現在休止中)
ご利用のお客さまにはご迷惑をおかけ致しますが、ご了承いただきますようお願い申し上げます。


夜行高速バス「ドラゴンライナー」とは

ここで、夜行高速バス「ドラゴンライナー」の歴史について簡単におさらいしておきましょう。
高知~京都・名古屋線「ドラゴンライナー」は、2004年8月1日に当時の土佐電気鉄道、高知県交通が共同で運行を開始しました。

土佐電気鉄道「ドラゴンライナー」 ・173
土佐電気鉄道(当時)「ドラゴンライナー」

高知県交通「ドラゴンライナー」 ・172
高知県交通(当時)「ドラゴンライナー」

運行開始当初は、高知~名古屋間を直行していましたが、2016(平成28)年10月1日のダイヤ改正で、以前に運行していた「京都高知線」(京阪バス・とさでん交通)と統合。
京都駅八条口(ホテル京阪前)停留所を新設した他、高知市内では知寄町停留所が廃止された一方で、桟橋高知営業所停留所が新設されました。

ところが、この「ドラゴンライナー」も、ご多分に漏れず新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けます。

2020(令和2)年の春、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、いったん運休になります。
同年7月に運行を再開しますが、その約1か月後の同年8月下旬(高知発は23日、名古屋発は24日)から、新型コロナウイルス感染再拡大の影響で再度運休になります。
運休は12月末日まで続き、更に翌日の2021年1月1日から1年間(同年12月31日まで)の路線廃止が発表されました。

運行再開を願っておりましたが、願いが叶うことはありませんでした。

路線廃止を予感させる動きが・・・

いきなり?と思わせる「ドラゴンライナー」の路線廃止発表。
しかし、実は「もしかすると路線廃止されるのでは?」と思わせる動きがあったのです。

その動きとは、四国高速バス(本社:高松市)の「さぬきエクスプレス名古屋号」(名古屋~高松・丸亀)利用者限定「黒潮エクスプレス」(高松~高知線)乗り継ぎ割引サービスの開始です。

さぬきエクスプレス名古屋:高知乗継取り扱い開始

2021年11月1日乗車分より開始したこのサービスは、通常片道運賃3,500円のところ、「さぬきエクスプレス名古屋号」利用者限定ではありますが、なんと片道1,000円で利用出来るお得なサービスです。
対象便が指定されているものの、この乗り継ぎ割引を利用することで、名古屋~高知間を片道6,100円~9,100円で利用することが出来ます。

この乗り継ぎ割引開始が発表された際、「もしかすると「ドラゴンライナー」が廃止されるのでは・・・」と思ったのは私だけではない筈。
もしかすると、今年夏~秋頃には既に廃止の方針が決まっていて、それに伴って乗り継ぎ割引が設定されたのかなぁ・・・とも勘ぐってしまいます。

最後に

またしても、最終運行を見ることなく、ひっとりと廃止される夜行高速バスが出てしまいました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響といってしまえばそれまでですが、この様にして次々と消えていく夜行高速バス・・・寂しいのひとことに尽きます。

この傾向はもう暫く続くのではと見ていますが、一方で、「BEAM1号」(横浜・東京~盛岡・宮古・山田)の「MEX宮古・盛岡」へのリブランドや、帝産観光バスや祐徳自動車の夜行高速路線新設(WILLER EXPRESSの受託運行)など、新しい動きも出て来ています。
2022年以降、長距離夜行高速バスはどの方向に進んでいくのか、いちバスファンとして、はたまた記事を書く者として、引き続き注目していきます。

「ドラゴンライナー」、17年間お疲れ様でした。


応援して頂けると嬉しいです。
↓  ↓  ↓  ↓

その他ランキング
にほんブログ村 その他趣味ブログ バス(車)へ
にほんブログ村