近鉄バスの「復刻デザイン塗装バス」を見てみる
近鉄バス株式会社。
大阪府東大阪市に本社を置き、現在は近鉄グループのバス事業を統括する中間持株会社「近鉄バスホールディングス株式会社」の傘下に入っています。
1999(平成11)年10月1日に近畿日本鉄道から乗合自動車業等の譲渡を受けて営業を開始した同社ですが、実は今年2019(令和元)年10月で営業開始20周年を迎えます。
これに伴い、”営業開始20周年企画”としていくつかの企画が実施されますが、その中で今注目を集めているのが「復刻デザイン塗装バスの運行」です。
実は先日の取材を兼ねた長旅の途中で、近鉄バスの「復刻デザイン塗装バスの運行」を見る機会がありましたので、今回は実際に稼働している車両を写真中心でご紹介します。
プレスリリースの一部をご紹介しましょう。
記載の通り、1980年代に活躍した路線バスのカラーリングを復刻させています。
私自身、実はこのカラーリングのバスを生で見たことはないのですが、当時利用されていた方にとっては「懐かしいなぁ・・・」と思われるのではないでしょうか。
それにしても、近鉄バスに限らず、「営業開始○○周年記念」などと銘打って復刻カラーリングを採用する事業者が随分と増えた気がしませんか?
しかも、この復刻デザイン塗装バス、実は車両によって微妙に仕様が異ります。
6台の車両リストは以下の通りです。
【車両リスト】 ※特記以外は日野ブルーリボン短尺仕様。
というわけで、今回は比較的遭遇率が高い(と思われる)3台に焦点を絞って追いかけることにしました。
このあべのハルカスと近鉄大阪上本町駅を結ぶ路線バス「あべの・上本町シャトルバス」(通称:ハルカスシャトル)に、布施営業所に導入された復刻塗装車が投入されているのでは?と予想したのです。
予想は的中し、到着してすぐに現れました。
布施営業所に導入されたのは、2019年式の6952号車(日野ブルーリボン 2DG-KV290N2)。
ここ数年導入が進んでいるタイプの車両です。
早速、復刻塗装車に乗って近鉄大阪上本町駅へと向かいます。
20分弱でバスは大阪上本町駅に到着。
近くの交差点で、折り返しあべのハルカス行きのバスを待ち受け、何とか撮影することが出来ました。
布施営業所で大型車を投入する路線は、事実上「ハルカスシャトル」のみ。
ですので、復刻デザイン塗装バスに出会う確率はかなり高いです。
遭遇難易度は、6台の中でも一番低いといえるでしょう。
因みに、この交差点では、専用カラーを纏う日野ブルーリボンハイブリッドや、先代の日野ブルーリボンⅡワンステップの姿も見ることが出来ました。
近鉄電車の各駅停車で、上本町から八尾まで移動します。
近鉄八尾駅は、近鉄バスの中でも比較的発着が多いターミナル駅。
とはいえ、路線の廃止などで、昔と比較するとバスの発着台数はめっきり減った印象を受けます。
こちらで、八尾営業所属の6955号車(日野ブルーリボン 2DG-KV290N2)を待ち受けますが、30分程末もバスが現れることはありませんでした。
時間も押していたことから、八尾での追っかけは断念。
近鉄バス70番「八尾藤井寺線」で、次の追っかけ場所である近鉄藤井寺駅へと向かうのでありました。
こちらで、松原営業所属の6956号車(日野ブルーリボン 2DG-KV290Q2)が来るのを待ちました。
松原営業所に配属されている復刻デザイン塗装バスは、住宅~駅間輸送や大学輸送に使用されるという路線の性格上、長尺仕様で導入されているのが特徴。
他の復刻デザイン塗装バスとは異なり、長尺車ならではの貫禄があるのでは?と思ったのです。
20分程待つと・・・現れました。6956号車が! 思っていた通りの貫禄がありました!
やはりこの塗装、長尺車の方が似合っている気がします。
このバスで、四天王寺大学へ行ってみることにしました。
車内は、都市型輸送タイプの着席重視型シート配列。
使用路線の特性を考慮した車内になっています。
20分~25分程でバスは終点の四天王寺大学に到着。
バス停は「少し小さめのバスターミナル」といっても差し支えない広さを誇り、敷地内にはバス転回場にも設けられています。
運が良ければ、この様にきちんとした構図で撮影することも出来ます。
改めて見てみても、貫禄がありますね。
同じバスで戻っても良かったのですが、この後のスケジュールの関係で、出来るだけ早めに大阪へ戻る必要があったため、帰りは写真の日野ブルーリボンシティ長尺仕様(KL-HU2PREA)と近鉄南大阪線で大阪あべの橋駅へと戻るのでありました。
かつての近鉄バスは長尺車が中心でしたが、乗客の減少などの理由から、他の営業所は短尺車が中心となってしまいました。
現在も長尺車を導入し続けているのは、松原営業所のみ。
ベッドタウン化が進んでいて大学輸送も担う羽曳野線の関係によるもので、特に羽曳野線には原則として長尺車が入ります。
今後もこの傾向は続くのか・・・注目したいところです。
そして、稼働している6台の陣容を見ても、車両によってメーカー(ブランド)や仕様が異なっていたりと、ファン心理を擽られるものがあります。
先述の通り、全6台をコンプリートするのは至難の技ですが、近鉄バスの一般路線が1日乗り放題の「20周年記念乗車券」も発売されたことですし、記念乗車券を使って「復刻デザイン塗装バス」をコンプリートする旅なんかも面白いかもしれません。
皆様も機会がありましたら、近鉄バスの「復刻デザイン塗装バス」で、大阪近郊を散策するバス旅を楽しまれてはいかがでしょうか。
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大阪府東大阪市に本社を置き、現在は近鉄グループのバス事業を統括する中間持株会社「近鉄バスホールディングス株式会社」の傘下に入っています。
1999(平成11)年10月1日に近畿日本鉄道から乗合自動車業等の譲渡を受けて営業を開始した同社ですが、実は今年2019(令和元)年10月で営業開始20周年を迎えます。
これに伴い、”営業開始20周年企画”としていくつかの企画が実施されますが、その中で今注目を集めているのが「復刻デザイン塗装バスの運行」です。
実は先日の取材を兼ねた長旅の途中で、近鉄バスの「復刻デザイン塗装バスの運行」を見る機会がありましたので、今回は実際に稼働している車両を写真中心でご紹介します。
目次
40年ぶりに復刻した昔懐かしいカラーリングのバス
そもそも、近鉄バスの「復刻デザイン塗装バス」とは、どの様なバスなのでしょうか。プレスリリースの一部をご紹介しましょう。
◆復刻デザイン塗装バスの運行
路線バスにおいて、復刻デザイン塗装バスを運行いたします。車体のデザインは、1980年代に近畿日本鉄道株式会社自動車局 (当時)が運行し人気のあった路線バスをモデルとしており、約40年ぶりの復刻となります。車両は主要営業所に各1両(全6両)を配備いたします。
1.運行開始日 2019年8月5日(月)以降、順次運行開始
2.配備営業所 布施営業所、稲田営業所、枚岡営業所、鳥飼営業所、八尾営業所、松原営業所 各1両
3.デザイン クリーム色の下地にダークレッド色をあしらった カラーのバス。
(※車両の形状が当時と異なるため、現在の車両に合わせたデザインになっております。)
(近鉄バスのプレスリリースより抜粋)
記載の通り、1980年代に活躍した路線バスのカラーリングを復刻させています。
私自身、実はこのカラーリングのバスを生で見たことはないのですが、当時利用されていた方にとっては「懐かしいなぁ・・・」と思われるのではないでしょうか。
それにしても、近鉄バスに限らず、「営業開始○○周年記念」などと銘打って復刻カラーリングを採用する事業者が随分と増えた気がしませんか?
車両によって仕様が異なる?6台の復刻デザイン塗装バス
先述の通り、近鉄バスの復刻デザイン塗装バスは、布施、稲田、枚岡、鳥飼、八尾、松原の各営業所に1台ずつ配置されていますが、当然のことながら、運行を管轄する路線数の多さや運行頻度などにより、見られる頻度(難易度)は車両に大きく変わります。しかも、この復刻デザイン塗装バス、実は車両によって微妙に仕様が異ります。
6台の車両リストは以下の通りです。
【車両リスト】 ※特記以外は日野ブルーリボン短尺仕様。
- 5959(枚岡) いすゞブランド(エルガ)
- 6952(布施)
- 6953(稲田)
- 6954(鳥飼)
- 6955(八尾)
- 6956(松原) 長尺仕様
というわけで、今回は比較的遭遇率が高い(と思われる)3台に焦点を絞って追いかけることにしました。
遭遇率の高い布施営業所所属の6952
まず向かったのは、JR天王寺駅・近鉄大阪あべの橋駅前のあべのハルカス。このあべのハルカスと近鉄大阪上本町駅を結ぶ路線バス「あべの・上本町シャトルバス」(通称:ハルカスシャトル)に、布施営業所に導入された復刻塗装車が投入されているのでは?と予想したのです。
予想は的中し、到着してすぐに現れました。
布施営業所に導入されたのは、2019年式の6952号車(日野ブルーリボン 2DG-KV290N2)。
ここ数年導入が進んでいるタイプの車両です。
早速、復刻塗装車に乗って近鉄大阪上本町駅へと向かいます。
20分弱でバスは大阪上本町駅に到着。
近くの交差点で、折り返しあべのハルカス行きのバスを待ち受け、何とか撮影することが出来ました。
布施営業所で大型車を投入する路線は、事実上「ハルカスシャトル」のみ。
ですので、復刻デザイン塗装バスに出会う確率はかなり高いです。
遭遇難易度は、6台の中でも一番低いといえるでしょう。
因みに、この交差点では、専用カラーを纏う日野ブルーリボンハイブリッドや、先代の日野ブルーリボンⅡワンステップの姿も見ることが出来ました。
八尾は空振り 八尾営業所所属の6955は見ることが出来ず
続いて向かったのは、大阪府八尾市。近鉄電車の各駅停車で、上本町から八尾まで移動します。
近鉄八尾駅は、近鉄バスの中でも比較的発着が多いターミナル駅。
とはいえ、路線の廃止などで、昔と比較するとバスの発着台数はめっきり減った印象を受けます。
こちらで、八尾営業所属の6955号車(日野ブルーリボン 2DG-KV290N2)を待ち受けますが、30分程末もバスが現れることはありませんでした。
時間も押していたことから、八尾での追っかけは断念。
近鉄バス70番「八尾藤井寺線」で、次の追っかけ場所である近鉄藤井寺駅へと向かうのでありました。
貫録の長尺車 是非見ておきたい松原営業所所属の6956
最後に向かったのは、近鉄藤井寺駅南口のバスのりばです。こちらで、松原営業所属の6956号車(日野ブルーリボン 2DG-KV290Q2)が来るのを待ちました。
松原営業所に配属されている復刻デザイン塗装バスは、住宅~駅間輸送や大学輸送に使用されるという路線の性格上、長尺仕様で導入されているのが特徴。
他の復刻デザイン塗装バスとは異なり、長尺車ならではの貫禄があるのでは?と思ったのです。
20分程待つと・・・現れました。6956号車が! 思っていた通りの貫禄がありました!
やはりこの塗装、長尺車の方が似合っている気がします。
このバスで、四天王寺大学へ行ってみることにしました。
車内は、都市型輸送タイプの着席重視型シート配列。
使用路線の特性を考慮した車内になっています。
20分~25分程でバスは終点の四天王寺大学に到着。
バス停は「少し小さめのバスターミナル」といっても差し支えない広さを誇り、敷地内にはバス転回場にも設けられています。
運が良ければ、この様にきちんとした構図で撮影することも出来ます。
改めて見てみても、貫禄がありますね。
同じバスで戻っても良かったのですが、この後のスケジュールの関係で、出来るだけ早めに大阪へ戻る必要があったため、帰りは写真の日野ブルーリボンシティ長尺仕様(KL-HU2PREA)と近鉄南大阪線で大阪あべの橋駅へと戻るのでありました。
かつての近鉄バスは長尺車が中心でしたが、乗客の減少などの理由から、他の営業所は短尺車が中心となってしまいました。
現在も長尺車を導入し続けているのは、松原営業所のみ。
ベッドタウン化が進んでいて大学輸送も担う羽曳野線の関係によるもので、特に羽曳野線には原則として長尺車が入ります。
今後もこの傾向は続くのか・・・注目したいところです。
最後に
以上、近鉄バスが運行を開始した「復刻デザイン塗装バス」を簡単にご紹介しましたが、個人的には、塗装と車体がそれなりにマッチしていて、当時のカラーリングの雰囲気を良く再現しているのでは?という感想を持ちました。そして、稼働している6台の陣容を見ても、車両によってメーカー(ブランド)や仕様が異なっていたりと、ファン心理を擽られるものがあります。
先述の通り、全6台をコンプリートするのは至難の技ですが、近鉄バスの一般路線が1日乗り放題の「20周年記念乗車券」も発売されたことですし、記念乗車券を使って「復刻デザイン塗装バス」をコンプリートする旅なんかも面白いかもしれません。
皆様も機会がありましたら、近鉄バスの「復刻デザイン塗装バス」で、大阪近郊を散策するバス旅を楽しまれてはいかがでしょうか。
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