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ひろしプロジェクトです。
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昔は「ラ・フォーレ号」のみであった東京~青森間の高速バスも、今や格安便から旧ツアー系の3列シート便など、様々な路線が運行されています。
このブログでも、「津輕号」(弘南バス)「ラ・フォーレ号」(JRバス東北)「スカイ号」(弘南バス)といった東京~青森間の高速バスを乗車記をとして紹介してきましたが、今回はこちらの路線↓を取り上げます。

岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859

岩手県北自動車南部支社(南部バス)が運行する青森・弘前~東京線「WILLER EXPRESS」N4220便です。
事業譲渡前の「南部バス株式会社」時代を含めると、高速バスの運行自体は1980年代後半から手掛けており、高速バス運行事業者としてはベテランの部類に入りますが、今日に至るまでには結構複雑な変遷を辿っています。

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既存路線から撤退して旧高速ツアーバスに参入

旧南部バスが高速バスに初参入したのは、1989年7月に運行を開始した八戸~池袋・東京駅線「シリウス号」でした。
当時の「シリウス号」は、国際興業・十和田観光電鉄・JRバス関東・南部バスの4社で共同運行しており、しかも路線認可の際に当時の運輸省による調整が入ったこともあって、常時2台体制で運行していました。
その後、同社は仙台線「うみねこ号」、盛岡線「八盛号(ハッセイE)」、弘前線「南軽号」の運行も始めます。(現在「南軽号」は廃止。)

ところが、2010年春に、同社は「シリウス号」からの運行撤退と「WILLER EXPRESS」東京便の運行開始を発表します。
既存の高速乗合バスから撤退して当時の高速ツアーバスに参入するという発表は、業界関係者に驚きを与えることになりました。
なぜにこのような方針決定に至ったのかについては現在も不明ですが、一説には当時の南部バスの経営事情が深く絡んでいたともいわれています。

その後、東京方面行きは高速ツアーバス「WILLER EXPRESS」で、それ以外については高速乗合バスで対応することになりますが、2013年7月31日の「新高速バス制度」施行により、現在は「WILLER EXPRESS」も高速乗合バスとして運行。
東京方面については、今回ご紹介する青森・弘前~東京線の他、三沢・八戸・盛岡~東京線八戸・盛岡~東京・川崎線の3路線体制で運行することになりました。

しかし、旧南部バスは2016年11月28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。
即日受理され、事実上の倒産となりました。
事業の受け入れ先を探していたところ、みちのりホールディングス傘下の岩手県北自動車(本社:盛岡市)が手を上げ、2016年12月28日に岩手県北自動車との間でバス事業などの全事業を岩手県北自動車へ譲渡する契約を締結。
翌年の2017年3月1日に、旧南部バスの全事業は岩手県北自動車へ譲渡され、現在は岩手県北自動車南部支社(南部バス)としてバスを運行しています。
当然のことながら、旧南部バスで運行していた「WILLER EXPRESS」も、現在は岩手県北自動車南部支社(南部バス)が運行しています。

車内は4列シート「リラックス(NEW)」と3列シート「コモド」のコンビ車両

やって来たのは、JR青森駅前のバスのりば。(写真はイメージです。)
JR青森駅前 バスのりば
「WILLER EXPRESS」N4420便は、こちらJR青森駅前バスのりばの10番のりばから発車します。

通常、発車の15~20分前にはバスが到着しますが・・・
岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 青森駅前改札中
この日は夕方から強まった雪の影響からか、発車時刻10分前にバスが到着。
なんでもこのバス、八戸から回送して来るそうで、悪天候や渋滞に巻き込まれた場合は青森駅前の入線時刻がギリギリになることもあるとか。
いやはや、お疲れ様でございます。

乗車改札を受けて、車内に入ります。
車内はこの様になっております。
岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 車内
車内は前方が4列シート「リラックス(NEW)」後方が3列シート「コモド」のコンビ配列となっています。
トイレは付いていません。

私が今回予約したのは、こちらのシート。
岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 車内 コモド部分

岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 3列シート「コモド」
車内後方の3列シート「コモド」です。
シート自体の構造は、先にデビューした名鉄バスの初代「プレミアムワイド」とほぼ同じ。
座面の幅を広くしている他、足置き台のつま先部分を空洞にすることで、ゆったりと足を伸ばせられるのが特長です。
各座席にはコンセントと通路カーテンを完備。
通路カーテンは座席の前後も仕切られる構造になっています。
この他、Wi-fiサービス(MICHINORI Free Wi-Fi)も提供されており、トイレがないことを除くと、高速バスの車両にしてはハイグレードな仕様に仕上がっています。

岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 高速バス表示ガイドラインに基づく運行時刻表示
「高速バス表示ガイドライン」に基づく運行時刻・休憩場所も車内に掲示してありました。

19時20分、定刻にバスは青森駅前を発車。
発車後、乗務員から案内があり、その車内灯が減光されます。
減光とはいいつつも、完全消灯に近い程の明るさで、読書灯を使用してやっと明るさが確保出来る状態なのですが・・・その読書灯が付かない。
結局、通路カーテンを閉めて、スマートフォンの液晶の明るさで凌ぎました。

青森インターから東北道を南下し、黒石インターから一般道を走行したバスは、20時25分に弘前駅城東口に到着。
こちらで最後の乗車扱いを行い、満席になったバスは大鰐弘前インターへと向かいます。
発車後、自動音声による案内の後に、乗務員から補足説明があり、20時53分に車内は消灯となりました。
こんな時間に消灯されても・・・とは思いましたが、灯りが消された以上、もう寝るしかありません。

この日は、雪の影響で安代インター~花巻インター間が通行止めのため、この間は一般道を迂回するとのことで遅延するとの案内がありました。
次第の車内の空気が重たくなっていきます。
それでも、乗り心地自体は悪くなく、消灯後暫くは眠っていたためか、1回目の休憩場所である岩手山サービスエリアでの開放休憩は気付きませんでした。

目を覚ましたのは夜中の0時過ぎ。
バスは、東北自動車道を降ろされて一般道を迂回している模様でした。
しかも、渋滞しているのか、バスは発進と停止を繰り返していました。

1時00分、バスは道の駅西根に到着。
こちらで臨時の開放休憩停車(15分間)となりました。
岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 道の駅西根
外は吹雪いており、高速道路通行止め解除を待つトラックや仮眠をとっているトラックなどで、駐車場は混雑していました。

1時15分、バスは道の駅西根を発車。
引き続き一般道を迂回走行します。
気にしても仕方がないので、再度寝ることに。
朝目覚めた時、果たしてバスはどこを走っているのでしょうか・・・。

約4時間半遅れでバスタ新宿に到着

4時50分、目を覚ますとバスは長者原サービスエリアに停車していました。
定時ですと0時25分~0時45分の停車ですので、実に4時間以上遅れていることになります。
外に出てトイレを済ませ車内に戻りますが、冷たい風が身に沁みます。

5時00分、バスは長者原サービスエリアを発車。
2時間程走行し、次に休憩場所である安達太良サービスエリアに到着したのは、夜が明けた6時47分のことでした。
岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 安達太良SA

岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便 ・859 安達太良SAにて_01
こちらでは7時00分まで開放休憩となりました。
外に出て身体を伸ばします。
次第にお尻も痛くなってきました。
これまでに何度も夜行バスに乗っている私も、この様な経験は初めて。
シート座面のクッション(硬さ)が私の身体に合わないのでしょうか。

7時00分、乗客が全員揃ったところでバスは発車。
引き続き東京へ向けて東北自動車道を南下していきます。
交通量は至ってスムーズ。
東京到着時刻もある程度読める様になりました。
11時前には到着出来る・・・といったところでしょうか。

8時55分m、バスは最後の休憩場所である栃木県の佐野サービスエリアに到着。
こちらでは15分間の開放休憩となりました。
約半数の乗客がバスを降りてトイレや買い物など済ませていきます。
私もトイレと買い物を済ませた後、WEB用の写真撮影を行い、車内へ戻ります。
岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 佐野PAにて_01

岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 佐野PAにて_02

岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 佐野PAにて_03

岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 佐野PAにて_04

岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 佐野PAにて_05
車体にこびり付いた融雪剤が、行程の厳しさを物語ります。

9時10分、乗客が全員揃ったところでバスは佐野サービスエリアを発車。
30分程で浦和料金所を通過し、首都高速道路川口線~中央環状線などを経由して、定刻から約4時間半遅れの10時55分にバスは東京新宿のバスタ新宿に到着しました。
岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 まもなくバスタ新宿到着

岩手県北自動車南部支社「ウィラーエクスプレス」 ・859 バスタ新宿到着
こちらでは私を含めて約7割程の乗客が下車。
乗務員から荷物を受け取ると、それぞれの目的地へ向けて足早に向かっていました。
そしてバスは終点の東京ディズニーランドへ向けて発車。
終点まで乗車する乗客の方々、そして何よりも乗務員お二方、本当にお疲れ様です・・・。
(因みに今回の乗車は、私の高速バス乗車歴史上、最大の遅延時間記録を更新しました。)

上り便の消灯時刻は見直しても良いのでは?

今回、初めてのWILLER EXPRESS「コモド」乗車でしたが、シートのホールド感及びリクライニング角度を含めて、シート自体はよく考えて造られている印象を受けました。
他社の3列シートよりは寝られるシートであるとは思いますが、欲をいえばシート座面のクッションをもう少し柔らかくした方がよいのかなぁと思いました。
正直な話、私の身体には少し硬く感じました。
あと、今回乗車してみて一番気になったのが、消灯のタイミングです。
発車時刻が遅い下り便であれば、最終乗車停留所発車後すぐに消灯でも構わないと思うのですが、発車時刻が早い上り便の場合、もう少し遅い時間に消灯でも構わないのではと感じました。
あまりにも早過ぎます。
もっというと、最初の休憩場所である岩手山サービスエリア発車後でも構わないと私は思いました。(実際に、消灯後スマートフォンを操作していた乗客が大変多かったですし・・・。)

色々と書きましたが、トイレがないことを除くと、「コモド」はよく考えられた3列シート(車両)だと思います。
財布との相談にはなりますが、東京~青森間移動の選択肢の一つに入れても良いのではないでしょうか。
(WILLERのプレミアム会員であれば、乗車当日の無料シートランクアップを使って安く乗車するという手もありますしね。)
そんなことを感じた、岩手県北自動車南部支社(南部バス)「WILLER EXPRESS」N4220便の乗車でございました。


【乗車データ】 
  • 乗車日:2018/02/14
  • 乗車区間:
    青森駅前→バスタ新宿(新宿高速バスターミナル)
  • 運行会社:岩手県北自動車南部支社(南部バス)
  • 車両:三菱/エアロエース(QTG-MS96VP)
  • 年式:2017年式
  • 所属:本社・八戸営業所
  • 社番:859

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Koji Suda(ひろしプロジェクト)

Koji Suda(ひろしプロジェクト)

自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数900回以上(2016年12月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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