JR東海バス「名神ハイウェイバス」超特急14便 簡単な乗車記
1964年の運行開始以降、長きに渡り名古屋と京阪神間を結んでいる「名神ハイウェイバス」。
現在はJR東海バス、西日本JRバス、名鉄バス、名阪近鉄バスの4社が、名古屋~京都、大阪、神戸の各路線を運行しています。(写真はイメージです。)
一時期は利用が低迷していましたが、数年前に新規事業者(WILLER EXPRESS)の参入を期にWEB限定運賃の値下げ競争が勃発し、その効果からか「名神ハイウェイバス」の利用者も上向きに転じます。
特に名古屋~大阪間においてはその傾向が強く、新規事業者に対抗して増便やWEB割適用による大幅値下げなどを実施するなど、利用客の繋ぎ止めに躍起になっています。
私自身、名神ハイウェイバスにはこれまでに何度も乗車していますが、今回は大阪駅14時30分発の超特急14便名古屋行きに乗車しました。
何故「名神ハイウェイバス」超特急14便に乗車することにしたのか・・・
実はこの便に充てられる車両が、夜行便「青春大阪ドリーム名古屋1号」で運用に就いた車両が、折り返し運用として充てられるからであります。
4列シート車とはいえ、昼行便で夜行用の車両に乗車出来るお得感を見過ごすわけにはいかない!ということで今回選んでみました。
ハイグレード仕様のワイドシート車で快適移動!
やって来たのは、JR大阪駅中央口すぐの大阪駅JR高速バスターミナル。「名神ハイウェイバス」大阪線はこちらから発車します。
平日の月曜日なのですが、夏休み期間中ということもあり、ターミナル構内はかなりの混雑です。
「名神ハイウェイバス」14便の発車時刻は14時30分ですが、既にかなりの人が乗り場に並んでいます。
今回乗車した車両はこちら↓。 JR東海バスの2015年式日野セレガHD(QRG-RU1ESBA)です。
j-bus製セレガーラの車体にJR東海バスの伝統のカラーリングがよく合っています。
車内は4列シート40人乗りの一般的な昼行高速仕様となっています。
数年前より採用されているワイドシートに大型フットレストを搭載した、長時間の乗車にも耐えられるゆったり仕様になっています。
各座席にはコンセントを完備。
携帯電話やスマートフォンの充電に便利です。
更に車内前方には仕切りカーテンを装備している他、床下には乗務員仮眠室を装備するなど、「青春ドリーム」系統の運用にも対応出来る様になっています。
所要3時間程度の路線でこの設備は十分といって良いでしょう。
14時30分、ほぼ満席の乗客を乗せたバスは大阪駅JR高速バスターミナルを発車。
新御堂筋を北へと向かいます。
週明けということもあってか、道路の流れは少し悪い様です。
千里ニュータウン、名神高槻、京都深草の各バス停にて乗車扱いを行い、40席の座席が全て埋まったバスは、名神高速道路~新名神高速道路~東名阪自動車道を経由して名古屋へとひた走ります。
改めて車内を見回してみますが、夏休み期間中ということからでしょうか、学生の姿が非常に目立ちます。
大阪を発って1時間半程でバスは新名神高速道路の甲南パーキングエリアに停車します。
こちらでは10分間の開放休憩時間が設定されており、殆どの乗客がバスを降りてトイレや買い物などを済ませていきます。
10分間の休憩が終わり、乗客が全員揃ったところで、バスは甲南パーキングエリアを発車します。
この先は、新名神高速道路を亀山ジャンクションまで走行した後、東名阪自動車道~名古屋高速を名古屋市内へ向けてひた走ります。
途中、亀山ジャンクション手前での事故渋滞に巻き込まれますが、思っていた程の渋滞にはなっておらず、10分程度の遅延で進みます。
名古屋高速を降りて一般道を走行するも、特段渋滞に巻き込まれることはなく、17時35分にバスは終点の名古屋駅新幹線口に到着しました。
私を含めてトランクに荷物を預けている乗客が多かったこともあり、降車後も荷物を取り出す乗客の列で乗り場は暫くの間賑やかでした。
良い意味での波及効果が・・・
今回、久しぶりに「名神ハイウェイバス」名古屋~大阪線に乗車しましたが、先述の通りWILLER EXPRESSの参入をきっかけに、良い意味での効果が「名神ハイウェイバス」にも波及していることを改めて感じました。元々名古屋~大阪間は、高速バスはもとより新幹線や近鉄特急が走っており、需要自体はそれなりにある区間ではありますが、新幹線や近鉄特急よりも所要時間を要する高速バスは劣勢な立場に立たされていました。
ところが、WILLER EXPRESSや大阪バスなど他事業者の参入とWEB限定運賃の値下げ競争の勃発で、出来るだけ安く移動することを好む若年層を中心に需要の掘り起こしが成功し、その効果が「名神ハイウェイバス」にも及んでいる・・・というのが実状なのかなぁと今回の乗車を通じて感じました。
今後、新規事業者の参入や更なる運賃の値下げといったことは正直考えにくいのですが、客層を見る限りではリピータと思わしき乗客も多く、今後暫くは名古屋~大阪間高速バスの好調が続くのではないかと思いました。
運行開始から52年が過ぎ、利用者の増加で盛況を呈している「名神ハイウェイバス」。
今後、どういった歴史を刻んでいくのか、私としても注目していきたいと思っています。
【乗車データ】
- 乗車日:2016/08/22
- 乗車区間:
大阪駅JR高速バスターミナル→名古屋駅新幹線口 - 運行会社:JR東海バス
- 車両:日野/セレガHD(QRG-RU1ESBA)
- 年式:2015年式
- 所属:名古屋支店
- 社番:747-15958
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