新潟交通「萬代橋ライン」(新潟市新バスシステム)をもう一度見てみる
この間、連接バス運行便を快速便扱いに変更したり、ダイレクト便(街中直行便)を増発するなど、利用者の要望に応じた改善を行ってはいますが、根本的な改善にまでは至っていないというのが実状のようです。
前回の記事で、西武バス「長岡新潟線」0053便の乗車記をお届けしました。
実は今回、新潟を訪れた目的に一つに、運行開始から半年以上経過した新潟交通「萬代橋ライン」の現状を見ておきたかったというのがあります。
運行開始から半年以上が経ち、何が変わって何が変わっていないのか、この目で見ておきたかったのです。
新潟市の新バスシステムの「あり方」については、今日においても各メディア媒体やSNSなどで議論されています。
議論や考察については各メディア媒体や識者の方々などにお任せするとして、このブログでは運行開始から半年以上経過した新潟市新バスシステム(萬代橋ライン)を見て感じたことを中心に述べたいと思います。
市役所前のりばはそれなりに立派ですが・・・
今回の実見では、前回の訪問でじっくり見ることが出来なかった「市役所前」バスのりばと、乗り換え拠点である「青山」バスのりばを中心に見て回りました。西武バスの夜行高速バス「長岡新潟線」0053便で新潟万代シティバスセンターに到着した私。 早速行動開始です。
まずは万代シティより「萬代橋ライン」始発便に乗車。
いすゞエルガ人ステップで市役所前まで移動します。(写真はイメージです。)
早朝ということもあり、交通量は至って少なかったのですが、万代シティ乗車時点で既に10人近くの通勤、通学客が乗車しており、新潟の朝の早さを実感します。
途中の停留所で時間調整を行いながら、10分程で市役所前バスのりばに到着です。 青山方面行きバスのりばです。
新潟市役所分館側に位置し、向かいにはバス待機場と「C1 県庁線」「S1 市民病院線」「S5 女池線」「S6 長潟線」「W1 W2 W4 モーニングライナー」(新潟駅南口行き)が発着するバス停が設置されています。
青山方面行きのりばに設置されている「のりかえ案内表示」です。
設備自体は良いのですが、直感的に分かり難い印象を受けました。
もう少し分かり易さ(見易さ)を追求する必要があるのではと感じました。
また、リアルタイムの運行情報が反映されないという点も改善して欲しいところです。
青山行きのりば後方に設置されている待合室です。
木目調の椅子に飲み物自動販売機、発車時刻を表示するサイネージ、ICカード「りゅーと」のチャージ機が設置されています。
利用者にとっては、悪天候を気にせずにバスを待つことが出来るありがたい設備です。
こちらは、新潟駅前行きのりばです。
新潟市役所本館前に設置されています。
スペースの関係で待合室は設置されていません。
「萬代橋ライン」運行開始に合わせて整備された市役所前バスのりば。
スタイリッシュで立派になったは良いのですが、「市役所前」と名の付く周辺のバスのりばの分散ぶりは相変わらずでした。 運行経路の関係もあるのでしょうが、利用者の目線からすると「分散しているバス停をもう少し纏められないのかなぁ・・・」という印象を持ちました。
接続保証が課題?青山バスのりば
一通り市役所前バスのりばを見たところで、次なる目的地は乗り換え拠点にも指定されている青山バスのりばです。三菱エアロスターノンステップで移動します。(写真はイメージです。)
10分強で終点青山に到着です。
青山バスのりばは、イオン新潟青山ショッピングセンターの敷地に沿った形で配置されています。
新潟駅方面から青山交差点を右折した道路に面して降車バースが、イオンの平島ゲート側に乗車バースが設けられています。
平面移動で乗り換え出来る点は良いのですが、系統によっては降車バス停から100m近く歩く必要があるため、特に本数が少ない系統に乗り換える場合で「萬代橋ライン」が遅れた場合は、乗り継ぎがかなり厳しくなります。
現在のところは「萬代橋ライン」の本数が多いこともあってか、接続保証(接続待ち)は特に行っていないようですが、今後は青山発の路線で便数が少ない路線(W80 月潟線など)に限って接続保証を行うといったことは検討されても良いかもしれません。
尚、青山のりばでも待合室がイオン新潟青山ショッピングセンター内に設置されていますが、フードコート内に設置している関係上、営業時間が8:00~22:00となっていますので注意が必要です。
(残念ながら、今回もイオン新潟青山ショッピングセンター内の待合室を見ることが出来ませんでした。)
「萬代橋ライン」のりばに設置されている乗り換え案内表示です。
新潟駅で接続する上越新幹線の時刻が表示されていますが、「どの便に乗車すればどの新幹線に接続するのか」が分かる表示にしていただけると、利用者にとってはよりありがたいのではと感じました。
快速運転の連接バスは定時性が向上した?
青山からは、昨年2015年9月26日より快速運転を始めた連接バス「ついんくる」で新潟駅前へ移動します。ボルグレン製の車体と赤黒塗装の洒落たデザインが特徴です。
青山~新潟間の所要時間は約30分。
各停便とほぼ同じ所要時間に設定されていることもあってか、運行開始時に問題になっていた「定時性」は確保されているようでした。
私が乗車した便もほぼ定時に新潟駅前に到着しましたし、他の便も大幅な遅れで運行している便は皆無といっていい状態でした。
運行開始当初に見られた「連接バスへの乗客の集中」が落ち着いていることもあるのでしょうが、停車停留所を限定していることが一番大きいのでしょう。
今後専用レーンが設置され、連接バスの台数が増え、速達性が増し、定時性が更に確保出来れば、「BRT」の名に一歩近づくかもしれませんね。
細かな点では改善はされているが・・・
というわけで、新潟交通「萬代橋ライン」(新潟市新バスシステム)で「市役所前」「青山」各バス停を一通り見て回りましたが、基本的にはあまり変わっていないなぁという印象を受けました。特に、サイネージ表示をはじめとする運行時刻や乗り換え案内といった、各バス停の「情報の見せ方」については、今一度改善をお願いしたいところです。
一方で、数回にわたるダイヤ改正と連接バスの快速運転化で、運行開始当初から懸念されていた「定時性の確保」については、徐々に改善されているように見えました。
また、運行から半年以上経過し慣れてきたからか、街中の様子を見る限りでは特に問題なく利用しているように見受けられました。
新潟市では、新バスシステム利用者からの意見や要望を受け付けるWEBサイトページ『BRT・新バスシステム改善目安箱』を開設しています。
どれ位の方が利用しているかは分かりませんが、利用者の意見に耳を傾けて改善しようとする姿勢は評価したいです。
紆余曲折を得て運用を開始した新潟市新バスシステム。
乗り換えによる利用者負担の改称や専用レーンの設置、運用エリア拡大など、解決すべき課題は多いですが、新潟市民にとって使い易く便利なバスシステムに改善されていくことを是非とも望みたいものです。
新潟市新バスシステムについては、私も引き続き注目していきたいと思います。
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