西日本鉄道「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」を見てみる

昼行高速バス,一般路線バス

以前、西鉄高速バス「フェニックス号」各停便の乗車記をご紹介しましたが、今回はその続きとなります。


インバウンドを中心とした福岡県内への観光客誘致に向けた取り組みの一環として、2014年4月1日に運行を開始した西日本鉄道の博多駅~太宰府間の路線バス「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」
西日本鉄道 太宰府ライナーバス「旅人」 8509

同年6月23日には早くも累計利用者数が4万人を突破し、7月19日のダイヤ改正で大増便されます。
そして、2015年3月21日には更に大増便され、平日が日中20分~30分おき、土・日・祝日が日中15分~20分おきの運行となった他、使用される車両も、それまでの一般路線バスタイプの車両から、福岡~小倉線などで活躍していた高速路線車による運行に変更されました。

元々直通路線バスが無かった博多駅・福岡空港~太宰府間を結んだことで利用客が急増、西鉄バス新路線としては久々のヒット商品といわれている「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」ですが、「実際のところどうなの?」ということで、過日の九州訪問最終日に見てきました。

訪問当日は小倉からの出発でした。
小倉から福岡空港へ移動するのに、普通の人であれば西鉄の福岡空港行き高速バスを利用するのですが、最強アイテム「SUNQパス」を持っている私は、当然のことながら普通の行程で移動する訳もなく・・・
以下のルートで移動しました。

小倉からは高速基山まで九州産交バスの熊本行き「ぎんなん号」に乗車。(写真はイメージです。)
九州産交バス「ぎんなん号」 3102

九州産交バス「ぎんなん号」 車内
「ぎんなん号」には久しぶりに乗車しましたが、3列シート車での移動は楽ですね。

高速基山からは、日田発福岡行きの西鉄「ひた号」で福岡空港第1ターミナルへ移動。
比較的新しい三菱エアロエースに乗車出来ました。
西日本鉄道「ひた号」 4857

そして、福岡空港国内線ターミナル~国際線ターミナル間連絡バスで、福岡空港国際線ターミナルへ移動です。
この連絡バスは、西鉄バス二日市宇美支社が運行を担当します。
西鉄バス二日市「福岡空港ターミナル間連絡バス」 3677

使い勝手が良いヒット路線

今回の「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」の旅は、ここ福岡空港国際線ターミナルからスタートします。
まずは太宰府へ移動です。
博多バスターミナルから来たバスはこちら↓。
西日本鉄道 太宰府ライナーバス「旅人」 8509
「福北ライン」で活躍していた、甘木自動車営業所(西鉄バス二日市甘木支社管理委託)所属の8509号車(日野ブルーリボンⅡ郊外仕様 LDG-KV234Q3)です。
残念ながら、「旅人」(たびと)ラッピング車ではありませんでしたが、福岡空港~太宰府間の距離であれば、この手の車両でも十分です。
写真はありませんが、車内は4列シート45人乗りの近郊高速仕様となっており、リクライニングシートと狭いながらも床下とランクが完備されております。

車内には路線図も・・・。
西日本鉄道 太宰府ライナーバス「旅人」 8509 車内路線図

博多バスターミナルからの乗客を降ろし、私を含めて20名前後の乗客を乗せたバスは、半道橋ランプから水城ランプまで福岡都市高速道路を走行します。
水城ランプで福岡都市高速道路を降りたバスは、太宰府政庁跡・太宰府市役所前に停車し、25分程でバスは終点太宰府(西鉄太宰府駅)に到着しました。
西鉄太宰府駅
福岡空港国際線ターミナル~太宰府間の運賃は、片道500円と少々高めですが、都市高速道路経由であることと、僅か25分で移動出来ることを考慮すると、まあ納得かなぁと思います。

太宰府駅周辺を少し散策し、帰りはこちらのバス↓で博多バスターミナルまで移動します。
西日本鉄道 太宰府ライナーバス「旅人」 3932
赤間自動車営業所(西鉄バス宗像管理委託)の3932号車(三菱KL-MP35JP改 西工96MC B型高速仕様)です。
2015年3月のダイヤ改正で、一部の便を赤間自動車営業所が担当するようになりました。

車内の様子です。
西日本鉄道 太宰府ライナーバス「旅人」 3932 車内
往路のバスと同様、4列シート45人乗りの近郊高速仕様となっており、リクライニングシートと床下とランクが完備されております。
ですが、車内の所々に西工らしさを伺える部分があったりします。

太宰府発も、基本的には往路と同じ経路を辿ります。
太宰府市役所前・太宰府政庁跡に停車後、水城ランプから半道橋ランプまで福岡都市高速道路を走行。
半道橋ランプを降りたバスは、福岡空港国際線ターミナルに停車しますが、ここで大勢の乗客が乗車し、車内はほぼ満席になります。
福岡空港国際線ターミナルからは、一般道を15分程走行。
太宰府から約40分でバスは終点博多バスターミナル1階に到着しました。
西日本鉄道 太宰府ライナーバス「旅人」 3932 博多BT到着
因みに、太宰府~博多バスターミナル間の運賃は片道600円でした。

というわけで、博多バスターミナル~福岡空港国際線ターミナル~太宰府間の路線バス「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」をご紹介しましたが、正直な話、「博多駅から太宰府までこんなに楽に移動出来るとは・・・」と思わせる程、便利な路線バスであると今回乗車して感じました。
バス路線が今まで無かったのが不思議な位ですね。
「久々のヒット路線」といわれる理由が、何となくではありますが理解出来ました。
そして、今回の乗車でもう一つ感じたことが。
それは、海外からの利用客が”賢く”利用していることでした。
この「旅人」(たびと)、博多バスターミナル~福岡空港国際線ターミナル間及び福岡空港国際線ターミナル~太宰府市内間をノンストップで結んでいますが、このノンストップという利点を彼らは上手く使いこなしています。
今回の乗車で特に印象に残ったのが、福岡空港国際ターミナルでの乗降客が多かったこと。
つまり、「旅人」(たびと)を「リムジンバス」の代わりとして利用しているのです。
確かに、博多駅~福岡空港国際線ターミナル間であれば、地下鉄&ターミナル間連絡バスよりも乗り換え無しで速く移動出来ますし、福岡空港国際線ターミナル~太宰府間も25分程度で移動出来ますので、ある意味納得は出来るのですが、我々日本人でさえ知らない方が多い「旅人」(たびと)を上手く使いこなしているとは・・・ネットなどで情報を仕入れているのでしょうが、驚きです。
そういった意味では、「インバウンド」の取り込みという西鉄側の目論みは当たったといえるでしょう。

現在も週末を中心に混雑している「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」ですが、利便性が高い路線バスだけに、乗ってみて損は無いと思います。
往路は西鉄電車、復路は「太宰府ライナーバス『旅人』(たびと)」という使い方も出来ますしね。
太宰府観光の足として、是非使ってみてはいかがでしょうか。


【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/04/19
  • 乗車区間:
    福岡空港国際線ターミナル→太宰府
  • 運行会社:西日本鉄道
  • 車両:日野/ブルーリボンⅡ郊外仕様(LDG-KV234Q3)
  • 年式:2011年式
  • 所属:甘木自動車営業所(西鉄バス二日市甘木支社)
  • 社番:8509

【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/04/19
  • 乗車区間:
    太宰府→博多バスターミナル
  • 運行会社:西日本鉄道
  • 車両:三菱/KL-MP35JP改(西工96MC B型高速仕様)
  • 年式:2004年式
  • 所属:赤間自動車営業所(西鉄バス宗像)
  • 社番:3932


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