夜行バス&鉄道ウォッチャー「ひろしプロジェクトWEB」

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そして・・・改めまして、新年あけましておめでとうございます。
本年も「ひろしプロジェクトWEB」を宜しくお願い申し上げます。

2016年1発目の乗車記は、こちらのバスを取り上げます。

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11405

JRバス東北(本社:仙台市)が運行する東京~青森間夜行高速バス「ラ・フォーレ号」です。
1989年7月から運行を続けている老舗路線ですが、現在の運行形式に至るまでには幾度かの大きな節目がありました。

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4社共同運行からJRバス東北の単独運行へ・・・

乗車記に触れる前に、まずは「ラ・フォーレ号」の歴史を簡単に振り返っておきましょう。
青森と東京を結ぶ夜行高速バスは、弘南バスと京浜急行電鉄(現:京浜急行バス)が青森駅前~品川バスターミナル間を、JRバス東北とJRバス関東が青森駅前~東京駅八重洲南口間の運行をそれぞれ計画していました。
しかし、当時の運輸省(現:国土交通省)が競合路線の併願を認めない方針を打ち出していたため、需給調整が指導されます。
協議の結果、4社による青森駅前~東京駅八重洲南口間の共同運行路線として開設したのが「ラ・フォーレ号」なのです。

運行から暫くの間は、東京品川・浜松町~弘前線「ノクターン号」(京浜急行バス・弘南バス)の補完路線として利用者数が堅調に推移しますが、2000年代に入ると「ラ・フォーレ号」の利用者数増加に陰りが見え始めます。
理由は、言うまでもなく旧高速ツアーバスの台頭です。
東京~青森間に格安の高速ツアーバスが運行を始めたこと、更には共同運行会社の弘南バス自身も青森・弘前~東京間で格安高速バスの運行を始めたことで、「ラ・フォーレ号」の利用者が減少してしまいました。
その結果、JRバス関東が2009年7月31日出発便の運行をもって運行から撤退。
同年9月1日運行分からは、3社による共同運行が終了し、JRバス東北と弘南バス・羽田京急バスの2グループが同じ「ラ・フォーレ号」の愛称を名乗りつつも、別路線として運行するという事態に陥ります。
これにより、乗車券販売方法が変更になったことで、異なる会社グループをまたいでの往復割引の適用が出来なくなるなど、利用者にとって不便になりました。
更に、今度は羽田京急バスが2010年2月28日出発便の運行をもって撤退。
翌3月1日出発便より、弘南バスは「津輕号」に愛称を変更し、「ラ・フォーレ号」よりも割安な特別運賃・キャンペーン運賃を設定するなど、別路線として再スタートを切ります。
京急観光バス「ラ・フォーレ号」 KK6342
(写真は京急観光バス時代に東京~青森線「ラ・フォーレ号」で活躍していた三菱エアロクイーンⅠ。その後、京急観光バスの解散に伴い、羽田京急バスへ移管されたものの、2010年2月末をもって運行から撤退した。)

一方の「ラ・フォーレ号」も同年4月1日出発便より運賃を「津輕号」と同額に引き下げますが、2010年12月の東北新幹線全線開業により、利用者数は約20%減少します。
打開策として、「ラ・フォーレ号」は翌年の2011年4月、定員を26名に減らした新型車両を導入します。
通路カーテン・座席コンセントを完備したハイグレードな車内設備で注目を集めています。
一方の弘南バス「津輕号」もほぼ同時期に新型車両を導入。
こちらも、通常座席(18席)と「あずましーと」(6席)全席に仕切りカーテンを装備したハイグレードな車内設備で注目を集めています。
弘南バス「津輕号」 700
(写真は弘南バス「津輕号」で活躍している三菱エアロクイーン。当時の弘前大学の学生がデザインした専用カラーリングの車両にて運行されている。ハイグレードな車内設備もこの路線の『売り』の一つである。)

快適車両で青森へ一直線!

やって来たのは、JR東京駅八重洲口。
JRハイウェイバスのりばは、八重洲南口に位置します。
東京駅の再開発事業により、八重洲口も立派に生まれ変わりました。
東京駅八重洲口

「ラ・フォーレ号」の発車時刻は22時30分。
今回は繁忙期に乗車したため、2台運行でした。
JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 東京駅八重洲南口入線

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 ドア上部LED

私がアサインされたのは2号車。
こちらの車両↓でした。
JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404
2011年式の三菱エアロエース(LKG-MS96VP)です。
外見こそ同社の高速バスでよく見られる形式ですが、夜行用車両ということもあってか、側窓は固定式になっています。

車内は3列独立シート26人乗り夜行高速仕様となっています。
JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 車内

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 シート
通常の夜行バスよりもシートピッチが広く確保されており、身長170cm~180cm位までの方であればゆったりと足を伸ばせることが出来ます。
私自身、身長は173cmあるのですが、足置きの先端が届かない程ゆったりとしておりました。

各座席にはコンセントを完備している他、通路カーテン、空気清浄機(プラズマクラスター)も装備しています。
JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 座席コンセント

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 プラズマクラスター
ハイグレードな車内設備がこの車両の『売り』といったところでしょうか。

22時30分、26名満席の「ラ・フォーレ号」は、東京駅八重洲南口を発車。
首都高速宝町ランプより首都高速道路6号線~同中央環状線を経由し、川口ジャンクションより東北自動車道を青森へ向けてひた走ります。
東京駅八重洲南口を発車後、乗務員より経路と到着時刻、車内設備の案内が行われた後、自動音声による案内が行われ、22時45分に消灯されます。
途中、サービスエリアでの休憩停車及び仙台宮城インターでの乗務員交代による停車がありますが、乗客は終点の青森駅前まで下車することが出来ません。
ひたすら「眠り」に徹する必要があります。
暫くは通路カーテンを閉めて起きていましたが、東北道浦和料金所を通過したのを境に眠りについてしまいます。

4時間程眠った翌朝3時10分、バスは一旦仙台宮城インターを流出します。
ここで、東京から乗務した仙台支店の乗務員から、この先青森まで乗務する青森支店の乗務員に交代します。
5分程で乗務員交代が終わり、3時15分にバスは仙台宮城インターから再度東北自動車道に流入、東北自動車道を青森へ向けてひた走ります。

その後、2箇所のパーキングエリア(紫波サービスエリア・花輪パーキングエリア)での休憩を挟み、翌朝7時50分、青森中央インターを流出したところで車内灯が点灯され起床となります。
外を見てみると・・・一面銀世界でした。
JRバス東北「ラ・フォーレ号」 朝の青森市内 その1

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 朝の青森市内 その2
良くも悪くも現実に戻される風景です。

青森中央大橋を渡り、新町商店街を通過すると、終点の青森駅前はすぐそこです。
青森駅周辺の年末渋滞に巻き込まれつつも、終点の青森駅前には定時の8時05分に到着しました。
JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 青森駅前到着 その1

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11404 青森駅前到着 その2

私自身、「ラ・フォーレ号」には何度か乗車しているのですが、JRバス東北の単独運行になってからは今回が初めての乗車でした。
正直な話、乗車前はさほど期待していなかったのですが、「良い意味で裏切られた」というのが正直な感想です。
この路線の『売り』は、実績のある事業者(JRバス)による運行と、全席コンセントが完備されていること、そして通常の夜行バスよりも広いシートピッチです。
並行する弘南バス「津軽号」や旧高速ツアーバスの移行組路線と比較すると若干割高ではありますが、それでも閑散期ですと最安7,500円で乗車出来ますし、繁忙期では逆に旧高速ツアーバスの移行組路線よりも「ラ・フォーレ号」の方が安いことも多いので、東京~青森間の夜行交通機関として「ラ・フォーレ号」を選択肢に入れるのは十分にアリだと私は考えます。
問題は、開放休憩が一切無いこと。
タバコを吸われる方にとっては厳しいかもしれませんが、基本的に首都圏~東北間を結ぶ夜行高速バスは開放休憩が無い路線の方が多いので、『眠り』を重視するか『開放休憩の有無』を重視するかで、「ラ・フォーレ号」に対する評価は変わってくるでしょうね。
この辺は利用者の好みで利用する路線を選択するということになるでしょうね。

東京~東北間の寝台列車が全廃し、夜行高速バスが唯一の夜行交通機関となった今日、自分に合った路線を如何に上手く見つけるかがポイントになってきます。
東京~青森間は「ラ・フォーレ号」「津輕号」をはじめ数多くの路線が運行されていますが、弘南バス「津輕号」と同様に快適性を重視したい方には、「ラ・フォーレ号」をお勧めしたいですね。
運行時刻もそれなりに使い易い設定になっていますし、販売チャンネルも「高速バスネット」「発車オーライネット」「楽天トラベル」で取り扱っていますので、予約し易いサイトを選んで予約することが出来ます。

東北新幹線や並行路線との競合など、「ラ・フォーレ号」を取り巻く環境は厳しい状態が続きますが、今後も東京と青森を結ぶ老舗路線として末永く運行し続けることを切に望みたいものです。

JRバス東北「ラ・フォーレ号」 H674-11403 青森駅前到着 その1


【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/12/30
  • 乗車区間:
    東京駅八重洲南口→青森駅前
  • 運行会社:JRバス東北(2号車)
  • 車両:三菱/エアロエース(LKG-MS96VP)
  • 年式:2011年式
  • 所属:青森支店
  • 社番:H674-11404

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自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数900回以上(2016年12月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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