西鉄天神高速バスターミナルを改めて見てみる
前回ご紹介したた西鉄高速バス「桜島号」夜行便乗車記の続きになります。
九州最大都市「福岡」の中心街に位置する天神地区。
この天神地区に、日本最大規模の高速バス専用バスターミナル「西鉄天神バスセンター」が開業したのが、今から18年前の1997年2月27日でした。
そして、開業から18年経った今年2015年3月21日、西鉄天神バスセンターが装いも新たに「西鉄天神高速バスターミナル」として生まれ変わりました。
総工費約12億円と工期約1年間の大規模リニューアル工事を経て新しくなった日本最大規模の高速バスターミナル。
果たしてその中身は如何に・・・
ということで、先日見てまいりました。
※写真は、西鉄天神バスセンター時代に撮影したものです。
西鉄天神高速バスターミナルは、1990年代の天神地区の再開発事業「西鉄福岡駅地区ターミナルプロジェクト」（天神ソラリア計画）の一環として開設された、高速バス専用のバスターミナルになります。
北側ではソラリアステージ（西鉄福岡（天神）駅）、西側ではソラリアプラザ、南側では福岡三越と直結しており、福岡天神地区の象徴的建物にもなっています。
高速路線バスの年間利用人数は日本一を誇り、全国屈指の規模を持つバスターミナルとしても有名です。
開業したのは、先述の通り1997年2月27日。
ですが、当時は乗車ホーム側のみ営業しており、全面完成したのは降車ホームが完成した翌年の1998年4月23日でした。
それまで天神に到着する高速バスは、バスセンター周辺の道路上で降車扱いを行っており、多数の高速バスが到着することで道路渋滞を招いていましたが、降車ホーム完成により到着便もバスセンターに乗り入れるようになり、道路環境の向上が図られました。
そして、開業から17年経過した2014年に、大規模リニューアル工事を実施すると発表。
約1年の工期をかけ、2015年3月21日に西鉄天神高速バスターミナルとしてリニューアルオープンしました。
今回実施されたリニューアルのコンセプトは、「おもてなし」。
高速バスでの素敵な旅を演出する”おもてなし空間”を目指したそうです。
リニューアルにあたっては、女性の意見を積極的に反映させたとか。
一体、どの様なバスターミナルに仕上がったのでしょうか。
早速見ていくことにしましょう。
まずは、乗車ホームのコンコースから。
これまでの白を基調とした機能的なデザインとはうって変わって、レンガ調の落ち着いたデザインに変わりました。
ショッピングモールのコンコースか、空港ターミナルビルのコンコースかと錯覚してしまう程の変わり様には正直驚きましたが・・・。
ベンチの位置もこれまでのバス車路側からコンコース中央に変更され、通路も若干ではありますが広くなりました。
各乗り場に設置されている発車時刻表示と、乗車位置を示す床下パネル表示です。
予約制路線を除いて、利用客は発車時刻のレーン欄に表示される番号を確認して、該当する床下パネルに並ぶという形になりますが、この方式は分かりやすいと感じました。
因みに発車時刻表示はLCDを採用しています。
予約制路線の乗車券購入やSUNQパス利用時の座席券・定数券発行の際にお世話になる、窓口対応の乗車券販売カウンターです。
カウンターの上部には発車時刻と予約状況を表示するLCDが設置されています。
乗車券販売カウンターの右隣に設置されている自動券売機です。
予約制路線専用券売機（黄色）と自由席制路線専用券売機（水色）が色分けされており、分かりやすくなっています。
券売機の上部には、各路線の時刻表とのりば表示が設置されています。
乗車券販売カウンターの左隣に設置されている待合室です。
観葉植物、大型ソファー、飲み物自動販売機の他、55インチの大型モニターが設置されており、テレビを見ながら、そして発着状況を見ながら落ち着いた雰囲気でバスを待つことが出来ます。
各のりば付近のお知らせ表示です。
リニューアル前は印刷物で対応していましたが、今回のリニューアルに伴い、全てデジタルサイネージ化されました。
一部で運賃や時刻の文字が見難い箇所がありましたが、この様なお知らせ表示のデジタルサイネージ化も、今の時代ならではしょうね。
頻度や正確さを含めて、サイネージ更新の体制維持が課題なのかなぁと感じました。
新たに設置されたインフォメーション（案内所）です。
早朝であったため案内役がいませんでしたが、日中は女性の案内役が常駐しており、乗り換え案内や天神地区の商業施設・観光スポットについて案内を行っています。
コンコースの写真パネル展示コーナー「BUS MUSEUM」です。
歴代活躍した高速バスの写真や、昔懐かしい天神地区の写真が展示されています。
写真を見て思いに浸る方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のリニューアルで、ローソンとスターバックスコーヒーがテナントとして入りました。
ローソンでは弁当や飲み物・菓子類の他、福岡での土産物を購入することが出来ます。
一方のスターバックスコーヒーでは、少ないながらもカウンター席が設置されており、出発前にコーヒーで一息・・・という使い方も出来ますね。
あと、今回写真でご紹介することは出来ませんが、今回のリニューアルの目玉の一つに、お手洗いの全面リニューアルがあります。
特に女性用のお手洗いは、面積が従来の倍近くになり、新たにパウダールームとフィッティングルームが設置されました。
到着後や出発前のメイクアップやちょっとした休憩に活用出来ますね。
一方で、男性用のお手洗いも全面リニューアル。
スタイリッシュな内装になった他、1室のみではありますが着替えルームが新設されました。
到着後や出発前の身支度にありがたいですね。
折角ですので、降車側ホームも見てみましょう。
降車側ホームもお洒落な雰囲気に生まれ変わりました。
新たにインフォーメーション（案内所）とホームドアが設置されました。
降車側ホーム～乗車側ホーム連絡路入口付近に設置されている乗り換え時刻表示です。
こちらもLCDを採用しており、時刻とのりば・行先・そして空席状況が表示されます。
というわけで、新しくなった西鉄天神高速バスターミナルを写真メインで紹介してきましたが、今までとは違ったお洒落な雰囲気のバスターミナルに驚いた・・・というのが正直な感想でした。
と同時に、全体の造り（雰囲気）然り、女性を意識した設備然り、はたまたデジタルサイネージやLCDを多用した案内表示然り、「今の時代に合ったバスターミナルとは何なのか」というのをかなり突き詰めてリニューアルプランを作成したのかなぁという印象を持ちました。
このバスターミナルであれば、待合場所としても十分に使えるかもしれません。
今回の大規模リニューアル、賛否それぞれの意見があるかと思いますが、女性客を中心に概ね好評を得ているそうです。
今の形を（品質を含め）今後そのまま維持出来るのかという問題はありますが、現状において名実共に日本一の高速バス専用ターミナルが、天神地区の発展と共に今後も歩んでいくことを切に望みたいものです。
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九州最大都市「福岡」の中心街に位置する天神地区。
この天神地区に、日本最大規模の高速バス専用バスターミナル「西鉄天神バスセンター」が開業したのが、今から18年前の1997年2月27日でした。
そして、開業から18年経った今年2015年3月21日、西鉄天神バスセンターが装いも新たに「西鉄天神高速バスターミナル」として生まれ変わりました。
総工費約12億円と工期約1年間の大規模リニューアル工事を経て新しくなった日本最大規模の高速バスターミナル。
果たしてその中身は如何に・・・
ということで、先日見てまいりました。
※写真は、西鉄天神バスセンター時代に撮影したものです。
18年ぶりの大規模リニューアル
ここで、西鉄天神高速バスターミナルの概要について改めて簡単におさらいしておきましょう。西鉄天神高速バスターミナルは、1990年代の天神地区の再開発事業「西鉄福岡駅地区ターミナルプロジェクト」（天神ソラリア計画）の一環として開設された、高速バス専用のバスターミナルになります。
北側ではソラリアステージ（西鉄福岡（天神）駅）、西側ではソラリアプラザ、南側では福岡三越と直結しており、福岡天神地区の象徴的建物にもなっています。
高速路線バスの年間利用人数は日本一を誇り、全国屈指の規模を持つバスターミナルとしても有名です。
開業したのは、先述の通り1997年2月27日。
ですが、当時は乗車ホーム側のみ営業しており、全面完成したのは降車ホームが完成した翌年の1998年4月23日でした。
それまで天神に到着する高速バスは、バスセンター周辺の道路上で降車扱いを行っており、多数の高速バスが到着することで道路渋滞を招いていましたが、降車ホーム完成により到着便もバスセンターに乗り入れるようになり、道路環境の向上が図られました。
そして、開業から17年経過した2014年に、大規模リニューアル工事を実施すると発表。
約1年の工期をかけ、2015年3月21日に西鉄天神高速バスターミナルとしてリニューアルオープンしました。
今回実施されたリニューアルのコンセプトは、「おもてなし」。
高速バスでの素敵な旅を演出する”おもてなし空間”を目指したそうです。
リニューアルにあたっては、女性の意見を積極的に反映させたとか。
一体、どの様なバスターミナルに仕上がったのでしょうか。
早速見ていくことにしましょう。
まずは、乗車ホームのコンコースから。
ショッピングモールのコンコースか、空港ターミナルビルのコンコースかと錯覚してしまう程の変わり様には正直驚きましたが・・・。
ベンチの位置もこれまでのバス車路側からコンコース中央に変更され、通路も若干ではありますが広くなりました。
予約制路線を除いて、利用客は発車時刻のレーン欄に表示される番号を確認して、該当する床下パネルに並ぶという形になりますが、この方式は分かりやすいと感じました。
因みに発車時刻表示はLCDを採用しています。
カウンターの上部には発車時刻と予約状況を表示するLCDが設置されています。
予約制路線専用券売機（黄色）と自由席制路線専用券売機（水色）が色分けされており、分かりやすくなっています。
券売機の上部には、各路線の時刻表とのりば表示が設置されています。
観葉植物、大型ソファー、飲み物自動販売機の他、55インチの大型モニターが設置されており、テレビを見ながら、そして発着状況を見ながら落ち着いた雰囲気でバスを待つことが出来ます。
リニューアル前は印刷物で対応していましたが、今回のリニューアルに伴い、全てデジタルサイネージ化されました。
一部で運賃や時刻の文字が見難い箇所がありましたが、この様なお知らせ表示のデジタルサイネージ化も、今の時代ならではしょうね。
頻度や正確さを含めて、サイネージ更新の体制維持が課題なのかなぁと感じました。
早朝であったため案内役がいませんでしたが、日中は女性の案内役が常駐しており、乗り換え案内や天神地区の商業施設・観光スポットについて案内を行っています。
歴代活躍した高速バスの写真や、昔懐かしい天神地区の写真が展示されています。
写真を見て思いに浸る方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ローソンでは弁当や飲み物・菓子類の他、福岡での土産物を購入することが出来ます。
一方のスターバックスコーヒーでは、少ないながらもカウンター席が設置されており、出発前にコーヒーで一息・・・という使い方も出来ますね。
あと、今回写真でご紹介することは出来ませんが、今回のリニューアルの目玉の一つに、お手洗いの全面リニューアルがあります。
特に女性用のお手洗いは、面積が従来の倍近くになり、新たにパウダールームとフィッティングルームが設置されました。
到着後や出発前のメイクアップやちょっとした休憩に活用出来ますね。
一方で、男性用のお手洗いも全面リニューアル。
スタイリッシュな内装になった他、1室のみではありますが着替えルームが新設されました。
到着後や出発前の身支度にありがたいですね。
折角ですので、降車側ホームも見てみましょう。
新たにインフォーメーション（案内所）とホームドアが設置されました。
こちらもLCDを採用しており、時刻とのりば・行先・そして空席状況が表示されます。
というわけで、新しくなった西鉄天神高速バスターミナルを写真メインで紹介してきましたが、今までとは違ったお洒落な雰囲気のバスターミナルに驚いた・・・というのが正直な感想でした。
と同時に、全体の造り（雰囲気）然り、女性を意識した設備然り、はたまたデジタルサイネージやLCDを多用した案内表示然り、「今の時代に合ったバスターミナルとは何なのか」というのをかなり突き詰めてリニューアルプランを作成したのかなぁという印象を持ちました。
このバスターミナルであれば、待合場所としても十分に使えるかもしれません。
今回の大規模リニューアル、賛否それぞれの意見があるかと思いますが、女性客を中心に概ね好評を得ているそうです。
今の形を（品質を含め）今後そのまま維持出来るのかという問題はありますが、現状において名実共に日本一の高速バス専用ターミナルが、天神地区の発展と共に今後も歩んでいくことを切に望みたいものです。
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