夜行バス&鉄道ウォッチャー「ひろしプロジェクトWEB」

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四国松山と九州福岡とを結ぶ夜行高速バス「道後エクスプレスふくおか号」

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 リア

2008年6月6日に西鉄高速バス(本社:福岡市)と伊予鉄道(本社:松山市)が共同で運行を開始し、運行会社の変更(西鉄高速バス→伊予鉄南予バス)といった紆余曲折がありながらも、今日まで運行を続けています。

私自身、この路線にはこれまで2回乗車しています。
1回目は開業直後の2008年7月。
この時は西鉄高速バス担当便に乗車し、西工製夜行高速車独特の「安定感のある乗り心地」を堪能しました。
西鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」 3134

2回目は2011年の10月。
この時は、四国・九州旅行の際の九州への足として利用しました。
乗車したのは伊予鉄道担当便(日野セレガHD)でした。
伊予鉄道「道後エクスプレスふくおか号」 5208 (H23.10.07)

そして3度目となる今回は、伊予鉄道の子会社である伊予鉄南予バス(本社:八幡浜市)担当便に乗車してみることにしました。
その理由は2つ。
一つは、2013年夏に導入されたばかりの最新車両をこの目で見ておきたかったということ、そしてもう一つは乗務員運用が一風変わっているという話を聞き、それならば実際に乗車して確かめようと思ったからであります。
果たして真実は??
期待と不安を抱きながら松山へと向かいました。

やってきたのは、いよてつ高速バスの発着地としてお馴染みの伊予鉄松山市駅。
道後温泉で軽く汗を流した後に同所へ行ってみると、これから発車する福岡・名古屋・大阪方面夜行高速バスを待つ人達で賑わっていました。
バスが到着するは21時50分頃。
始発はパーク&ライド駐車場を兼ね備えた松山室町営業所ですが、松山室町営業所で乗車する乗客はあまりいない様でして、実際の始発はここ伊予鉄松山市駅といえましょう。

今回乗車するのはこちらの車両。
伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 伊予鉄松山市駅にて

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 リア 伊予鉄松山市駅にて

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 伊予鉄松山市駅改札中
2013年夏に導入されたばかりの日野セレガHD(QPG-RU1ESBA)です。
環境性能をより強化し、衝突被害軽減ブレーキシステム(PCS)、ふらつき防止装置を備えた最新車両になります。

乗務員による改札を受けて車内に入りますが・・・・

「あれ、乗務員が2名乗車している!!」

確か「道後エクスプレスふくおか号」って、ワンマン運行路線だった筈なのですが・・・変わったのでしょうか??
(その理由はこの後の文章を読んでいただければ分かります。)

車内はこの様になっておりまして、
伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 車内

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 シート
一般的な3列独立シート29人降りの夜行高速仕様ですが、通路カーテンの他、座席コンセントも完備されていました。
(座席コンセントは私所有のiPhoneのバッテリーが切れかけていただけに、本当に助かりましたねww。)
勿論、足置き台(フットレスト)やレッグレスト、セルフ式飲み物サービスも健在。
流石にライバルのフェリーの様に横になって移動・・・という訳にはいきませんが、約10時間の移動時間を快適に過ごせられる様にはなっています。

では、乗車時の様子を簡単にご紹介。
乗客10名程を乗せ、伊予鉄松山市駅を出発したバスは、大街道と道後温泉で乗車扱いを行います。
道後温泉を過ぎたところで、自動放送による車内設備の案内と、乗務員による補足説明が行われます。
伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 車内モニター その1

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 車内モニター その3
必要最小限の案内ながらも、丁寧かつ分かりやすい点が特徴といえましょうか。

案内放送が終わる頃、バスは松山インター口に到着。
ここで数名乗客を乗せ、松山インターから松山自動車道に入ります。
早速新型セレガの乗り心地を確かめますが、若干柔らかいサスペンションセッティングが気になるものの、先代セレガに見られた突き上げる様な振動は無く、乗り心地は至って快適。
三菱車の様な乗り心地までとはいきませんが、現行セレガになってかなり改善されている印象を受けました。
この日の乗客は約7割方の乗車率。
流石に満席とはいきませんが、6月の閑散期にしては乗車している方だと思います。
特に学生さんの利用が目立っていましたが、格安の学割運賃の導入が功を奏しているのでしょうか。
もっとも、学割を使用することでフェリーとほぼ同額(区間によってはフェリーよりも安く)移動出来るのですから、学生にとっては便利な乗り物であることには間違いなさそうです。

川内インターで最後の乗車扱いを行い、10分もしないうちにバスは消灯前の休憩場所である桜三里パーキングエリアに到着します。
ここでは15分間の開放休憩が設定されています。
大半の乗客がバスを降り、トイレや買い物・一服など思い思いの時間を過ごしていきます。
伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 桜三里パーキングエリアにて
一方で2名の乗務員はその間、何やら打ち合わせをしていましたが、暫くしてうち1名が下車する準備を始めました。
下車した乗務員は何処へ・・・
実は後続の「オレンジライナー」名古屋線(伊予鉄本体からの管理委託路線)に乗務して名古屋まで向かうとのこと。
「道後エクスプレスふくおか号」の車両を八幡浜本社から松山まで回送する必要があるために、途中の桜三里パーキングエリアまで2名乗務にしているそうですが、伊予鉄グループもJRバスグループに負けず劣らずの乗務員運用を行っている様で、これには流石に驚きました。

23時10分、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
この先は、いよ小松ジャンクション~今治インター~しまなみ街道~山陽自動車道~中国自動車道を経由して一路九州へ向けてひた走ります。
暫くは起きていましたが、しまなみ街道に入ったところで夢の中へ。
比較的眠れた様で、気が付くとバスは朝の休憩場所である壇ノ浦パーキングエリアに停車していました。

5時10分、乗務員が前方のカーテンを開け、車内灯が点灯されたところで起床時間となります。
併せて最後の開放休憩がここで実施されます。
若干早く着いたとのことで、5時40分までという長い休憩時間となりました。
早速バスを降り、トイレ・買い物を済ませたところで、写真撮影に勤しみます。
伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 壇ノ浦パーキングエリアにて

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 サイド 壇ノ浦パーキングエリアにて

伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 正面 その2 壇ノ浦パーキングエリアにて

関門橋

5時40分、乗客が全員揃ったところでバスは出発します。
関門橋を渡り、門司インターから北九州都市高速道路へ。
富野ランプで高速道路を降り、小文字通りを経由して、北九州モノレールが見えてくると、小倉駅はもうすぐ目の前です。

6時05分、定刻よりも10分程早くバスは小倉駅前の高速バス降車場に到着しました。
本来であれば終点西鉄天神バスセンターまで乗車したいところなのですが、今回はスケジュールの関係からこちらで下車。
乗務員から荷物を受け取り、福岡方面へ向けて発車する「道後エクスプレスふくおか号」を見届けながら、私は次なる目的地へ向かうためにJR小倉駅へと向かうのでありました。
伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」 5388 小倉駅前到着

というわけで、伊予鉄南予バス「道後エクスプレスふくおか号」をご紹介しましたが、最新型車両の進化と乗り心地の良さが確認出来たこと、子会社ならではの乗務員運用の一例をこの眼で確認出来たこと、そしてライバスであろうフェリーとの関係やフェリーを見据えた対策(特に運賃面)について考えることが出来たのが大きな収穫でした。
詳しい内容は、次回作の乗車記本(同人誌)「夜行バス紀行Vol.02」(2014年秋発売予定)に書こうと思っていますが、使用車両・所要時間・使い易いダイヤという点において「道後エクスプレスふくおか号」が四国~九州間の夜行移動手段として使えることを、今回の乗車を通じて再確認出来ました。
まあ、「フェリーと夜行バス、どちらが良いの?」という話になりますと、これはもう個々の移動スタイルで選んで頂くしかないのですが、私個人は松山~福岡間を乗り換え無しで移動できる夜行バスを選ぶかなぁww。(バス好きというのもありますが・・・。)
確かにフェリーは『横になりながら安く移動出来る』という素晴らしさがあるのですが、区間によってはバスやタクシーへの乗換えが必要となるため、区間によってはバスの方が便利という場合もあるので、私の場合は交通機関の乗り潰しの状況と区間によって選択する様にしています。
ともあれ、最新型車両投入によって快適さがアップした伊予鉄南予バスの「道後エクスプレスふくおか号」、機会があれば是非乗車してみて下さい。


【乗車データ】 
  • 乗車日:2014/06/22
  • 乗車区間:
    伊予鉄松山市駅→小倉駅前
  • 運行会社:伊予鉄南予バス
  • 車両:日野/セレガHD(QPG-RU1ESBA)
  • 年式:2013年式
  • 所属:八幡浜本社
  • 社番:5388

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自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数900回以上(2016年12月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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