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JR北海道 石勝線夕張支線が廃止 運行最終日に夕張へ行ってきました

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JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日 キハ40 354

ひろしプロジェクトです。
いつもこのブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

2019(平成31)年3月31日、またひとつ鉄路が無くなりました。
JR北海道石勝線夕張支線(新夕張~夕張間)が、約127年の歴史に幕を閉じたのです。
2018(平成30)年3月に廃止日が正式に決定、発表されて以降、全国各地から鉄道ファンが現地を訪問し、別れを惜しみました。

私自身、いわゆる「葬式鉄」的行動は好きでないといいますか、地元の方々が中心となって別れを惜しんで欲しいという考えなのですが、今回の石勝線夕張支線の廃止は、昨今のJR北海道ローカル路線不採算問題でJR北海道と沿線自治体が合意してバス代替を行う初のケースであること、更には代替バス運行初日の様子を現地にて見るべく夕張へ前日入りする必要があったことから、「折角前日入りするのであれば、鉄道の運行最終日の様子も見ておくかぁ・・・。」ということで、運行最終日の午後から最終列車発車までの間、石勝線夕張支線運行最終日の様子を私なりに見て来ましたので、今回はその時の様子を写真を織り交ぜながら紹介したいと思います。

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夕張支線廃止までの経緯を改めて振り返る

と、その前に、JR北海道石勝線夕張支線の廃止に至る経緯を簡単に振り返ります。

夕張に鉄道が開通したのは、今から約127年前の1892(明治25)年の11月。
北海道炭礦鉄道室蘭線の支線として、追分~夕張間が開業しました。
その後、北海道炭礦鉄道が国有化され、同区間は夕張線として営業を続けていましたが、1981(昭和56)年10月に石勝線千歳空港(現:南千歳)~追分間と同新夕張~新得間が開業。
同時に夕張線と新規開業区間が統合され、新夕張~夕張間は石勝線夕張支線に変更されました。

戦後の石炭輸送に支えられた同線ですが、炭鉱閉山後は夕張市の人口激減などで大きく利用者が減少。
輸送密度も、2017(平成29)年の数字で69人/日と、ピーク時(1975(昭和45)年、2,318人/日)の16分の1にまで落ち込んでいました。

JR北海道の島田社長は、2016(平成28)年7月29日に開かれた記者会見にて、厳しい経営状況と北海道で急速に進行する人口の減少を理由に、鉄道事業を抜本的に見直すため、同年秋までに「JR単独では維持困難な線区」を公表し、地元自治体との協議に入りたい旨を正式に表明したのです。
この会見では具体的な路線名こそ公表されませんでしたが、輸送密度が低い石勝線夕張支線も対象になると考えられていました。

そんな中、同年8月8日、夕張市の鈴木直道前市長がJR北海道本社で島田社長と会談し、

  • 交通網見直しへの協力
  • 地元の求めに応じた無償譲渡などJR所有施設の有効活用
  • JR社員の市への派遣
の3点を条件に、石勝線夕張支線の廃止を自ら提案。
代替となる交通政策への協力を要請したのです。
いわゆる「攻めの廃線提案」とよばれるものです。

この提案を踏まえてJR北海道社内で検討が行われた結果、同年8月17日に前述の3条件について全面協力することを約束し、新夕張駅~夕張駅間の鉄道事業廃止を正式に申し入れたのです。
その後、JR北海道に夕張市内の交通体系の見直しなどに協力するためのプロジェクトチームが設置され、課長級の社員1名を夕張市へ派遣。
更に、2018(平成30)年3月23日、夕張市とJR北海道は夕張支線(新夕張駅~夕張駅間)16.1kmの鉄道事業廃止について、

  • 鉄道事業廃止日を2019(平成31)年4月1日とすること
  • JR北海道は夕張市で持続可能な交通体系を再構築するための費用として7億5000万円を拠出すること
  • JR北海道は夕張市が南清水沢地区に整備を進めている拠点複合施設に必要となる用地を一部譲渡すること
で最終的な合意に至ったと発表。
同年3月26日、JR北海道が国土交通大臣宛てに夕張支線の鉄道事業廃止届を提出し、2019(平成31)年4月1日に廃止されたのです。

JR北海道 石勝線夕張支線 キハ40 1785
※写真はイメージです。

大賑わいの夕張駅

当日は午前中予定が入ってため、夕張へ向かったのはお昼前でした。
この時間帯はJRの乗り継ぎが決して良くないことから、札幌から北海道中央バス「高速ゆうばり号」で夕張入りすることに。
北海道中央バス「高速ゆうばり号」 2428_01

北海道中央バス「高速ゆうばり号」 2428_02
夕張支線運行最終日ということもあってか、「高速ゆうばり号」にも鉄道ファンを中心に数多くの方が乗車しており、約8割方の座席が埋まっていました。
「高速ゆうばり号」には何度か乗車していますが、これほどまでに混んだ「高速ゆうばり号」を私は見たことがありません。

夕張駅最寄りの終点レースイリゾート前に到着したのは14時30分頃。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_04 夕張駅駅舎

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_04 夕張駅 駅名盤

JR北海道島田社長なども出席したお別れセレモニーが終わって、14時35分発新夕張行き普通列車が発車する直前でした。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_01

夕張といえば、故高倉健さん主演の映画「幸せの黄色いハンカチ」のロケ地としても有名。
黄色いハンカチで発車する列車をお見送りです。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_02

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_03
大勢の方に見守られながら、列車は新夕張へ向けて発車していきました。

夕張駅前には特設テントが。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_05
夕張支線関連グッズや駅弁、お見送りグッズ(黄色いハンカチ・黄色いペンライト)が売られており、多くの方で賑わっていました。

今や夕張のご当地キャラとしても有名?
北海道物産センター夕張店のマスコットキャラクター「メロン熊」も来ていました。
メロン熊

最終日の夕張支線に乗車してみる

16時前、新夕張からの普通列車が到着します。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_08

通常は1両(単行)運行のこの線区も、3月のダイヤ改正以降は全列車臨時列車扱いとして運行。
車両も増結され2両編成で運行されていましたが、最終日は更に1両増結され、3両編成で運行されていました。

夕張側は、日高本線仕様のキハ40 354。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_09 キハ40 354

一方の新夕張側は、ノーマル塗装のキハ40 1763。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_10 キハ40 1763
そして、写真はありませんが、中間車は「北海道の恵み」シリーズ「道央 花の恵み」に改造されたキハ40 1780が充てられていました。

先頭車両には、市民団体がデザインしたヘッドマークが、各車両には同じく市民団体がデザインしたサボが装着されていました。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_11 ヘッドマーク

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_12 サボ

「ありがとう夕張駅」の横断幕と停車中の列車です。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_13

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_14

混雑が一段落したということなので、新夕張まで列車で行ってみることにしました。
運良く「道央 花の恵み」の座席が1席空いていたので、そこに腰かけることに。
残念ながら車窓を撮影することは出来ませんでしたが、風情のある車窓を眺めながら、25分間の列車の旅を楽しみます。
(車内の写真は、新夕張到着時に撮影しました。)
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_15

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_16

新夕張で発車を待つ夕張行き普通列車(新夕張17時00分発)です。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_18

新夕張17時00分発の列車で戻りますが・・・
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_19

途中の清水沢で下車します。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_20

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_21
かつての三菱石炭鉱業大夕張鉄道線の乗換駅で、その名残であろう広い駅構内が特徴です。

ホームを離れる列車を、手を振ってお見送りします。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_22

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_23

駅待合室に展示されている思い出の品々や写真達です。
これらを見ることが出来るのも最終日まで。
見れて良かったです。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_24

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_25

清水沢駅で下車した理由は、循環路線としては最後の夕鉄バス(夕張鉄道)「夕張市内線(循環)」に乗車しておきたかったのと、バスがこの日宿泊するホテルの目の前に停車するからでした。
やって来たのは、例のノンステップバス(日野ブルーリボン)ではなく、札幌急行線などで活躍する郊外型のバスでした。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_28 夕張鉄道「夕張市内線(循環)」 2197

清水沢駅を発車したバスは、山側の清陵町を経由した後、夕張高校~南清水沢駅~清水沢駅~夕鉄本社ターミナル~レースイリゾート前を経由して、宿泊先ホテル前まで行きます。
先述の通り、循環系統としての夕張市内線の運行はこの日(3月31日)まで。
翌日の2019(平成31)年4月1日からは、石勝線夕張支線の代替路線としてリニューアルします。

黄色いハンカチと黄色いペンライトで最終列車をお見送り

ホテルにチェックインしてひと休みしたところで、最終列車を見送りに夕張駅へ向かいます。

最終列車は混雑が予想されるとして、各駅には写真の様な掲示がなされていました。(写真は清水沢駅にて撮影。)
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_24

19時05分、新夕張駅発の最終列車が夕張駅に到着しました。
乗客が次々と降りて来ます。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_29

最終列車の発車準備が進められます。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_30

19時14分、石勝線夕張支線最後の乗客が乗車を開始します。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_31

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_32
事前掲示の400名に対し、実際には約500名が並んだそうですが、JR側の素早い誘導と詰め込みで何とか全員乗せたそうです。
(一方で、SNSなどの情報によると、待機列に関してトラブルも発生したとか。今後に生かして欲しいですね。)

そして、19時33分、石勝線夕張支線の最終列車は、多くの黄色いハンカチ&黄色いペンライトによる見送りの中、新夕張駅へ向けて夕張駅を後にしました。
もうこの駅に列車が来ることはありません。
JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_34

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_35
列車の姿が見えなくなるまで手を振る方も多数。
こうして、JR石勝線夕張支線は、約127年間の歴史に幕を閉じました。

最後に

以上が、JR石勝線夕張支線運行最終日の模様でした。
今回、時系列で紹介しましたが、何せ午前中~昼にかけての様子やセレモニーの様子が分かりませんでしたので、午前中からの様子を知りたい方は、他の方のブログやSNSなどで確認していただければと思います。

JR北海道島田社長のインタビューにもあった通り、JR石勝線夕張支線は、戦前~戦後の石炭産業で繁栄し、その後のエネルギー政策の転換と炭鉱の閉山で沿線人口が激減し利用者も激減、結果として鉄道を維持出来なくなったことから、今回廃止を決定し、バス代替ということになりました。
JR北海道の不採算路線問題の行方を見る上で、石勝線夕張支線廃止とバス代替は、現在協議を進めている(もしくは今後協議を行う予定の)関係者の多くが注目していると思います。
私自身、石勝線夕張支線のバス代替については、2019年度に完成予定の南清水沢の交通拠点が出来てから真価が問われることになるのかなぁと感じていますが、その辺を含めて、翌日の2019(平成31)年4月1日に私なりに代替バスを見て来ましたので、その時の模様は次回の記事でご紹介できればと思っています。

JR北海道 石勝線夕張支線 運行最終日_33


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Koji Suda(ひろしプロジェクト)

Koji Suda(ひろしプロジェクト)

自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数1000回以上(2018年2月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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