防長交通「カルスト号」乗車記
山陰の小京都と呼ばれ、街並みが美しい地方都市、山口県萩市。
日本海側に属し、かつて毛利氏が統治した長州藩の本拠地としても有名な場所です。
私がこの場所に初めて訪れたのは、今から15年前の1997年10月。
この時は、日本有数の超長距離高速バス「萩エクスプレス」を利用し、レンタサイクルを借りて萩の街を歩いた記憶があります。
あれから15年。
久しぶりに萩を訪れる用事が出来、「それならば夜行バスを利用して訪れよう!」ということになりまして、今回久しぶりに萩へ夜行バスを利用して訪れました。
とはいっても、前回と同じ「萩エクスプレス」を利用して・・・・・・ということにはなりません。
一路線でも多くの路線に乗っておきたいですからねぇww。
というわけで、今回はこちらの路線↓に乗車してみました。
京都・大阪・神戸~山口・萩間夜行高速バス「カルスト号」です。
近鉄バスと防長交通の共同運行路線ですが、この日は防長交通担当の日。
秋吉台と萩武家屋敷のイラストが目立つ、同社夜行高速路線専用カラーの日野セレガR-GD(KL-RU1FSEA)です。
外観は痛みが目立つものの、実はこの車両、意外と当たり車両だったりします。
その理由は追々ということで・・・・・。
始発は京都駅八条口ですが、今回は行程の関係から三宮バスターミナル(ミント神戸)から乗車します。
23時15分頃になると、「カルスト号」はターミナル7番乗り場に入線してきます。
改札を終えたところで、早速車内を見てみることに。
車内の画像を見て頂けると分かるかと思いますが、これが「当たり車両」と言われる所以です。
シートは、西鉄の夜行高速車両で採用され評価が高い、杉本工業製スリーピングシートを搭載。
足置きの刳り貫き部分も深く、ゆったりと足を伸ばすことが出来ます。
更に快適性向上の理由から、今年になって通路カーテンを後付け。
女性客には喜ばれる装備ですね。
勿論、車内にはトイレと使い捨ておしぼりサービスも完備。
道中快適に移動出来ます。
23時25分、私含めて総勢16名を乗せた「カルスト号」は、定刻にバスは三宮バスターミナルを出発。
出発後、乗務員から自己紹介と車内設備の案内がマイクにて行われ、終了後消灯となります。
この路線ですが、全区間完全ワンマン運行となっており、途中の熊毛インター停留所で乗務員交代を行っています。
担当営業所も乗務区間によって異なり、防長交通の場合は京阪神~熊毛インター間を同社周南営業所が、熊毛インター~萩バスセンター間を同社萩営業所が担当します。
(因みに近鉄バス担当便は、京阪神~熊毛インター間を近鉄バス京都営業所の乗務員が、熊毛インター~萩バスセンター間は防長交通萩営業所の乗務員が運行を担当します。)
消灯時間になったところで、シートを倒して目を瞑ると、いつしか夢の中へ。
翌朝まで目を覚ますことはありませんでした。
翌朝、大竹インターに到着したところで目を覚まし、その後暫く走行した岩国駅前には、ほぼ定刻の6時25分に到着。
ここでは5名が下車していきました。
その後、玖珂インター、熊毛インターでは降車客が折らず、熊毛インターでは乗務員交代後すぐに発車します。
山陽道を徳山東インターで一旦降り、徳山駅前には定刻5分遅れの7時50分に到着。
ここでは2名が下車していきました。
徳山からは再び山陽道に合流、防府東インターまで山陽道を走行後、国道2号線を防府へと進みますが、朝の通勤ラッシュの影響からか、この辺から徐々に遅れが拡大していきます。
左手には朝の瀬戸内海が・・・・・。 この様な車窓が楽しめるのも、夜行バスの醍醐味だったりもします。
防府駅前には定刻10分遅れの8時35分に到着し、1名が下車。
その後の山口米屋町では2名、湯田温泉では3名が下車し、残る3名で終点萩バスセンターへと向かいます。
山口からは、それまでの海沿いの車窓から一転、山々の風景が一面に広がります。
山岳路を走ること約1時間、バスは定刻10分遅れで終点萩バスセンターに到着しました。
萩の街並みは多少変われど、萩バスセンター自体の雰囲気が15年前とさほど変わっていないことに、多少の安堵を感じながらバスを降りたのでありました。
というわけで、防長交通の「カルスト号」乗車記をお届けしましたが、この路線の課題は、やはりダイヤ設定でしょうね。
沿線の集客を広く行いたいという理由からか、とにかく停車停留所が多いんですよ。
それが仇になっているのかは分かりませんが、特に下り便において岩国~徳山~防府地区の朝の渋滞に巻き込まれやすく、遅延が常態化しているのでは?と感じました。
これは採算面にも絡んできますが、差し支えなければ下り便の発車時刻を30分~1時間程早めるか、場合によってはスピードアップを兼ねてツーマン運行を復活させても良いかもしれませんね。
あと、所要時間13時間を超える路線で途中休憩無しとは、正しく「拘束バス」。
始発から終点まで乗車する乗客にとっては、かなりキツイ筈です。
せめて、消灯前に開放休憩を設定して頂けると、乗客の立場としては有難いですね。
とはいえ、京阪神から山口県各地へ直行する交通機関としてはとても使える路線ですので、ビジネスやご旅行、帰省の足として検討されてみてはいかがでしょうか。
最後にお知らせを一つ。
近鉄バスと防長交通では、夜行高速バス「カルスト号」の期間限定割引キャンペーンを実施中です。
11/19~12/25出発便と1/7~2/28出発便において、片道運賃が5,000円~7,000円と大変お得に利用できます。
ビジネスや帰省・レジャーで是非ご利用ください。
【お知らせ】
「カルスト号」のご予約&決済は日本旅行「バスぷらざ」で。
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