阪急バスの高速バス「よさこい号」夜行便乗車記

夜行バス,高速バス乗車記




先日のことですが、これまで乗ろう乗ろうと思っていて乗れず終いだった老舗高速路線に乗車して来ましたので、今回はその時の模様をご紹介します。
その路線とは・・・・・大阪~高知間の高速バス「よさこい号」です。

「よさこい号」といえば、あの大泉洋他が出演している北海道ローカルのバラエティ番組「水曜どうでしょう」でも登場したことがあります。
番組内では高知発の夜行便(高知県交通便)が登場していましたが、この番組で「よさこい号」という高速バスを知ったという方もいらっしゃるのではないかと思います。

高速バス「よさこい号」は、阪急バス・土佐電気鉄道・高知県交通の3社が共同運行する高速バスで、今から22年前の1990年8月8日に運行を開始しました。
当初は1日2往復(昼行便1往復、夜行便1往復)の運行でしたが、四国島内の高速道路延伸や明石海峡大橋の開通で時間短縮・増便を繰り返し、現在は夜行便2往復を含む1日10往復運行されています。
変わったところでは、一時期ではありますが別系統として安芸・室戸経由便が運行されていたことでしょうか。
土佐電気鉄道・高知県交通の共同運行で、繁忙期を中心に運行していましたが、利用率の低迷から2008年に廃止されています。
現在は近鉄バス・高知東部交通が運行する夜行路線バス「国虎号」に引き継がれていますが、沿線人口が決して多くない「国虎号」の先行きも心配されるところです。
(尚、「国虎号」については後日このブログで乗車記をご紹介できるかと思いますので、どうかお楽しみに。)

「よさこい号」の出発は土佐電の一大基地から

前置きが長くなりましたが、今回乗車したのは高知発の夜行便2便目。
阪急バスが運行を担当します。
阪急バス「よさこい号」 05-2889
車両の純正化が進んでいる阪急高速バスですが、高知系統「よさこい号」に関しては未だに西工製車両が健在で、今回乗車した車両も西工製車両(三菱KL-MS86MP 西工02MC SD-Ⅱ)でした。

出発は、土佐電気鉄道の本社・電車車庫・バス車庫が集中する桟橋高知営業所。
バス営業所玄関前に小さなプレハブの待合所があります。
土佐電気鉄道 高知営業所 高速バス待合所
 
土佐電気鉄道 高知営業所 玄関前看板

周辺が真っ暗な中、発車5分前には「よさこい号」が待合所前に横付けられます。
阪急バス「よさこい号」 05-2889 桟橋高知営業所改札中
暗闇の中のスーパーハイデッカー・・・・・この雰囲気、好きですね。

改札を受けて車内に入ります。
車内はこの様になっております。
阪急バス「よさこい号」 05-2889 車内
 
阪急バス「よさこい号」 05-2889 シート

阪急バス「よさこい号」 05-2889 車内モニター
3列独立シート29人乗りの夜行高速仕様ですが、この時期に導入された車両の特徴なのか、レッグレストが装備されていません。
長距離運用を考慮しなかったのでしょうか・・・・・。
それでも座席のマルチチャンネルコントローラをはじめ、車内中央部のセルフサービス式サービスコーナー(お茶・コーヒー)、更には紙パック式ジュースの提供など、阪急らしさを伺える車内となっております。

ほぼ満席で一路大阪へ・・・

23時05分、定刻にバスは桟橋高知営業所を発車します。
ここで乗車したのは私を含めて3名でしたが、その後の高知駅バスターミナル、はりまや橋、知寄町1丁目、中野団地北口の各停留所からの乗車で車内は満席に。
週末ということもあるのでしょうが、「よさこい号」夜行便の人気の高さは噂通りでした。
早めに予約を入れておいて正解でした。
中野団地北口出発後、乗務員から簡単な挨拶・案内がマイクにて行われた後、車内設備の案内が車内モニターにて案内されます。
簡素な作りですが、要点はきちんとまとめられており、好感が持てる案内放送でした。

やがてバスは南国インターから高知自動車道に入りますが、大豊インターを過ぎた立川パーキングエリアで消灯前の休憩停車があります。
時間にして0時前後でしょうか。
通常の運行ですと、ここで約15分程の休憩があります。

立川パーキングエリア出発後は、車内が消灯され、深夜運行に入ります。
途中何度か停車しますが、車両点検ならびに乗務員休憩のための停車で、外へ出ることが出来ません。

翌朝は、山陽自動車道の淡河パーキングエリアで朝の洗顔休憩があります。
定刻ですと5時前後に到着します。
阪急バス「よさこい号」 05-2889 淡河PAにて

隣には八幡浜・松山からの「えひめ号」も停車。
あちらは三菱純正のエアロクイーンⅠが充てられていました。
阪急バス「よさこい号」 05-2889 阪急バス「オレンジライナーえひめ号」 07-2902 淡河PAにて

朝の休憩が終わり、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
この後、宝塚駅で3名程下車し、中国道、阪神高速を経由し大阪市内へ。
大阪阪急梅田には定刻よりも20分程早い5時55分に到着しました。
私はここで下車。
残りの数名を乗せたバスは、終点のハービス大阪へ向けて走っていきました。

というわけで、阪急バスの「よさこい号」夜行便の乗車記でしたが、老舗路線の人気の高さを改めて実感した今回の試乗でした。
正直な話、この路線で夜行便2便設定は供給過剰かなぁ~とも思いましたが、乗客も時間帯・降車場所で使い分けているようですし、ライバルのJRバス「高知エクスプレス」も夜行2便体制で高乗車率を維持していることを考えると、大阪~高知間の高速バスの需要の高さを証明していると言えるでしょう。
最近、とかく便数でJRバス「高知エクスプレス」に水をあけられていると言われているこの路線ですが、これからも地元に根ざした老舗高速路線として、「よさこい号」には頑張って欲しいと思いますね。


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