中国バス「メイプルハーバー」 乗車記(2012年5月乗車分)
いつもこのブログをご覧頂きましてありがとうございます。
今回ご紹介するのは、中国バスの横浜・町田~福山・広島間夜行路線バス「メイプルハーバー」の乗車記になります。
まずは、夜行バス「メイプルハーバー」の歴史について簡単にご紹介を。
この路線、元々は神奈川中央交通と中国JRが共同で運行していた横浜・町田~三次・広島線「赤いくつ号」が始まりでした。
1989の12月に開業、神奈川中央交通が運行する路線バスとしては最長距離を誇っていましたが、思う様に利用が伸びません。
途中、本厚木駅経由に変更するなどのテコ入れも行いますが、それでも収支が改善することはなく、1997年10月に「赤いくつ号」は廃止されます。
その「赤いくつ号」の廃止を受けて1997年12月に開業したのが、この「メイプルハーバー」なのです。
「メイプルハーバー」は広島側の2社(中国バス・中国JRバス)の共同運行という形で運行をスタート。
神奈川中央交通は運行支援という形で休憩場所・車庫の提供を行いました。(現在も運行支援を続けています。)
一時期、中国バス単独による昼行便「弥次喜多ライナー」の開設といった面白い試みを行っていましたが、競合する東京線「ニューブリーズ号」や高速ツアーバスの台頭などで、状況は次第に厳しくなっているのが実情です。
このため、2007年には中国バスが運行から撤退、現在は中国バス単独で運行を続けています。
それでも、少しでも利用客を増やすべく、最近は期間限定の格安4列シート車の運行や乗務員の接遇改善など、サービス改善に取り組んでいます。
同社が両備グループ傘下に入ったということが大きいようですね。
実は「メイプルハーバー」に乗車するのは今回が2度目になります。
前回乗車したのは、今から14年前の1998年1月。
この時は中国JRバスとの共同運行していた頃で、私が乗車したのも中国JRバス便でした。
しかし今回は、中国バス単独運行化になってからの初めての乗車。
中国バスの夜行路線に乗車すること自体初めてということもあって、「果たしてどの様な感じなのか・・・・・」楽しみにしながら自宅を出発しました。
中国バスオリジナルカラーのいすゞガーラで一路広島へ・・・
始発地の横浜駅東口バスターミナルに到着したのは、「メイプルハーバー」発車の30分前ですが、既に結構の数の乗客がバスを待っていました。やはりゴールデンウィーク。1台運行とはいえかなりの混雑の予感が・・・・・。
19時40分、14番乗り場にこの車両が入線。
2005年に導入されたいすゞガーラⅡ(KL-LV774R2)です。
デビュー当時は「エトワールセト」専用カラーと同じカラーリングを纏っていましたが、昨年2011年秋に車体更新を受けた様で、この様な中国バスオリジナルカラーに変更されています。
バスが到着すると、一気に乗客がバス停に集まり、早速乗車改札が始まります。
乗務員の改札及び荷物の預け入れを済ませて、車内に入ります。
車内はこんな感じです。
3列独立シート29人乗りの夜行高速標準仕様となっています。
赤系の鮮やかなシートモケットが目立ちますね。
トイレはもちろんのこと、毛布、スリッパ。足置き台も装備していますので、眠るのには必要十分の装備を誇っているといえましょう。
19時50分、定刻にバスは横浜駅東口バスターミナルを出発します。
ここからは20名弱の乗客が乗車しましたが、GW期間中ということもあって、この日は予約で満席とのことで、出発後すぐに乗務員から「座席の移動をなさらないように・・・・」との案内も。
まあ、当たり前ですよね(笑)。
横浜駅東口バスターミナルを出発した「メイプルハーバー」は、保土ヶ谷バイパスや横浜新道を経由し、町田へと向かいます。
約50分程で町田バスセンター近くの町田バスターミナル前の路上に到着。
ここで「発車時間直前まで入線できませんので、ここで暫く待機します。少々お待ち願います。」との案内が。
恐らく平日だとギリギリに到着するのでしょうが、連休中ということもあってか、早めに到着した様です。
町田バスセンターで残りの乗客を乗せ、満席になった「メイプルハーバー」は、横浜町田インターから東名高速~名神高速~中国道~山陽道を経由し、一路広島へと向かいます。
ここで車内を見回しますが・・・・・思っていたよりも男性客が多いことにびっくり。
これまで夜行高速バスといえば、とかく女性客が多いというイメージが強かったのですが、夜行路線バスに限らず、ここ最近乗車する高速路線バスの客層を見ていると、以前よりも男性客の比率が増えているように思えます。
もしかすると、女性をターゲットに設備面などで頑張っている「ウィラーエクスプレス」などの高速ツアーバスに、女性客の多くが流れていっているのかもしれません。
ちょっと気になる傾向ですね。
町田出発後、約1時間程で東名高速足柄サービスエリアに到着。
ここで約15分程の開放休憩があります。
この「メイプルハーバー」、以前は開放休憩が一切無く、別名「拘束バス」と揶揄されていましたが、2008年12月より消灯前の開放休憩が設けられたそうで(中国バス公式HPより)、利用客にとっては嬉しいサービス改善ですね。
ここで洗顔と買い物を済ませてバスに戻ります。
開放休憩時間も終わり、乗客が全員戻ったところで、バスは足柄サービスエリアを出発。
出発後、10分程で車内は消灯されます
リクライニングシートを倒して寝る体勢をとると、いつしか夢の中へ。
途中何度か目を覚ましますが、思っていたよりもぐっすり眠れたようで、気が付くとバスは福山駅前に到着するところでした。
意外と穴場路線なのかも?
5時55分、定刻より若干遅れてにバスは福山駅前に到着。ここで10名以上が下車し、続く西条昭和町には7時前に到着。
ここでは2名が下車していきました。
西条昭和町出発後は、三度山陽自動車道に入りますが、走行区間はさほど長くはなく、7時半前には広島インターを通過します。
降車客がいない中筋駅を通過し、広島バスセンターには定刻より若干早めの7時40分に到着。
ここでは3名が下車しますが、思ったよりも少ない降車客数に少々拍子抜け。
そして、終点の広島駅新幹線口には、定刻の8時03分に到着しました。
というわけで、今回約14年ぶりに「メイプルハーバー」を利用してみたのですが、これはもしかすると、今後の「my穴場路線」になるかもしれませんね。
その理由ですが、まず車両がスーパーハイデッカーを使用していることもあってか、乗り心地が思ったよりも良かったということと、運行ダイヤが思いの他使いやすいダイヤ設定であること、そして中国バス自体が両備グループ傘下に入った効果なのか、乗務員の接客がしっかりしていた(と感じた)こと、更には羽田空港のアクセスを考えると、東京線「ニューブリーズ号」を使うよりも楽に移動できるのでは?と思ったからです。
横浜からですと、京急のリムジンバスで約30分で羽田空港へ移動できますしね。
これがもし私が首都圏(東京都内)に住んでいたとしたら、また違った見方をするのでしょう。
ですが、北海道という離れた場所に住んでいる以上、どうしても「飛行機(空港)のアクセス」も重視せざるを得ないので、最近はどうしても飛行機の乗り継ぎをも考えた路線選択をしてしまいますね。
今回はGW期間中ということで満席で運行していましたが、普段は比較的空いている路線でもあるので、「ニューブリーズ号はどうも・・・・・・」という方には、この路線をお勧めしたいですね。
特に横浜近郊や京急線沿線、小田急線沿線に住まれている方で広島方面へ出かけたい・・・・・という方にとっては、非常に使い勝手がいい夜行路線バスなので、是非ともチェックしてみることをお勧めします。
尚、夜行路線バス「メイプルハーバー」について詳しいことを知りたい方は、こちらをチェックしてみてくださいね。
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