JR東海「ムーンライトながら」373系 定期運行終了前乗車記【アーカイブ】
※この乗車記は2008年12月に乗車した時の模様の乗車記を一部リライトしたものになります。
2009年春をもって定期運行を終了事が決定した、JR東海の東京~名古屋~大垣間夜行快速列車「ムーンライトながら」。
この列車、実は今回が2回目の乗車となります。
前回乗車したのは、今から約9年前の1999年春。
青春18キップのシーズンではなかったのですが、週末と言う事もあってかなり混雑していて、切符の確保に苦労した思い出があります。
そんな列車が何故、臨時列車に格下げされる事態になったのか・・・
その理由を確かめたく、今回のプロジェクトのルートに組み込む事にしました。
車両自体は快適!しかし、乗客のモラルが・・・
2008年12月10日夜、新千歳から飛行機とモノレール、JR山手線を乗り継いで東京駅に到着。時計を見てみると・・・21時47分。
もしかすると・・・・
「サンライズエクスプレス」(サンライズ瀬戸・サンライズ出雲)が来るのでは????
というわけで、まずは東京駅9番線に停車していた「サンライズエクスプレス」を8番線側から撮影します。 この列車には約10年前、臨時列車「サンライズゆめ」に乗車した事があるのですが、とにかく乗り心地の良い寝台特急電車であるという印象が強いですね。
しかし・・・・9番線に行って見ると・・・・お客さんはまばらでした。
平日の閑散期とはいえ、あまりの人の少なさにびっくり。
この列車も決して安泰ではないのかも????とも思ったりします。
「ムーンライトながら」の出発まで時間があったので、臨時列車化の要因のひとつとされる夜行高速バスの現状を改めて確認する為に、一旦改札を出て、東京駅八重洲南口のJRハイウェイバス乗り場へ。
平日にもかかわらず多くの人達が大阪、京都、名古屋方面へ向かう高速バスの到着を待っていました。
乗り場ではこれらのバスが乗客を乗せて一路目的地へ向かっていきました。
全般的には格安系の便が乗客も多い様に見えましたが、既存の3列シートで運行される便もそれなりの利用があった様に見受けられました。
「ムーンライトながら」の出発時間が近づいてきたところで、再び東京駅8番ホームへ。
すると、「ムーンライトながら」は既に入線していて、発車の準備を行っているところでした。
9番ホームへ移動し、買い物を済ませ、車両に乗り込もうとしますが・・・・
乗る前に方向幕をパチリ。 この方向幕もあと数ヶ月で毎日見られなくなるんですね~~。
そうこうしているうちには時間はあっという間に過ぎ、23時10分、「ムーンライトながら」は定刻に東京駅を発車します。
早速車掌からの停車駅到着時刻等を伝える案内放送がありましたが、最後に
「本日は指定席が満席になっておりますっ。」
との案内が。
閑散期の平日なのに何故???と思いましたが・・・・・
まさか???
そう、実はこの日、青春18キップの冬期利用開始初日だったのです。
案の定、東京駅を出発した時に比較的空いていた車内は・・・・
品川、横浜、小田原、熱海と停車していくうちに座席が埋まっていき、静岡で満席になってしまいました。
しかもそれだけであればいいのですが・・・・・
なんと、鉄ヲタ数人が車内を徘徊しているわ・・・・・
おばちゃん連中が深夜にもかかわらず車内で大声で話をし続けているわ・・・・
加えて車内の照明は点灯されたまま・・・・。
そんな訳で全く寝ることが出来ません!!!
いつからこんなにモラルが悪くなたのでしょうか???
以前乗車した時も満席だったのですが、車内は非常に静かでモラルも悪くなかっただけに、この落差には正直驚きました。
結局一睡も出来ないまま、翌朝4時頃。豊橋に到着。
流石に寝ることを諦め、気分転換にホームへ。
飲み物を買って座席に戻るのですが、この時「ムーンライトながら」が臨時列車化される理由の一つを垣間見る出来事が・・・。
なんと、座席に座っている人達の手に持っている切符が、殆ど「青春18きっぷ」なんです!!
「なるほど、この列車は18キップで持っている様なものだ!!!」
と。
逆な言い方をすると、「18キップシーズン外のこの列車の乗車率は・・・」
想像するだけで恐ろしくなってきます。
事実、ここ数年の18キップシーズン外の乗車率は燦々たる状況だとか。
新幹線の利便性向上や高速バスの発達などが大きく影響しているのでしょう。
しかしそれだけでしょうか???
旧態依然のまま、殆どと言っていい程改善策を施せずに運行し続けたJR東海という会社。
もしかすると、本音としてはコストがかかる割りに儲けが少ないこの列車の定期運行を早く辞めたかった(実際は廃止したい)のかもしれません。
儲からないからといって切り捨てる・・・民間会社の論理としては分からないでもありませんが、運輸業というのは公共性が高い事業でもあります。
ニーズがある以上、運行を続けていく姿勢・努力もこと交通事業者には必要なのではないでしょうか。
そんなことを考えながら座席に座りながら豊橋出発を待っていました。
因みに豊橋停車時の車内はこんな感じでした。↓
4時53分、豊橋を出発。
ここからは愛知県の始発電車の役割を兼ねます。それまで指定席制だった車内も自由席に変更されます。
東海道線の殆どの駅に停車し、朝早く出勤する通勤客を乗せていきます。
そして豊橋から約1時間20分程経った6時6分、名古屋に到着しました。
※写真はイメージです。 殆ど一睡もせずに過ごした為、半分寝ぼけた状態で名古屋駅を出て、徒歩で名鉄バスセンターへと向かうのでありました。
「ムーンライトながら」の今後は如何に・・・
今回、久しぶりに「ムーンライトながら」に乗車しましたが、色々な意味で9年の月日を感じずにはいられませんでした。同時に、今回の乗車で「ムーンライトながら」が臨時化される理由も、なんとなくではありますが分かった様な気がしました。
今後も臨時列車として残りはしますが、この列車も決して安泰ではないと思います。
新幹線や高速バスの台頭が続く限り、そしてJR東海の企業姿勢が大きく変わらない限り、この列車はいずれ廃止されるのでは?と見ています。
果たして「ムーンライトながら」の今後は如何に???
今後の動向に注目していきたいと思います。
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