奈良県橿原市と和歌山県新宮市を結ぶ奈良交通(本社:奈良市)の一般路線バス「八木新宮線」。
バスファンのみならず乗りものファンにも有名な路線バス「八木新宮線」ですが、2021(令和3)年4月10日と4月17日に、(株)日本旅行大阪法人営業統括部の主催で、「八木新宮線」往復の旅と奈良交通営業所撮影会が一緒に楽しめる全貸切ツアー
「日本最長路線バス 八木新宮線と奈良交通営業所撮影会の旅」
が催行されました。
前回の記事で、ツアー1日目の模様をご紹介しましたが、
今回は、翌日の2日目の模様(復路 新宮駅→大和八木駅)をご紹介します。
【2日目】新宮駅→大和八木駅
新宮市内のホテルにて目覚めた朝。
起床後、検温を済ませ、健康チェックシートに必要事項を記入。
朝食会場にてそのチェックシートを提出し、朝食を済ませ、行動を開始します。
朝の新宮市内です。
復路(新宮市→大和八木駅)では、希望に応じて乗車場所を選択することが出来ました。
新宮車庫、新宮駅のどちらかを選ぶことが出来たのですが、私はバスの発車に合わせて車庫を再度開放するということから、新宮車庫から乗車することにしました。
ホテルから新宮車庫までは、徒歩で10分弱の場所に位置します。
移動途中、新宮駅へ回送される第2便の車両を見かけることが出来ました。
こちらが、奈良交通新宮車庫。
かつては南紀支社→南紀営業所と呼ばれていましたが、2006(平成19)年9月の営業所再編で、葛城営業所の車庫扱いになっています。
新宮発第3便で使用される車両とツアーで使用されている車両が並んで待機しています。
聞くところによると、車庫扱いにはなっているものの、新宮在住の乗務員の方もいらっしゃるそうで、「八木新宮線」3往復のうち、2往復が新宮在住の乗務員によって運行されているとのことでした。
ところで、かつての南紀営業所といえば、和歌山県太地町の町営循環バスの運行受託を行っていたという記憶があるのですが、この運行委託は現在も続いているのでしょうか。
やがで、ツアーで使用される車両が車庫から出されます。
発車まで少し時間があるということで、ちょっとした撮影会になりました。
07時55分 新宮車庫発車
07時55分、新宮車庫を発車。
10分弱で新宮駅に到着し、こちらで残りの参加者を乗せるために、15分程停車します。
新宮駅は、JR紀勢本線の主要駅のひとつで、JR西日本とJR東海の境界駅としても有名です。
そして、新宮駅には、「八木新宮線」を運行する奈良交通以外にも、同地に乗り入れているバス会社が複数社あります。
有名なのは、南海グループの熊野御坊南海バスです。
かつては熊野交通という社名でしたが、2020(令和2)年1月に御坊南海バス(本社:御坊市)と合併し、現在に至ります。
駅前には、本社社屋を兼ねたバス発着所があり、同社新宮地区のバスの発着拠点にもなっています。
中型のノンステップバスや元南海バスのエアロスター、日野リエッセなど、バラエティに富んた車両構成も特徴のひとつといえるでしょう。
こちらは、三重交通のバスです。
三重交通の本社は三重県津市にありますが、三重県熊野市と和歌山県新宮市を結ぶ路線を運行している他、南紀地区と首都圏を結ぶ夜行高速バス「南紀勝浦・新宮・熊野・尾鷲〜横浜・池袋・大宮線」を西武観光バス(本社:所沢市)と共同で運行しており、駅の近くには案内所も設置しています。
案内所の前では、首都圏からやって来た西武観光バスの車両(いすゞガーラHD)が車内清掃を行っていました。
南紀白浜をエリアとする明光バス(本社:白浜町)も乗り入れています。(写真はイメージです。)
明光バスは、本宮大社前、紀伊田辺を経由して、新宮と南紀白浜を結ぶ快速バス「快速熊野古道号」を運行しており、2往復が新宮駅に乗り入れています。
08時20分 新宮駅発車 新宮駅→十津川温泉
08時20分、参加者が全員揃ったところで、バスは新宮駅を発車。
約8時間半のバス旅がスタートしました。
新宮の市街地を抜け、暫くは熊野川沿いの国道168号を走行します。
前日に引き続き、外は晴天模様。
車窓もひと際美しく映ります。
途中の川湯温泉や湯の峰温泉などでは、この様な狭隘区間を走行。
乗務員も慎重にハンドルを操ります。
10時20分過ぎ、ホテル昴に到着。
この日は東京2020の聖火リレーが午後にこの付近を通過するということで、ボランティアや運営関係者、警察関係者の方々や車両が大挙しておりました。
本来であれば、そのまま通過する予定でしたが、乗務員の計らいで、5分程こちらに停車することに。
多くの参加者がバスを降りて、写真を撮影しておりました。
10時25分〜10時45分 十津川温泉にて開放休憩
新宮駅を発車すること2時間程で、バスは十津川温泉に到着。
こちらでは、20分間の開放休憩と写真撮影時間が設けられました。
営業所の隣にある立体駐車場最上階から撮影してみました。
この様な写真が撮影出来る場所があったとは・・・ちょっとした発見でした。
十津川村営バスの車両たちも、営業所で休んでおりました。
バスも、しばしのひと休みです。
10時45分〜11時45分 十津川温泉→月谷口(付近)
引き続き山間の道路をひたすら走ります。
所々、この様な狭隘区間も通過。
それなりのスリルがあって、見応えがあります。
山々の風景も美しいですね。
左手には、前日も見た電源開発(J-POWER)の風屋ダムが見えて来ます。
11時45分〜12時45分 月谷口(付近)にて昼食
十津川温泉から1時間程走行した11時45分、月谷口付近のそば屋「蕎麦甘味処 風庵」にて昼食となりました。
景色が見渡せるテラスで味わうそば・・・大変美味しうございました。
食事後は、当然のことながら撮影会状態になりましたが、自然豊かな環境の中で、のんびりとした時間を過ごさせていただきました。
12時45分〜14時40分 月谷口→五條バスセンター
お腹一杯になったところで、ツアーを再開。
バスは、山間の道を五條方面へ向けてひた走ります。
西吉野町に差し掛かったところで、バスは右折。
2021(令和3)年4月1日のダイヤ改正で乗り入れることになった西吉野農業高校へ向かいます。
賀名生大橋を渡り、急カーブが続く山道へ。
坂道の途中では、写真の様な景色を楽しむことも出来ます。
山道を登り切ったところに、西吉野農業高校のバス停があります。
通常は、校舎内にバスが乗り入れるそうですが、この日は校門が閉まっていたため、校門前で折り返します。
14時40分〜14時55分 五條バスセンターにて開放休憩
14時40分、バスは五條バスセンターに到着。
こちらで、15分間の開放休憩となりました。
バスが到着したとほぼ同時刻に、大和八木駅から来た新宮行き第3便が到着。
バスセンター奥の駐車場では、前後扉仕様の日野ブルーリボンHUと日野リエッセが待機していました。
時間も時間ということから、隣のイオンで購入した柿の葉寿司をベンチで食す参加者も。
それぞれが、思い思いの時間を過ごしていきます。
15時30分〜16時30分 奈良交通葛城営業所にて撮影会
五條バスセンターからは、国道168号を北上。
終点の大和八木駅まで、あと少しです。
五條バスセンターを発車して30分程で、バスは近鉄忍海駅近くの奈良交通葛城営業所に到着。
忍海バスセンター(発着所)を併設しており、主に奈良県中部・南東部の路線(奈良県の面積の約5分の1のエリア)を管轄している他、夜行高速バス「やまと号」五條系統(新宿〜大和高田・五條)の共同運行会社である関東バス(本社:東京都中野区)の乗務員・車両の休憩場所としても使用されています。
到着後、営業所長による挨拶と、乗車証明書・記念品(オリジナルハンカチ)の配布が行われ、撮影会開始となりました。
奈良県の面積の約5分の1のエリアを管轄しているということもあって、数多くのバスが駐車。
参加者も、思い思いの構図でシャッターを切っていました。
また、営業所入口では、普段営業所で販売されない「スルッとKANSAI バス印ラリー」で使用する「バス印帳」を特別に販売。
私も購入しました。

そして、この後、2週間近くに渡って、バス印ラリーの記帳に奔走することになるのですが、「スルッとKANSAI バス印ラリー」については、次回の記事で詳しくご紹介する予定ですので、どうかお楽しみに。
16時30分〜17時03分 葛城営業所→大和八木駅到着
葛城営業所での撮影会を終えたバスは、国道168号を大和八木駅へ向けて走行します。
途中、車の流れが悪くなる箇所があったものの、大きな渋滞に巻き込まれることはなく、17時03分、バスは終点の大和八木駅に到着しました。
運賃表を見ると、整理券番号は110番まで進んでおりました。
日本最長路線を走破したことを改めて実感した次第です。
充実した内容の全貸切ツアー 次回の企画は?
以上、2回に分けて「日本最長路線バス 八木新宮線と奈良交通営業所撮影会の旅」の模様をお届けしました。
「日本最長路線を通しで乗車出来る」「奈良交通の車庫見学が出来る」という点に魅力を感じ、今回参加したわけでしたが、個人的には充実した内容で、参加して良かったです。
多くの参加者も、そう感じたのではないでしょうか。
2日目の食事も美味しくいただきましたし、何より「八木新宮線」の車窓の素晴らしさは、何度見ても心が安らぎますね。
主催した日本旅行側でも手応えは感じた様で、添乗員の方も「時期を見て次なる企画も考えられれば・・・」と仰っていましたので、コロナ禍が落ち着けば、企画第2弾、第3弾の催行もありうるのではないでしょうか。
個人的には(一部の参加者の方も要望を出していましたが)、日本最長の「八木新宮線」と本州第2位の「松阪熊野線」を組み合わせたツアーを是非とも企画して欲しいところです。
現地集合・現地解散でも良いのですが、大阪発着もしくは名古屋発着で、近鉄線もしくはJR線を組み合わせた内容で売り出しても良いような気がします。
まあ、近鉄線を組み合わせるとなると、KNT系が強いので、そのあたりをどうすり合わせるかという課題は出てくるでしょうが・・・。
急カーブに狭隘区間、秘境を感じさせる車窓・・・「これぞ日本のローカル路線バス!」といえる要素が満載の日本最長路線バス「八木新宮線」。
長丁場のバス旅にはなりますが、途中休憩もあり、決して飽きることもありません。
旅好きの方、バス好きの方で乗車したことがない方、是非一度乗車してみてはいかがでしょうか。
「プライベートでもう一度乗車してみたい」と感じさせる、日本有数の乗り応えのある路線バスです。
【乗車データ】
- 乗車日:2021/04/11
- 乗車区間:
新宮駅→大和八木駅 - 運行会社:奈良交通
- 車両:日野/ブルーリボンⅡツーステップトップドア仕様(QDG-KV234L3)
- 年式:2015年式
- 所属:葛城営業所
- 社番:938




