京成バス「K★スターライナー」大阪・神戸線 乗車記
成田空港を発着するリムジンバスや東京~千葉県・茨城県などを結ぶ高速バス、幕張本郷駅~幕張地区を結ぶ連節バスは、全国的にも有名だったりします。
京成バスといえば、先述の通り、空港リムジンバスや高速バス「かしま号」(東京駅~鹿島神宮駅)、幕張地区を走る路線バスをイメージする方が多いかと思いますが、実は小規模ながら夜行高速バスも運行しています。
現在同社が運行しているのは
- 千葉・西船橋・TDR・東京・横浜~大阪・神戸線
- 海浜幕張・西船橋・TDR・東京・横浜~天理・奈良・五位堂線「やまと号」
- 西船橋・TDR・東京・横浜~名古屋線「ファンタジアなごや号」
以前は、仙台、金沢、京都、和歌山、岡山方面にも運行していましたが、路線の撤退やグループ会社(成田空港交通、千葉中央バス)への移管を経て、現在は上記3路線に集約されています。
そんな京成バスの夜行高速バスに、2015年3月、新型車両が登場しました。
その名は、「K★スターライナー」
これまでの京成バスの夜行高速用車両は、「ハイデッカー後方トイレ仕様」「リクライニング角度が浅い」京成独自の車両を導入していましたが、「K★スターライナー」は数々の快適装備を採用したことで注目を集めました。
最初は、千葉・西船橋・TDR・東京・横浜~大阪・神戸線に導入され、後に海浜幕張・西船橋・TDR・東京・横浜~天理・奈良・五位堂線「やまと号」にも導入。
現在は上記2路線にて運行されています。
私自身、「K★スターライナー」登場のニュースを聞いた時は、「機会があれば一度乗車してみたいなぁ」という程度の認識でしかなかったのですが、2016年11月下旬に関西へ出掛ける所用があり、運良く千葉・西船橋・TDR・東京・横浜~大阪・神戸線で運行されている「K★スターライナー」に乗車する機会を得ました。
今回はその時の模様をご紹介しましょう。
幻想的な雰囲気を醸し出す天井のプラネタリウム
やって来たのは、JR横浜駅東口に位置する横浜駅東口バスターミナル。本来であれば、始発地の千葉中央駅から乗車したいところですが、当日の夕方まで仕事だったということもあり、夕方に札幌を発って羽田空港へ移動後、京急リムジンバスで横浜駅東口(YCAT)へ移動してきました。
京成バス「K★スターライナー」横浜駅東口発車時刻は23時50分。
隣接するコンビニにて飲み物類を購入後、17番のりばにてバスの到着を待ちます。
23時45分、京成バス「K★スターライナー」が到着。
早速乗車改札を受けて乗車します。
車内はこの様になっておりまして、
3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様となっています。
シートは本革シートを採用。
とはいいつつも、身体が当たる部分はモケット柄になっており、振動によるずれ落ちがしにくくなっています。
リクライニングの角度もそれなりに深く、快適に眠れるようになっています。
各座席にはコンセント、USBポートを完備。
携帯電話やスマートフォンの充電に大変便利です。
この他、独立型洗面化粧台やプラズマクラスターイオン発生装置も搭載しています。
そして、この車両の最大の売りはこちら↓です。
プラネタリウム調の天井です。
特殊蛍光塗料を施してあるそうで、消灯後も1時間前後は星座の灯りを堪能することが出来ます。
間接照明を点けた状態でもこの様子ですから、消灯時の天井の美しさは一見の価値ありだと私は思います。
23時50分、予約客が全員揃ったところで、バスは横浜駅東口バスターミナルを発車します。
乗務員による自己紹介と各種説明、休憩場所の案内が行われた後、0時00分の車内は消灯。
その間、バスは横浜町田インターから東名高速道路~新東名高速道路~伊勢湾岸自動車道~東名阪自動車道~新名神高速道路~名神高速道路を経由して、大阪・神戸へと向かいます。
暫くは天井のプラネタリウムを眺めていましたが、疲れていたからか、いつしか夢の中へ。
翌朝の休憩場所到着まで目を覚ますことはありませんでした。
翌朝の休憩場所は、名神高速道路の草津パーキングエリア。
早ければ4時30分過ぎに到着します。
早朝ということもあってか、降車する乗客はまばら。
冷え込んでいたということもあり、トイレや買い物を済ませ、早目にバスに戻ります。
4時50分、乗客が全員揃ったところでバスは発車。
この後、高速長岡京、名神高槻、名神茨木は降車客がおらずに通過し、6時00分に千里中央に到着。
こちらでは2名が下車していきました。
その後の千里ニュータウン、新大阪は降車客がおらずに通過し、6時20分、定刻よりも40分早くバスは大阪梅田(阪急三番街)に到着しました。
40分早着には少し驚きましたが、車両自体が快適だったからか、あっという間に着いてしまったというのが正直な感想でした。
大半の乗客を降ろしたバスは、最終の目的地である神戸三宮(三宮バスターミナル ミント神戸)へと向かって行きました。
以上、京成バス「K★スターライナー」大阪・神戸線の乗車記をお届けしました。
今回、「K★スターライナー」初乗車となりましたが、コンセプトとしては面白い車両であると感じました。
プラネタリウム調天井の採用は、これまであってそうで無かった発想だと思いますが、バスで中々眠れない人にとっては、幻想的な雰囲気に浸れるという意味で面白い発想だと思いました。
まあ、昨今の主流である通路カーテンが採用されていないのは残念ではありますが、この車両の売りであるプラネタリウム調天井を楽しむのであれば、むしろ無い方が良いのかもしれません。
一方で気になったのが、路線の知名度です。
東京~大阪間といえば、高速バス激戦区間としても有名ですが、有名なJRバス「ドリーム号」や安さを売りにする旧ツアー系高速バスと比較して、果たしてどれだけの人達に知られているのか・・・正直気になりました。
(京成グループにしては)気合の入った車両を導入したのですから、もっと積極的なPRを行っても良いのではと思います。
来春でデビュー2周年を迎える京成バス「K★スターライナー」。
同社のフラッグシップ車両として、より多くの方に存在を知っっていただき乗車される様な路線・車両に育っていくことを切に願いたいものです。
【乗車データ】
- 乗車日:2016/11/24
- 乗車区間:
横浜駅東口バスターミナル→大阪梅田(阪急三番街) - 運行会社:京成バス
- 車両:三菱/エアロクイーン(QRG-MS96VP)
- 年式:2015年式
- 所属:新習志野高速営業所
- 社番:H651
※京成バス「K★スターライナー」大阪・神戸線の乗車券は、こちらのサイトでも取り扱っています。
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