京成バス「K★スターライナー」大阪・神戸線 乗車記

夜行バス,高速バス乗車記

千葉県市川市に本社を置き、東京都内や千葉県を中心に広範囲で路線バス事業を行っている京成バス株式会社
成田空港を発着するリムジンバスや東京~千葉県・茨城県などを結ぶ高速バス、幕張本郷駅~幕張地区を結ぶ連節バスは、全国的にも有名だったりします。

京成バス「新都心幕張線用連節バス」 4826

京成バスといえば、先述の通り、空港リムジンバスや高速バス「かしま号」(東京駅~鹿島神宮駅)、幕張地区を走る路線バスをイメージする方が多いかと思いますが、実は小規模ながら夜行高速バスも運行しています。
現在同社が運行しているのは

  • 千葉・西船橋・TDR・東京・横浜~大阪・神戸線
  • 海浜幕張・西船橋・TDR・東京・横浜~天理・奈良・五位堂線「やまと号」
  • 西船橋・TDR・東京・横浜~名古屋線「ファンタジアなごや号」
の3路線になります。
以前は、仙台、金沢、京都、和歌山、岡山方面にも運行していましたが、路線の撤退やグループ会社(成田空港交通、千葉中央バス)への移管を経て、現在は上記3路線に集約されています。

そんな京成バスの夜行高速バスに、2015年3月、新型車両が登場しました。
その名は、「K★スターライナー」
京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 リア
これまでの京成バスの夜行高速用車両は、「ハイデッカー後方トイレ仕様」「リクライニング角度が浅い」京成独自の車両を導入していましたが、「K★スターライナー」は数々の快適装備を採用したことで注目を集めました。
最初は、千葉・西船橋・TDR・東京・横浜~大阪・神戸線に導入され、後に海浜幕張・西船橋・TDR・東京・横浜~天理・奈良・五位堂線「やまと号」にも導入。
現在は上記2路線にて運行されています。

私自身、「K★スターライナー」登場のニュースを聞いた時は、「機会があれば一度乗車してみたいなぁ」という程度の認識でしかなかったのですが、2016年11月下旬に関西へ出掛ける所用があり、運良く千葉・西船橋・TDR・東京・横浜~大阪・神戸線で運行されている「K★スターライナー」に乗車する機会を得ました。
今回はその時の模様をご紹介しましょう。

幻想的な雰囲気を醸し出す天井のプラネタリウム

やって来たのは、JR横浜駅東口に位置する横浜駅東口バスターミナル。
本来であれば、始発地の千葉中央駅から乗車したいところですが、当日の夕方まで仕事だったということもあり、夕方に札幌を発って羽田空港へ移動後、京急リムジンバスで横浜駅東口(YCAT)へ移動してきました。

京成バス「K★スターライナー」横浜駅東口発車時刻は23時50分。
隣接するコンビニにて飲み物類を購入後、17番のりばにてバスの到着を待ちます。

23時45分、京成バス「K★スターライナー」が到着。
早速乗車改札を受けて乗車します。
京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 横浜駅東口バスターミナル改札中

車内はこの様になっておりまして、
京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 車内

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 シート
3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様となっています。
シートは本革シートを採用。
とはいいつつも、身体が当たる部分はモケット柄になっており、振動によるずれ落ちがしにくくなっています。
リクライニングの角度もそれなりに深く、快適に眠れるようになっています。
各座席にはコンセント、USBポートを完備。
携帯電話やスマートフォンの充電に大変便利です。
この他、独立型洗面化粧台やプラズマクラスターイオン発生装置も搭載しています。

そして、この車両の最大の売りはこちら↓です。
京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 プラネタリウム その1

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 プラネタリウム その2
プラネタリウム調の天井です。
特殊蛍光塗料を施してあるそうで、消灯後も1時間前後は星座の灯りを堪能することが出来ます。
間接照明を点けた状態でもこの様子ですから、消灯時の天井の美しさは一見の価値ありだと私は思います。

23時50分、予約客が全員揃ったところで、バスは横浜駅東口バスターミナルを発車します。
乗務員による自己紹介と各種説明、休憩場所の案内が行われた後、0時00分の車内は消灯。
その間、バスは横浜町田インターから東名高速道路~新東名高速道路~伊勢湾岸自動車道~東名阪自動車道~新名神高速道路~名神高速道路を経由して、大阪・神戸へと向かいます。
暫くは天井のプラネタリウムを眺めていましたが、疲れていたからか、いつしか夢の中へ。
翌朝の休憩場所到着まで目を覚ますことはありませんでした。

翌朝の休憩場所は、名神高速道路の草津パーキングエリア。
早ければ4時30分過ぎに到着します。
京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 草津パーキングエリアにて その1

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 草津パーキングエリアにて その2

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 草津パーキングエリアにて その3

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 草津パーキングエリアにて その4
早朝ということもあってか、降車する乗客はまばら。
冷え込んでいたということもあり、トイレや買い物を済ませ、早目にバスに戻ります。

4時50分、乗客が全員揃ったところでバスは発車。
この後、高速長岡京、名神高槻、名神茨木は降車客がおらずに通過し、6時00分に千里中央に到着。
こちらでは2名が下車していきました。
その後の千里ニュータウン、新大阪は降車客がおらずに通過し、6時20分、定刻よりも40分早くバスは大阪梅田(阪急三番街)に到着しました。
京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 大阪梅田到着 その1

京成バス「K★スターライナー」 大阪・神戸線 H651 大阪梅田到着 その2
40分早着には少し驚きましたが、車両自体が快適だったからか、あっという間に着いてしまったというのが正直な感想でした。
大半の乗客を降ろしたバスは、最終の目的地である神戸三宮(三宮バスターミナル ミント神戸)へと向かって行きました。

以上、京成バス「K★スターライナー」大阪・神戸線の乗車記をお届けしました。
今回、「K★スターライナー」初乗車となりましたが、コンセプトとしては面白い車両であると感じました。
プラネタリウム調天井の採用は、これまであってそうで無かった発想だと思いますが、バスで中々眠れない人にとっては、幻想的な雰囲気に浸れるという意味で面白い発想だと思いました。
まあ、昨今の主流である通路カーテンが採用されていないのは残念ではありますが、この車両の売りであるプラネタリウム調天井を楽しむのであれば、むしろ無い方が良いのかもしれません。
一方で気になったのが、路線の知名度です。
東京~大阪間といえば、高速バス激戦区間としても有名ですが、有名なJRバス「ドリーム号」や安さを売りにする旧ツアー系高速バスと比較して、果たしてどれだけの人達に知られているのか・・・正直気になりました。
(京成グループにしては)気合の入った車両を導入したのですから、もっと積極的なPRを行っても良いのではと思います。

来春でデビュー2周年を迎える京成バス「K★スターライナー」。
同社のフラッグシップ車両として、より多くの方に存在を知っっていただき乗車される様な路線・車両に育っていくことを切に願いたいものです。


【乗車データ】 
  • 乗車日:2016/11/24
  • 乗車区間:
    横浜駅東口バスターミナル→大阪梅田(阪急三番街)
  • 運行会社:京成バス
  • 車両:三菱/エアロクイーン(QRG-MS96VP)
  • 年式:2015年式
  • 所属:新習志野高速営業所
  • 社番:H651

※京成バス「K★スターライナー」大阪・神戸線の乗車券は、こちらのサイトでも取り扱っています。



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