旧三菱石炭鉱業南大夕張駅跡へ行ってみました。
戦後、国内有数の産炭地であり、現在は国から財政再建団体に指定されて再建中である北海道夕張市。
その夕張市内に私鉄があったのをご存知でしょうか?
それが、これからご紹介するJR石勝線清水沢駅と南大夕張間を結ぶ、三菱石炭鉱業大夕張鉄道線です。
「大夕張鉄道線」「三菱大夕張鉄道」といわれることもありますが、この三菱石炭鉱業大夕張鉄道線は、旅客鉄道としては北海道で一番最後まで残った私鉄として広く知られています。
石炭や林産品輸送が目的だったこの鉄道、全盛時は大夕張炭山までの17.2kmを営業していましたが、三菱大夕張炭鉱の閉山で清水沢~南大夕張間に営業短縮され、その後の夕張市内各炭鉱の相次ぐ閉山・合理化により、1987年7月22日をもって76年の歴史に幕を閉じました。
で、ここ数年何かと話題の夕張市ですが、三菱南大夕張鉄道の面影を残している、もっと言えば当時の鉄道車両が静態保存場所があることをご存知でしょうか?
実はその場所というのが、夕張市南部大宮町にある旧南大夕張駅跡なのです。
夕張鉄道バスの「南部」バス停のすぐ傍にあるのですが、ここで2012年9月2日にイベントがあるという話を当日の昼に知りまして、「今日はレンタカーを夜まで借りているし、折角だから行ってみよう!!」ということになり、ひとっ走り行ってまいりました。
懐かしい雰囲気満載の旧南大夕張駅跡
自宅から2時間弱で旧南大夕張駅跡に到着。こんな感じの場所です。 夕張市と芦別市・三笠市桂沢湖を結ぶ国道452号線沿いにあります。
車で訪問する場合は、跡地隣に「シューパロダムインフォメーションセンター」という施設の駐車場に車を止めて見学することが出来ます。
敷地内にはこの様な車両(ラッセル車&客車、作業車)が保存されています。
これらの保存車両については、「三菱大夕張鉄道保存会」という有志の団体が保存活動を行っていますが、これらの車両を含めた空知の炭鉱遺産が、「北海道遺産」に指定されているとか。
かつての栄華を物語というる意味では、それなりのインパクトがあるかもしれませんね。
で、静態鉄道車両にも興味があったのですが、それ以上に私が注目したのが、実はこちら↓。
姉妹団体の「三菱鉱業バス保存会」が保存している旧三菱鉱業バス(→美鉄バス)の三菱MAR470です。
1967年に登録、美唄鉄道事務所にて貸切車として運用された後、同事務所・大夕張営業所に配属され、札幌特急線(大夕張駅前~札幌三菱車庫)や夕張急行線(大夕張駅前~夕張駅前)などで活躍、さらに美唄に戻って貸切車として活躍の後、1985年に引退しました。
引退後から保存に至るまでの経緯は、ネットの情報や保存会関連の情報を参考にしていただきたいのですが、ナンバーが切られているとはいえ、この様なモノコック型バスがあまり痛んでいない形で保存されている姿を見られるとは、バスファンとしては嬉しいですね。
因みにこのバス、自走可能とのことです。
あと、今回写真でご紹介することが出来ませんが、訪問当日は年1回の「汽車フェスタ」が開催されていて、付近を通るドライブ客やライダーが数多く訪れていました。
敷地内では各種飲食物や南大夕張鉄道関連グッズも販売していて、ちょっとしたお祭り状態でしたね。
来年はもっと朝早くから行ってみようかなぁ・・・・。
というわけで、駆け足でご紹介しましたが、夕張近辺のドライブスポットとしていかがでしょうか?ということでご紹介させて頂きました。
鉄道・バス好きな方には、ちょっとした息抜きの場所になるのでは?と思いましたね。
付近を訪れる機会がある方は是非どうぞ。
現地へのアクセス方法ですが、車で訪れる場合は、夕張市南部大宮町の国道452号沿い「シューパロダムインフォメーションセンター」の隣に旧南大夕張駅があります。
公共交通機関を利用する場合は、JR石勝線清水沢駅からタクシー移動となります。
清水沢駅から約15分程で現地に到着します。
夕鉄バスを利用するという手もありますが、夕張から南部までの便数が1日3往復と少なく、しかも片肺ダイヤになっているため、バスで現地訪問することは事実上不可能です。
費用的なことを考えると、どこかでレンタカーを借りて訪問された方が無難かと思います。
最後に、大夕張鉄道保存会のリンクを貼っておきます。
興味がある方は是非どうぞ。
「三菱大夕張鉄道保存会」公式ページかこちら。
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