JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 乗車記

夜行バス,高速バス乗車記

前回の記事の続きになります。

前回の記事『名鉄バス「名古屋~新潟線」昼行便2607号車 乗車記』はこちらからどうぞ。


「WILLER EXPRESS」や東京バスグループ(大阪バス・名古屋バス)の参入により、全体の利用者が増えた名阪間の高速乗合バス。
その中でも老舗中の老舗が、JRバス(JR東海バス、西日本JRバス)、名鉄バス、名阪近鉄バスが運行する「名神ハイウェイバス」であります。(写真は、名鉄バス「名神ハイウェイバス」名古屋~京都線。)
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 2115

競合路線に対抗すべく、「名神ハイウェイバス」も名古屋~大阪線の増便を実施。
変動制運賃を活用するなど、躍起になっています。
そんな中、名阪間の新たな需要獲得を目的に新設されたのが、これからご紹介する夜行高速バス「青春大阪ドリーム名古屋号」です。
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 正面アップ

私自身、この路線の新設の話を聞いた時は、「名阪間を夜行で移動する人がいるの?」と思いましたが、いざ蓋を開けてみると、週末や繁忙期を中心に満席になる日が少なくないと聞きます。
何故この路線が評価されているのか・・・。
その疑問を探るべく、「これは一度乗車してみるしかない!」ということで、ゆったりと寛げる確率が高い平日名古屋発の便(「青春大阪ドリーム名古屋1号」 )に乗車してみました。

想像よりも使い勝手が良い短距離夜行便

「青春大阪ドリーム名古屋号」は、2011年10月7日にJR東海バスと西日本JRバスが共同で運行を開始しました。
運行開始当初は週末や連休、繁忙期のみの夜行臨時便として設定され、併せて折り返し運用となる臨時昼行便を1往復も運行を開始しますが、後に毎日運行化され、その後も停留所の見直しや京都駅烏丸口への乗り入れ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン®の乗り入れなどを経て現在に至ります。

今回やって来たのは、JR名古屋駅新幹線口のJRハイウェイバスのりば。
東京方面及び京阪神方面行きが頻繁に発着するのりばでもあります。
JR東海バス 名古屋駅新幹線口きっぷうりば&待合室

JR東海バス「ドリームなごや4号」(名古屋→東京)ビジネスシート搭載車
JR東海バス「ドリームなごや4号」 744-10992

JR東海バス「レディースドリームなごや2号」(名古屋→東京)
JR東海バス「レディースドリームなごや2号」 744-05991

JR四国バス「オリーブ松山1号」(名古屋→徳島・高松・松山)
JR四国バス「オリーブ松山1号」 654-5950

そして、今回乗車したのは、名古屋駅発の「青春大阪ドリーム名古屋1号」。
JR東海バスが運行を担当します。
こちらの車両↓に乗車しました。
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995

JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 リア
2013年式の三菱エアロエース(QRG-MS96VP)です。
屋根前方部が青いのが特徴といったところでしょうか。

車内はこの様になっておりまして、
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 車内

JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 シート

JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 足置き台

JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 コンセント
4列シート40人乗り(トイレ付き)の昼行高速仕様となっていますが、シートがJRバスグループなどで採用されている「楽座シート」の改良版が採用されており、各座席には跳ね上げ式フットレストとコンセントが完備されています。
昼行高速仕様のため、シートピッチが少々狭いのが難点ですが、幅広シートにフットレスト・コンセント完備と、車内グレードは「青春ドリーム系統」の中でも高い方だと感じました。
シートの座り心地も従来型と比較して改善されており、これならば夜行でもそれなりに眠れそうです。

バスの発車時刻は23時30分。
発車の10分前にはバスが乗り場に付けられ、改札が行われます。
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995
乗務員の改札を受け、荷物がある方は乗務員又は係員から荷札を受け取り、札を取り付けて利用者自身でトランクに入れます。
荷物札の半券部分は利用者自身で切り取り、到着時まで大切に保管します。

この日の乗車は私を含めて13名でした。
連休明けの平日ということで少な目でしたが、私が乗車した次の日の便は満席とのこと。
それなりの利用者数を獲得しているのではないでしょうか。

23時30分、定刻にバスは名古屋駅新幹線口を発車します。
発車後、乗務員による案内の後、自動放送にて運行経路や車内設備の案内及び注意点などの説明が行われます。
過不足無く分かり易い案内がJR東海バスの特長といったところでしょうか。

00時00分、車内は減光。
乗務員によると、岐阜駅発車後、完全消灯するとのことで、手短に消灯の準備を済ませてシートを倒すと、不覚にもすぐに夢の中へ。
岐阜駅到着と唯一の開放休憩場所である養老サービスエリア停車時は全く気付くことはありませんでした。

翌日目が覚めたのは、夜が明けていない3時半過ぎ。
黒丸パーキングエリアにて乗務員仮眠休憩で停車している時でした。
3時42分、バスは黒丸パーキングエリアを発車し、30分強で京都南インターで一旦名神高速道路から抜けます。
(この日は草津駅での降車客が0のため、草津駅は通過となりました。)
4時35分、定刻よりも15分程早くバスは京都駅烏丸口に到着。
ここでは3名が下車しますが、夜が明けてない春の京都・・・この時間帯から何処へ移動するのでしょうか。
その16分後には再び京都南インターより名神高速道路へ。
20分程で吹田インターから新御堂筋へ入り、5時22分に千里ニュータウン(北大阪急行桃山台駅)に到着します。
こちらでの降車は0でした。

バスは更に新御堂筋を南下します。
淀川を渡ると、大阪駅はもうすぐそこです。
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 車窓

そして定刻よりも20分早い5時42分に、バスは大阪駅JR高速バスターミナルに到着しました。
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 大阪駅JR高速バスターミナル到着
私を含め大半の乗客が下車、荷物を受け取ると、それぞれの目的地へと向かって行きました。

というわけで、JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」の乗車の模様をお届けしました。
実はこの路線に乗車する前、正直期待をしていませんでした。
というのも、名古屋~大阪間という夜行路線にしては短距離の路線の車内で、果たして寝て移動出来るのか・・・下手をすれば一睡も出来ないのではないか・・・という懸念があったからです。
ですが、いざ乗車してみると、シートの座り心地の良さとフットレストの効果からか、熟睡とまではいきませんが、意外と眠ることが出来ました。
23時過ぎに発車して翌朝6時頃に到着するという、夜行路線に適した運行時刻設定も功を奏していると思います。
そして、何よりも今回乗車してみて感じたのは、ズバリ「使い勝手が良い」ということです。
夜のイベント終了後や遊んだ後に乗車出来る運行時刻設定と、最安2,930円で乗車出来る早売り運賃、そして4列シートながらハイグレードな車両による運行・・・「何故この路線が評価されているのか」という疑問点が、私なりに明らかになった気がします。
名神ハイウェイバス(昼行便)と上手く組み合わせることで、名古屋及び京阪神での滞在時間も更に有効活用出来そうですね。
「名阪間を夜行で移動する人がいるの?」と思っていた私ですが、「これなら移動手段として利用しても良いかなぁ」と感じた今回の乗車でございました。
名阪間の移動をする機会に恵まれない私ですが、機会があればまた是非この路線に乗車してみたいですね。


【乗車データ】 
  • 乗車日:2016/05/12
  • 乗車区間:
    名古屋駅新幹線口→大阪駅JR高速バスターミナル
  • 運行会社:JR東海バス
  • 車両:三菱/エアロエース(QRG-MS96VP)
  • 年式:2013年式
  • 所属:名古屋支店
  • 社番:744-13995


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