西鉄高速バス「桜島号」昼行便9134号車 乗車記(2016年5月乗車分)

昼行高速バス,高速バス乗車記

前回の記事の続きになります。


JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」で大阪駅JR高速バスターミナルに到着した私。
JR東海バス「青春大阪ドリーム名古屋1号」 744-13995 大阪駅JR高速バスターミナル到着

「プレミアムドリーム」と「グランドリーム」を撮影し、JR東海道本線で新大阪駅へと移動します。
JRバス関東「プレミアムドリーム号」 D674-05504

西日本JRバス「グランドリーム号」 641-4934

西日本JRバス「グランドリーム号」 641-4934 リア

新大阪からは、博多まで一気に新幹線移動です。
今回はN700系運用の「ひかり491号」を利用。
約2時間半の間、睡眠時間に充てます。(写真はイメージです。)
JR東海道・山陽新幹線 N700系「のぞみ」「ひかり」

博多には10時14分に到着。
荷物を整理し向かったのは、九州島内のバスターミナルでも有数の発着本数を誇る博多バスターミナルです。
博多バスターミナル

ここからは高速バス「桜島号」で福岡~鹿児島間を往復することにしました。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 側面方向幕

何故に今回も「桜島号」で福岡~鹿児島間を往復?

実は、昨年9月の訪問の際も、全く同じ行程で福岡~鹿児島間を往復しています。
何故今回も福岡~鹿児島間を「桜島号」で往復することにしたのか・・・。
それはいうまでもなく「熊本地震」です。

2016年4月14日21時26分と4月16日1時25分に熊本・大分をはじめとする九州地区を襲った地震は、被害の大きさはもとより、これまで大きな地震が少なかった九州で発生したという点で、多くの国民に衝撃を与えました。
現地は避難生活が現在も続いており、本格的な復興に向けてようやく動き出したところです。
無論、高速バスをはじめ多くの車が利用する高速道路も一部区間で大きな被害を受け、現在復旧工事が急ピッチで進められています。
今回、再び「桜島号」で福岡~鹿児島間を往復しようと決めた理由の一つに、被災地付近の高速道路の状況をこの目で見ておきたかったというのがありました。
現地の状況を見て、何かを感じ取ることが出来たなら・・・と思ったのです。

今回も往復共に西鉄高速バス担当便を選択。
往路は博多バスターミナル11時40分発の便で鹿児島へ移動し、復路は鹿児島中央駅前23時40分発の夜行便で戻ることにしました。

2階のローソンで買い物を済ませ、3階35番のりばへと急ぎます。
博多バスターミナル 3階高速バスのりば その1

博多バスターミナル 3階高速バスのりば その2

博多バスターミナル 3階高速バスのりば その3<br />

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2014年より始まった博多バスターミナル全面的リニューアルの総仕上げとして実施されたのが、こちらの3階高速バスのりばのリニューアルだったのですが、2015年12月にようやく完成し、西鉄天神高速バスターミナルにも似たお洒落なのりばに生まれ変わりました。
まるでホテルのエントランスにいるかのようです。

11時30分過ぎ、3階35番のりばに今回乗車する「桜島号」が入線します。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 博多バスターミナル入線

今回もこちらの車両↓に乗車しました。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 えびのPAにて

西鉄高速バス「桜島号」 9134 リア えびのPAにて
西鉄高速バス福岡支社所属の9134号車(日産KL-RA552RBN 西工02MC SD-Ⅰ)です。
前回2015年9月に乗車した車両と全く同じ車両に当たりました。
同社において同形式の車両は2台のみと珍しいのですが、このタイプの車両は「桜島号」専属運用のため、乗車出来る機会はそれなりにあります。

車内はこの様になっておりまして、
西鉄高速バス「桜島号」 9134 車内

西鉄高速バス「桜島号」 9134 シート
緑系のモケットが映える、2+1配列の3列シート29人乗り昼高速仕様となっています。
夜行バス用3列シートよりもシート幅が広く、ゆったりとくつろぐことが出来るのが大きな特長です。
残念ながら、長らく行われていたラジオ・DVD放映サービスは廃止されてしまいましたが、一方で各座席にコンセントが後付けされるなど、利用者の要望に応じたサービス形態の変化も見られます。

熊本地震の爪痕に言葉を失う・・・

11時35分、3階35番のりばに鹿児島本港高速船ターミナル行き「桜島号」が到着。
早速乗車改札が行われます。(写真はイメージです。)
西鉄高速バス「桜島号」 9134 博多バスターミナル改札中

博多バスターミナルから乗車したのは、私を含めて4名。
週末の金曜日にしては少ないですが、これも熊本地震が少なからず影響しているのでしょうか・・・。

11時40分、バスは定刻に博多バスターミナルを発車。
キャナルシティの傍を通過した後、住吉通りから渡辺通りを経由し西鉄天神高速バスターミナルへ。
ここで8名の乗客を乗せ、定刻12時00分に西鉄天神高速バスターミナルを発車したバスは、天神北ランプから福岡都市高速道路へと入ります。
発車後、乗務員からマイクによる補足説明が行われ、その後自動音声による案内が行われます。
乗務員の的確かつ親切な案内は、流石にしてつグループといったところでしょうか。

左手には、福岡空港国際線ターミナルが見えます。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 その1

福岡都市高速道路から九州自動車道に入った「桜島号」は、筑紫野、高速基山、久留米インター、八女インターは停車するも乗車客がおらず、結局この便の乗客数は12名で確定なりました。

バスは九州自動車道を鹿児島へ向けて南下します。
今回私がアサインされた座席は2A。
左手には春の九州らしい風景が一面に広がります。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 その2

博多バスターミナルを発車して2時間弱の13時33分、バスは1回目の休憩場所である北熊本サービスエリアに到着します。
ここでは13時43分までの10分間の休憩となりました。
殆どの乗客がバスを降り、トイレや買い物、一服などを済ませる中、私は移動中に入った電話の応対をここで済ませることに。
あっという間に休憩時間は過ぎていきます。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 北熊本SAにて

13時43分、乗客が全員揃ったところで、バスは北熊本サービスエリアを発車。
引き続き九州自動車道を南下します。
13時52分、熊本インターを通過。
屋根をブルーシートで覆った民家が目立ち始めます。
路面も所々で凸凹がある他、路側帯にはひび割れも見受けられます。
地震の被害の大きさを物語る光景を目にするにつれ、言葉を失います。
約1分程、車内で黙祷させていただきました。

13時57分、益城熊本空港インターを通過。
この先約数キロは対面通行区間となります。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 対面通行区間 その1

西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 対面通行区間 その2

西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 対面通行区間 その3

西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 対面通行区間 その4

西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 対面通行区間 その5
20km/h規制区間があるため、特に上り線が御船インターから益城熊本空港インターにかけて渋滞が激しいです。
マスコミ報道の通り、益城熊本空港インター~御船インター間の被害が一番大きい様に見受けられました。
そして14時07分、橋桁が落下した緑川パーキングエリアを通過。
路面の応急処置の跡に橋桁が落ちた現場・・・再び言葉を失います。

緑川パーキングエリアからは車の流れもスムーズに。
九州らしさを感じる風景が車窓一面に広がります。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 その8

西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 その9

八代インター、人吉インターを無事に通過し、加久藤トンネルを過ぎると、バスは2回目の休憩場所であるえびのパーキングエリアに到着します。
ここでは15時23分までの10分間の休憩となりました。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 えびのPAにて その3

西鉄高速バス「桜島号」 9134 正面

西鉄高速バス「桜島号」 9134 側面
パーキングエリアから山の上を眺めてみると、加久藤ループ橋が見えます。
九州道全通前はあのループ橋を経由して鹿児島まで向かっていたことを、改めて懐かしく思いました。

晴天の九州道を鹿児島へ向けて・・・

15時23分、乗客が全員揃ったところで、バスはえびのパーキングエリアを発車します。
終点の鹿児島本港高速船ターミナルまで、晴天の九州道を鹿児島へ向けてひた走ります。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 車窓 その10

15時49分、左手に鹿児島空港が見えてくると、バスは最初の降車停留所である鹿児島空港南に到着します。
飛行機利用の乗り換え客はもちろんのこと、近隣に住んでいる地元住民にも多く利用されているバス停で、「桜島号」が停車する停留所の中でも、乗降客が多い停留所の一つでもあります。
ここでは3名が下車していきました。
その後の高速帖佐は2名が下車し、16時17分に鹿児島北インターを流出します。
週末ということもあり、一般道での渋滞が心配されましたが、前回2015年9月乗車時と同様、道路が渋滞しておらずに一安心です。
16時21分、下伊敷到着するも降車はおらずに通過。
その12分後の16時33分、バスは鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)に到着します。(写真はイメージです。)
鹿児島中央駅前
ここでは私を除く8名全員が下車。
車内は私一人のみとなってしまいました。
その後の天文館を通過し、終点の鹿児島本港高速船ターミナルには、定刻23分遅れの16時46分に到着しました。
西鉄高速バス「桜島号」 9134 鹿児島本港到着
乗務員から荷物を受け取り、曇り中に聳え立つ桜島を眺めた私は、次なる場所へと移動するのでありました。

鹿児島本港からは、噴煙が上がる桜島を見ることが出来るのですが・・・
鹿児島本港からの桜島
写真の様にはっきりと桜島を見ることが出来たのは、今回が初めてでした。
迫力がありますね。

というわけで、西鉄高速バス「桜島号」昼行便9134号車の乗車時の模様をお届けしました。
今回は、熊本地震の影響を実見するというのが主たる目的でしたが、マスコミ報道では中々知ることが出来ない現地の道路の状況や被害の状況を、車窓からではありましたが「自分の眼」で見ることが出来たという点で収穫がありました。
一方で、地震の影響からか、週末金曜日にも関わらず乗客数が少な目であったのが気になりました。
現在は高速バスのダイヤも正常に近い状態で運行されていることから、乗車当時よりは乗客数が増えているでしょうが、地震による出控えの影響を受けている様に思えました。

震災復興が進み、活気溢れる九州に戻って欲しい。

今私の九州地方に対する思い(=願い)です。

そして、「桜島号」は2015年6月13日にダイヤ改正を実施します。
久々のダイヤ改正ですが、今回のダイヤ改正のポイントは以下の通りです。

  • 運行経路の変更(鹿児島インター~新武岡トンネル経由に変更)
  • ノンストップ便の復活
  • 鹿児島空港経由便の新設(各停便)
  • 平日の運行本数の削減(3往復減便)
  • 夜行便の運行会社の変更(西鉄高速バス、JR九州バスが運行を担当)
個人的には、昔の運行形態に戻ったという印象が強いのですが、鹿児島空港ターミナルビル乗り入れなど、利用者の要望を取り入れた改正内容になっている様にも思えました。
あと、夜行便の運行会社の変更も注目したいポイントです。
鹿児島側3社が夜行便の運行から撤退するとは思いませんでしたが、運行日数の割に儲からないと判断したのでしょうか・・・。
いずれにしろ、ダイヤ改正後の「桜島号」にも注目したいですね。
「桜島号」改正後の時刻についてはこちらにてご確認願います。)

さて、鹿児島に着いたところで、復路は西鉄高速バス「桜島号」夜行便で福岡へ戻りますが、その前段の話も含め、この続きは次回ご紹介するといたします。

西鉄高速バス「桜島号」 9134 えびのPAにて その4


【乗車データ】 
  • 乗車日:2016/05/13
  • 乗車区間:
    博多バスターミナル→鹿児島本港高速船ターミナル
  • 運行会社:西鉄高速バス
  • 車両:日産/KL-RA552RBN(西工02MC SD-Ⅰ)
  • 年式:2004年式
  • 所属:福岡支社
  • 社番:9134


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