北海道中央バス「高速るもい号」直行便 簡単な乗車記

昼行高速バス,高速バス乗車記

前回ご紹介した『沿岸バス「特急はぼろ号」増毛経由便 簡単な乗車記』の続きになります。


古くは特急バス「特急札留線」時代から札幌~滝川・深川・留萌間を結び、路線再編や北都観光(→銀嶺バス→北都交通)との一連の騒動などを経て今日まで運行しているのが、これからご紹介します北海道中央バス(以下:中央バス)の都市間バス「高速るもい号」であります。(写真はイメージです。)
北海道中央バス「高速るもい号」 ・959

利用実態に応じた「高速るもい号」のダイヤ改正

「高速るもい号」として運行を開始したのは、今から約30年前の1984年5月23日。
運行開始当初は3往復でスタートしましたが、その後深川経由便の新設や増便、停留所の新設を繰り返し、最盛期には滝川経由便5往復、深川経由便7往復の一日12往復にまで便数を増やします。
ところが、ここ近年は留萌管内の人口減少などの理由で「高速るもい号」利用客数が減少に転じていることから、2013年7月1日に利用実態に応じたダイヤ改正を行いました。
そのダイヤ改正の内容とは・・・

  • 深川経由便のうち1往復を、深川留萌自動車道(深川西IC – 留萌大和田IC間)を経由する「直行便」に振替。
  • 深川経由便の経路を深川留萌自動車道経由(秩父別IC – 留萌大和田IC間)に変更。
    これに伴い「幌糠」「碧水」は滝川経由便のみ停車となるほか、秩父別町内の停留所を「秩父別役場」から「秩父別IC入口(東栄工業団地から名称変更)」へ変更。
  • 便数を直行便1往復・滝川経由便5往復・深川経由便5往復体制に変更。
と、かなり大掛かりな路線再編(ダイヤ改正)の内容でした。

私自身、「高速るもい号」にはこれまで深川経由便を数度利用したことがありますが、ここ最近は並行する沿岸バスの「特急はぼろ号」を利用しています。
何故か・・・
沿岸バス「特急はぼろ号」の札幌~留萌(元川町)間の所要時間が約2時間10分であるのに対し、中央バスの「高速るもい号」は札幌~留萌間の所要時間が約3時間と約50分余計にかかってしまうからであります。
急いで移動したいのであれば、所要時間が短い「特急はぼろ号」を利用するのが人間の性というもの。
近年では札幌~留萌間のバス移動を「特急はぼろ号」へシフトする人が増えているという話も聞きますが、一方で2013年7月1日に登場した「高速るもい号」直行便の存在が以前から気になっておりまして、「それならば折角だから利用してみるか」ということで、先日の留萌ちょっことバスの旅に帰りの足として利用してきました。
今回はその時の模様を簡単にご紹介したいと思います。

想像以上の乗車率で一路札幌へ・・・

やってきたのは、JR留萌駅から徒歩数分圏内にある、中央バス留萌ターミナル。
1996年4月に現在の場所に移転しました。
施設1階に発券窓口と待合所が、2階に乗務員の宿泊施設が設けられており、構内には車庫とパークアンドライド専用駐車場が併設されています。
車庫では、出発前の準備が行われていました。
北海道中央バス「高速るもい号」直行便 1496 出発準備中

発車10分前になるとバスは出庫し、ターミナル構内の乗り場へ移動します。
北海道中央バス「高速るもい号」直行便 1496 出庫 出発準備中

というわけで、今回乗車したバスはこちらのバス↓でした。
北海道中央バス「高速るもい号」直行便 1496
中央バス札幌北営業所所属の日産スペースアロー(KL-RA552RBN 西工02MC C-Ⅰ)です。
中央バスの西工車自体珍しい存在なのですが、とりわけトイレ・マルチステレオ付きとなると、僅か数台のみしか在籍しておらず、非常に珍しい車両に当たったことになります。

車内はこの様になっておりまして、
北海道中央バス「高速るもい号」直行便 1496 車内
中央バスの中距離高速仕様というべき、4列シート40人乗りのトイレ付き昼行仕様となっております。
各座席にはTV・ラジオ音声聴取用マルチステレオが完備。
ヘッドフォンも備え付けられております。
所要2~3時間程度の路線であれば、必要十分の装備といったところでしょうか。

6時45分、バスが乗り場に付けられ乗車開始です。
北海道中央バス「高速るもい号」直行便 1496 中央バス留萌ターミナル改札中

約10名の乗客を乗せたバスは、6時55分、定刻に中央バス留萌ターミナルを発車します。
本町十字街(留萌十字街)、錦町、合同庁舎前、東橋で乗車扱いのために停車しますが、各停留所それなりの乗車があり、東橋発車時点で車内はほぼ満席に。
週末の朝の便ということもあるのでしょうが、思っていた以上の乗車率には驚きました。
東橋を発車してまもなく、バスは留萌大和田インターから深川留萌自動車道に入ります。
この先は、道央自動車道の途中停留所数箇所(高速江部乙、砂川石山、砂川吉野、高速茶志内、東山、高速栗沢、野幌)に停車するものの、札幌インターまで自動車専用道路と高速道路をひた走ります。

右手には冬の北海道の風景が広がります。
北海道中央バス「高速るもい号」直行便 1496 車窓

09時09分、道央自動車道札幌インターを通過。
ここからは札幌市内の一般道を走行しますが、週末の朝ということもあって、交通量は比較的少なめです。
09時12分、菊水元町7条に到着。ここでは1名下車していきました。
09時25分、サッポロファクトリー前で1名下車し、09時28分に到着した時計台前(中央バス札幌ターミナル前)では2名下車、その3分後に停車した北2条西3丁目では1名下車していきました。
そして09時34分、ほぼ定刻にバスは終点札幌駅前ターミナルに到着しました。
札幌市内の天候が良くなかっただけに、多少遅れるかと思いましたが、定時到着にまずは一安心。
この後の予定を済ませるために、次なる場所へと向かうのでありました。

確かに速いのですが・・・

というわけで、北海道中央バスの「高速るもい号」直行便に乗車した時の模様を簡単にご紹介しました。
乗車してみての感想ですが・・・深川経由便や滝川経由便と比較すると、確かに速いです。
確かに速いのですが、どうも直行便のメリットをあまり生かしきれていないのでは?という印象を私は受けました。
何故だろうか・・・と考えたときに、真っ先に思いついたのが、高速道路上の停留所の乗降扱い。
利用実態を考えてのことでしょうが、「高速るもい号」直行便において、高速江部乙、砂川石山、砂川吉野、高速茶志内、東山、高速栗沢、野幌の停車って、果たして必要なのかなぁと思いました。
むしろ、高速道路上の停留所は無停車扱いにして、留萌東橋~菊水元町7条間を完全ノンストップにすれば、少なくとも現行の所要時間を10分~15分は短縮出来るでしょうし、沿岸バス「特急はぼろ号」札幌~留萌間の所要時間とほぼ同じ時間で移動出来ます。
元々「高速るもい号」直行便は、「札幌~留萌間を出来るだけ早く移動したい」という利用者の声に応えるために新設された系統だと思うのです。
途中停留所の乗降も決して無視は出来ませんが、今回挙げた高速道路上の停留所の乗降は、他の系統(「高速いわみざわ号」や「高速たきかわ号」「高速あさひかわ号」など)でも十分にカバー出来る筈です。
折角直行便を設定したのですから、「札幌~留萌間の移動に完全特化した所要時間の更なる短縮」という方策があっても良いのではないか・・・。
そんなことを思った、今回の「高速るもい号」直行便の乗車でございました。


【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/02/28
  • 乗車区間:
    中央バス留萌ターミナル→札幌駅前ターミナル
  • 運行会社:北海道中央バス
  • 車両:日産/スペースアロー(KL-RA552RBN 西工02MC C-Ⅰ)
  • 年式:2005年式
  • 所属:札幌北営業所
  • 社番:1496


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