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こんにちは。ひろしプロジェクトです。
いつもこのブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

平成20年6月6日、九州と四国を結ぶ高速バスに新しい仲間が加わりました。
西鉄高速バスと伊予鉄道が共同で運行する松山~福岡間夜行高速バス「道後エクスプレス」です。

西鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」 3134

西鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」 3134

これまで九州と四国を結ぶ高速バスは、今から15年前に開業した福岡~高知線「はりまや号」(土佐電鉄、高知県交通)と昨年夏に開業した福岡~高松線「さぬきエクスプレエス福岡号」(西鉄高速バス、四国高速バス)の2路線がありますが、今回新たな需要開拓を目的として松山へ向かう路線が開設されました。
しかし福岡~松山線の開設に関しては、至る所で路線開設について不安視する声が少なくなかった様です。
理由の一つに、松山~北九州(小倉)間のフェリーの存在があります。
飛行機を除いて並行する交通機関が皆無だった福岡~高知線、福岡~高松線と違って、同区間には関西汽船のフェリーが運航しており、しかも格安で横になって移動出来るという利点があります。
運賃だけで比較すると、松山~小倉間で高速バスが片道7,500円かかるのに対し、フェリーは2等室利用で片道4,700円と2,800円安く、松山~福岡間で比較すると、高速バスが片道8,000円なのに対し、フェリー利用だと小倉で乗り換えが発生するものの、片道5,800円と2,200円安く移動出来ます。
今までありそうで無かった福岡~松山間の高速バス。乗り換え無しで3列シートのゆったり車両で移動出来るというメリットはあるものの、何故この時期に福岡~松山線の開設なのか・・・・・。そして勝算はあるのか・・・・・。
これらを確かめるべく、開業から約1か月経過した7月の3連休に試乗を計画、実行する事にしました。

7月19日、この日の松山は猛暑で、少しの時間立っているだけで熱中症になりかねない位の暑さです。
前回の「さぬきエクスプレス福岡号」乗車の時は福岡からの乗車でしたが、今回は日程の関係で松山から乗車する事にしました。
21時30分頃、伊予鉄松山駅の高速バス待合室に入ると、約10名程の乗客がバスを待っていました。
「この人達は全員福岡へ向かうのだろうか・・・・それともこの後の大阪梅田行きを待っているのだろうか・・・・。」そんな事を思いながら、私もしばし福岡行きのバスを待ちます。

待合室に貼られていた路線のポスターです。
「道後エクスプレスふくおか号」ポスター

21時50分、松山市駅2番乗り場にムーンライトカラーのバスが入線。「道後エクスプレスふくおか号」です。
今回も昨年夏の「さぬきエクスプレス福岡号」の時と同様、西鉄高速バスが運行を担当します。
西鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」 3134 伊予鉄松山市駅

ハンドルを握る乗務員は西鉄高速バス福岡支社の乗務員で、片道約500kmの距離を全区間1人で乗務します。
途中仮眠時間が設けられているとはいえ、なかなか大変そうです。
早速改札を受け、トランクルームに荷物を預けて車内に入ると、暖か味を醸し出す白熱光と座り心地の良さそうな3列シートが目に入ります。
シート周りにはラジオ音声用のヘッドホンと毛布、スリッパが装備されており、シート自体も西鉄が誇る杉本工業製のスリーピングシートで、座り心地、寝心地ともに抜群の快適さを誇ります。夜行バスとしては十分な装備を有していると言えるでしょう。
気になる予約の状況ですが、この便に関してはほぼ満席との事。話を聞いて一安心したが、今回は3連休中の土曜日という日にちの良さも。今後の利用状況、特にこれからの通常期と閑散期の利用状況を見ない限り、この路線が成功しているかの判断は難しいでしょう。

22時00分、私を含めた4人の乗客を乗せ、バスは定刻に伊予鉄松山市駅を発車します。
早速乗務員の案内があり、詳しい車内設備等の説明は道後温泉を出発後に行うとの事。
22時10分、大街道バス停に到着。ここで乗客1人が乗車し、次の道後温泉バス停へと向かいます。
22時20分、道後温泉に到着。ここでは乗客を乗せたまま停留所奥のターンテーブルを使用して180度バスを回転させた後、バス乗場に横付けします。なかなか体験出来ない事だけに、興味深く外の様子を眺めます。
ここでは11名が乗車。
恐らくバス乗車前に一風呂浴びて・・・という人達でしょう。ここでの2桁人数の乗車は意外でした。
道後温泉を発車後、乗務員から車内設備や到着時刻、車内での注意点等について詳しい説明が行われます。にしてつグループの過不足無く丁寧な説明には毎度の事ながら感心するばかりです。
22時45分、松山インター口に到着。ここで5名が乗車し、更に走る事10分程で到着した川内インターでは2名が乗車してきました。
これで23名の乗客が揃い、一路福岡へ向かいます。23名の乗客数、連休とはいえまずまずの状況ではないでしょうか。
バスは渋滞の無い松山自動車道からいよ小松JCTに入り、今治小松自動車道、一般道等を経由し、今治ICから西瀬戸自動車道へと入ります。
高速道路から眺める夜景も綺麗で、暫くは外の景色を眺めていました。

23時45分、しまなみ街道の来島海峡SAに到着。ここで消灯前の休憩タイムとなります。
西鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」 3134 来島海峡SAにて
約半数の乗客がバスを降り洗顔や買い物を済ませていましたが、私もバスを降りて洗顔と写真撮影を行い、すぐさまバスへ戻ります。
が・・・・ここのSA、とにかく虫が多過ぎ!!
周りの環境が緑だらけなのは十分理解出来ますが、もう少しどうにかならないのでしょうか。
深夜0時00分、乗務員が人数確認、プライベートカーテンをセット(中央列のみ)したところでバスは発車し、すぐさま消灯。翌朝5時過ぎまで就寝タイムとなります。
私も就寝の準備をしてシートを倒し目を瞑ると、いつしか夢の中へ。

翌朝5時15分、乗務員の案内で起床です。
カーテンが片付けられ、その後約30分程朝の休憩を行う事に。
出発時間は5時45分。
それまでの間、買い物をや洗顔、はたまた乗車したバスの写真はもとより京都、高松などからの夜行バスの写真を撮影をしたりと、約30分間の休憩時間を有意義に使わせて頂きました(笑)。

因みに車内はこの様になっております。
西鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」 3134 車内
 

そして、休憩時間中に乗務員から素敵な(?)プレゼントが・・・・・。なんと、伊予鉄道が開業記念品として用意した「坊ちゃん列車」のハンカチです。
伊予鉄道「坊ちゃん列車」タオル
乗客全員に配られ、私も1セット頂きました。
可愛らしいデザインで、これなら外へ持って行っても問題は無いのでは?と思いました。

5時45分、出発時間です。乗務員が人数確認と降車場所の確認を行いましたが、北九州地区(高速門司港、小倉駅前、砂津、引野口)での降車がゼロの為、博多駅交通センターへ直行する事になりました。
日の出が美しい関門橋を渡ります。
「道後エクスプレスふくおか号」からの車窓 日の出の関門海峡

九州自動車道をひた走る事約1時間、バスは博多駅交通センターの2階降車場に無事到着。
携帯の時計を見ると・・・・6時55分。定刻よりも40分の早着です。
本来であれば、終点の西鉄天神バスセンターまで乗車するのですが、今回は博多駅交通センターすぐ傍の西鉄イン博多で朝風呂割引サービスを受けたいと思い、ここで下車する事にしました。

バスを降りて乗務員から荷物を受け取り、西鉄イン博多へと向かいます。湯加減がちょうどいい大浴場で身も心もリフレッシュし、日差しの厳しい博多の街へと繰り出したのでありました。

今回、「道後エクスプレスふくおか号」に乗車して思った事ですが、ゆったり3列シートで乗り換えなしで移動できる利点はあるものの、運賃設定や並行するフェリーの利便性(横になって移動出来る、フリースペースがある等)を考えると、昨年開業した「さぬきエクスプレス福岡号」の時程楽観視は出来ないと思いました。
両社とも「さぬきエクスプレス福岡号」のノウハウを参考に、大々的なイベントの開催やPR活動(パンフレットの大量配布や広報誌の特集記事掲載等)は行っている様ですが、様々な情報を総合すると、思う様に利用客数が推移していないのではと思われます。
もともと需要が少ないのか、PRが不足しているのか、料金設定がまずいのか・・・・・運行会社はもう一度この路線の今後のあり方について検証する必要があるのではと考えます。
道後温泉をメインとした観光客をターゲットにPRしていくのは勿論の事、ビジネス利用についても夜行バスならではの利便性をアピールして利用客獲得に繋げていく事も必要なのではないかと思います。夜行バスとホテル宿泊のパックツアーを売り出しても面白いかもしません。
いずれにしても、まだ走り始めたばかりです。まずは来年1月末までの試験運行ですが、今後利用客が増えて高松線の時と同様に本格運行に切り替わる事を願ってやみません。
そして、この乗車記を見てくれた方が一人でもこの路線に興味を持って頂き、観光やビジネスの足として利用して頂ければ、私としてこの上ない喜びです。

(終)


※2008年7月19日乗車。

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Koji Suda(ひろしプロジェクト)

Koji Suda(ひろしプロジェクト)

自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数900回以上(2016年12月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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